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Yamareco

記録ID: 1088514
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

絶景!ピンチ!!いろいろあった裏銀座2DAYS(ブナ立尾根〜野口五郎岳)

2017年03月18日(土) 〜 2017年03月19日(日)
 - 拍手
体力度
7
1〜2泊以上が適当
GPS
21:27
距離
33.5km
登り
2,802m
下り
2,688m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
8:03
休憩
0:05
合計
8:08
3:46
35
冬季ゲート
4:21
4:21
96
5:57
6:02
38
6:40
6:40
314
ブナ立尾根取付
11:54
烏帽子小屋
2日目
山行
13:09
休憩
2:15
合計
15:24
1:45
81
烏帽子小屋
3:06
3:06
126
5:12
6:03
16
6:19
6:26
12
6:38
6:39
196
9:55
10:45
199
14:04
14:30
17
14:47
14:47
30
15:17
15:17
9
15:26
15:26
68
16:34
16:34
35
17:09
ゴール地点
*七倉トンネル(1km)、高瀬ダムトンネル(1.5km)はGPSで捕捉していないため距離に含まれていません。
天候 1日目☀→☁
2日目猛吹雪❅❆❄→ガス→❆❄
過去天気図(気象庁) 2017年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
林道槍ケ岳線の冬季ゲート前路肩(4,5台)、葛温泉「高瀬館」の直ぐ先
コース状況/
危険箇所等
✎コース・積雪状況は写真と感想欄にて
その他周辺情報 ♨下山後は今回利用した烏帽子小屋の冬季小屋料金(\2,000)を払うついでに「高瀬館」で日帰り温泉(\700)利用しました。
*広い露天風呂が気持ち良かった♪〜
予約できる山小屋
七倉山荘
意地で野口五郎岳まで来ちゃいました。\(^o^)/
2017年03月19日 06:34撮影 by  COOLPIX S33, NIKON
6
3/19 6:34
意地で野口五郎岳まで来ちゃいました。\(^o^)/
撮影機器:

感想

連休の天気予報は土日とも☀マークで絶好の山行日和。
それならばと、久し振りに1泊で遠出、ブナ立からの稜線を
楽しみながら積雪期の水晶岳へ!

《DAY1》*:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:*
出発はいつもより遅め。
なんせ泊まり荷物を背負うのは久し振りだし、去年の怪我
以来初めてで腰骨の具合も心配だし。
そんなことで、テント無しの冬季小屋泊まりにして若干軽量
化(17kg)できた。

さて、冬季ゲートからはトンネル続きの道路を7kmくらい歩
いて、うんざりした所で高瀬ダム湖に到着!
心配した雪はここまで無く、ダム湖のトンネルを抜けたとこ
ろから一面雪景色の河原へ。

ブナ立の取付から始まる鉄網のジグ橋道。
ここには大量の雪が積もってて使えず、先行者の方たちは
無理やり越えて直上したようで、自分もそれに倣って、スノ
ーシューのまま乗り越えた。

大分以前のトレースが薄っすら残ってって、夏道とは違う
直上ルートで登り上げる。
いつものようにサクサク往けるかなと思ったけど、さすがに
荷が重くてペースは上がらない。
それでも天気が良いのが幸いで、
「どうせ泊まりだし、のんびり往けば良いや!」
いつもと違う気持ちの切り替えで楽になった。

昼前に烏帽子小屋に到着。
大量の積雪で入口が閉ざされてないか心配だったけど、
かろうじてちょっと除雪すればOKな状態!(^_^)v
眼前には赤牛、薬師の素晴らしい山々に魅入る。
この日は日差しが暖かく、濡れたグローブやブーツを屋
根の上で乾かしたり、水作りしたりして、のんびり過ごす。

小屋には宿泊者用の山行ノートがあって、パラパラっと
めくったら、今年は自分の前に二人だけ記入されてた。
その一人は親不知から入山して西穂を目指す途中で、
30日位の山行!?で連日のラッセルでここにたどり着
いたとか。
「凄すぎて、唖然としてしまった。。。」
次の二人目の方は、烏帽子小屋から野口五郎小屋で
泊まって水晶、鷲羽まで往かれると。
「またまたこの厳冬期に凄過ぎてあんぐり。。。」

自分も明日は水晶まで往ってみたい気持ちが高ぶる。

《DAY2》*:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:*
起床11:30
夜は若干冷えたけど、二枚重ねのシュラフでなんとか寝
れた。
風が強くて戸を開けたら、なんと猛吹雪!?
「まじですか?天気予報全然はずれてるし。。。」
それでも、取り敢えずゆっくり朝食を採って、支度をして
1:30吹雪の中、SWANS最強ゴーグルとGPS、ウィペット
にスノーシューで出発!!

