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人家もまばらな道を進んでいくと、やがて発光路(はっこうじ)という集落に到ります。横根高原ハイキングコースの道標で見た記憶のある地名です。無雪期に反対方向からクルマで走り抜けたことはありましたが、ここが発光路であると認識したのは今回がはじめてでした。さらに進むと徐々に道は坂道となり、路肩の雪も増えてきます。山の神ドライブインを過ぎると、いよいよ足尾まで定住者のいない無人地帯に突入です。アスファルトの路面が見えているうちは安心して走っていましたが、完全なる圧雪路の坂道が出てきたところで、前進を断念することにしました。この地点では凍結こそしていませんが、これから向かおうとしている峠の標高は1000mを越えています。前述のようにこの先には人家もなく、確か峠周辺ではケータイの電波も届かないはずでした。遊びで突入するのには、あまりにも剣呑すぎる場所です。「挑戦と無謀を同じポケットに入れて持ち歩くな」とか「こういう時は臆病なくらいがちょうどいいのよね」と言った言葉が脳裏をよぎりました。
「帰ろう。帰ればまた来られるから」そうして峠越えを断念して、撤退を開始したのでした。(つづく)
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