もう初っ端から視界5m〜10mで、GPSで度々方向を確認
しないとどこを歩いてるのかまったく判らない。。。
今まで歩いたルートのイメージと周りのぼんやり浮かぶも
のを頼りに、三ッ岳の巻道とか登り上げていく。
巻道を過ぎるとここはいつもの爆風地帯!!
身体を真っ直ぐにすることすら困難な状態で、一歩二歩と
ヘッデンの灯りを頼りに進む。
山行の時はいつもミスチルかスピッツの歌を口ずさんでる
けど、このときは
「もう、早く野口五郎小屋で休みたい。」

爆風のおかげで半分くらいは夏道が出てるけど、風が来
ない所とかは、膝下くらいの粉雪ラッセル。

やっと、野口五郎まで500mとかかれた岩を見つけた時は
ほんとに「助かった。」
小屋の中でコーヒー飲んだりして、夜が明けて外が明るく
なり始めたので、「天候回復か?」
と淡い期待で扉を開けると、やっぱり変わらず吹雪。。。

「水晶は断念、でもせっかく来たから野口っちゃんには会
いに往こう!」
ということで、支度をして山頂へ!
「でも、周りは何にも見えないし。。。」
写真を撮って、速攻帰路へ。

吹雪は少しずつ和らいできて、時折お日様が見えるくら
いにはなったものの、ガスと強風は相変らず。
「今日は景色も楽しめないなぁ。。。」

淡々と裏銀座の稜線を登ったり降ったり巻いたり。
三ッ岳の巻道を越えて、後は烏帽子小屋まで黒部側の
夏道どおしを登り上げるだけになる。

そして、登り返しの岩の塊のところで、長野側から巻け
るか足を右に踏み出したところで、その前に黒い小さな
穴からハイ松が覘いていた。

「やばいっ!」そう思った瞬間、雪面が崩れて右足が落
ちる。
さらに落ちないように両腕を横に広げたら、
その場所も崩れて、一気に仰向けで頭からヒドゥンホー
ルへダイブ。。。

「うわっ!」ズザザァー

「どこまで落ちる?」
恐怖感とパニックで一瞬過呼吸に。。。
「落ち着け、落ち着け!」
ゆっくり深呼吸する。
でも、ザックが狭い穴に引っかかって、身動きが取れな
い。
下手すると上の雪が落ちてきて、生き埋めになるかも。
「とにかくまずは上体を起こさないと!」
ウィペットのピックを両側の雪面に引っかかるか試して
も空しく削れるだけ。。。
左側にハイ松の枝が露出してる。
これを掴んで上体を引っ張り上げようとするが、ザック
が引っかかって動かない。
左右の雪面をピックで削って、身体を左右に動かせる
ようにして、今度は片腕ずつショルダーベルトから抜い
て、ウエストベルトを外す。
ザックはちょっと下に落ちてしまったけど、体勢立て直
しが先!
ハイ松を掴んで、上体を引き上げる。
「やったぁ〜\(^o^)/出れた〜」
後は嵌ったスノーシューの両足を引き上げて、ザック
はウィペットのピックで引っ掛けて回収成功!!

「生きてて良かった。。。」安心、安堵で力が抜ける。。。

その後は慎重に足を運び、烏帽子小屋で休憩、デポし
た泊まりグッズを詰め込んで、ブナ立尾根を降る。
小屋を出る頃には雪が降ってきて、尾根にはたっぷり
の新雪。
しかも足を乗せるだけで次々に雪崩る。

「またもや試練ですか?」
こんな時は悪いことが続くもので、尾根を間違えて雪
崩れる雪面を慎重にトラバースしたり、尾根の太い木
の近くでまたヒドゥンホールに落ちたり。
復路は散々でした。。。(-_-;)

最後は疲れた身体に鞭を打つように7kmの舗装路歩
き。

でもゲートに着いて、高瀬館の温泉♨に入ったら
すっきりして、

「いろいろあったけど、最高だったなぁ。。。」
これだから、山が辞められないんですよねぇ(^_-)


*長文お読みいただきありがとうございました。
m(_ _)m

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コメント

面白く(失礼!)拝読いたしました
強者のbatayhanさんが驚く凄い人がいるんですね。驚きです。
またまた凄い経験もされ、昨年の怪我といい色々ありますね。
それにしても三連休の中日はあんなに天気が悪い(強風、ガス)とは予想外でしたね。
2017/3/20 16:53
Re: 面白く(失礼!)拝読いたしました
全然強者じゃないですよ〜
世の中には凄い人がいっぱいいますね。
それにしても、ほんといろいろありすぎて困っちゃいます。
天気予報にはやられました。日曜の方が良くなるって言ってたのに。。。
2017/3/20 17:25
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