唐松岳〜五竜岳
- GPS
- 24:25
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,605m
- 下り
- 1,909m
コースタイム
【5/6】4:55幕営地-5:25稜線(唐松岳頂上山荘)-5:55唐松岳6:15-9:35五竜山荘-10:40五竜岳10:55-五竜山荘11:45-13:00大遠見山-14:15小遠見山14:30-15:10アルプス平
天候 | 【5/5】【5/6】両日とも晴れ! |
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過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
【八方尾根】ゴンドラとリフトを乗り継いで八方池山荘まで。 【遠見尾根】テレキャビン利用でアルプス平からとおみ駅まで。 ※どちらのゴンドラもGW後は定期点検等で運休期間があるそうです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・八方尾根と遠見尾根には無数の踏み跡。唐松岳-五竜岳間もしっかりとしたトレースがある。 ・唐松岳頂上山荘-五竜山荘間は地面の露出している箇所が多いが、アイゼンなしでは怖い斜面、岩場等がちょこちょこ出てくるのでアイゼンの着脱が面倒くさい。 ・五竜岳頂上直下の急登は階段状にステップが切ってある。慎重に登下降した。 ・白岳は登り返すか南面をトラバースするか悩んだが、トラバースすることにした。可能な限り素早く通過した。登りの場合は時間も掛かるので直登した方が無難に感じた。 |
写真
感想
GWはぜひ長期の山行をしたいと考えていたのだが、時間の制約もあり結局一泊もしくは二泊で歩ける山の中から選ぶことになった。槍、穂高等も考えたのだが上高地からのアプローチの長さを考えると億劫になってしまった。すぐにアルペンムードを味わえるコースはないかと検討した結果、ゴンドラ利用で一気に標高が稼げる今回のお手軽ルートに落ち着くことになった。
白馬に到着するとちょうど桜が満開で春真盛りといった感じだった。八方尾根スキー場は当日が今シーズンの営業最終日ということもあって最後の滑りを楽しむ人達で賑わっていた。翌5/6からは点検のためリフトを止めるそうなので、GWに八方尾根を登る登山客は僕が最後だったんじゃないかと思う。
ゴンドラとリフトを乗り継いでいくとあっという間に八方池山荘に到着した。上から登山客やスキーヤーがどんどん下山してくるなか、14:45に山荘前を出発。霞んできてはいるが、ほぼ快晴の天気。尾根の左右両方の展望を楽しみながらゆっくりと登った。特に距離的に近い五竜岳の眺めは素晴らしかった。
八方池まで登ってきたが池はまだまだ雪の下。この辺りで最後のスキーヤーとすれ違う。ザックが重いなぁなんて考えていると丸山のケルンに到着。日没までに頂上山荘まで歩けなくはないが、どうせテントを張るなら静かなところに張ろうということで、丸山付近の平坦地に幕営することにした。不帰嶮が眼前に迫り、五竜方面の展望もいい。なかなかのテントサイトだ。夕飯はラーメン。二人前食べてすぐに寝る準備にかかる。今回新たにマットレスを購入したのだが、これが実に快適。安眠環境も整ったので早めに8時頃就寝。雷鳥の鳴き声がどこからか聞こえてくる。
寝心地はかなり良くなったのだが、結局寝たり起きたりを繰り返す。夜中に外に出てみると満天の星空。天の川まではっきり確認でき、流れ星も見えた。南の空に見えるさそり座の特徴的なシルエットが印象的だった。そこまでの冷え込みではなかったが、風が出てきたのですっかり体が冷えてしまった。一度体が冷えてからシュラフに潜ると不思議とよく寝られた。
翌朝は3時起床。風のせいもあってテントの撤収に手間取り5時前に出発。雪が締まったので歩きやすい。すぐに稜線に到着すると立山、剱の山並みが目に入る。至近距離から剱岳を見たことがなかったのでその険しい山容にしばし見入ってしまった。唐松岳の山頂では20分ほどゆっくりした。まさに快晴で遠く槍、穂高まで望まれた。素晴らしい眺望だが、五竜への銃走路に想像以上の下りと登り返しがあることがわかり若干テンションが下がる。
頂上山荘前を通過し牛首の下りにかかる。鎖も設置されており恐怖感はないが、雪がない分アイゼンを付けていると凄く歩きづらい。思い切ってアイゼンを外すがちょこちょことクラストした斜面や凍結した岩場が現れるので、結局またアイゼンを装着する。鞍部までは基本的にこんな感じで凄く歩きづらかった。登り返す頃にはすっかりバテてしまい、白岳への登りが辛かった。
唐松岳頂上山荘から3時間ほど掛かってようやく五竜山荘着。もう何も持ち上げたくなかったのでザックを山荘脇にデポして空身で五竜岳山頂を目指す。すると鳴き声と共に雷鳥がすうっと前方に飛んできた。意外と長距離飛行も出来るんだなぁなどと関心していたら、またハイマツの中に飛んでいってしまった。急登が続き、嫌な感じのトラバースなんかもあったが空身なので結構サクサク進めた。頂上直下の急登だけは滑落が許されない感じだったので慎重に歩を進めたが、階段状にステップが切ってあったので問題はなかった。
山荘から50分ほどで五竜岳山頂着。鹿島槍がキレットを挟んで目の前に迫り、双耳峰の山容がよく見てとれた。立山、剱方面、白馬岳方面も素晴らしい展望だった。山頂には先着の方がいたので、剱岳をバックに1枚撮って頂いた。先着の方も単独行で神戸から来たと仰っていた。大遠見にテントを張っているとのことでもう一泊していくらしい。所属の山岳会の仲間が源次郎尾根を登攀しているらしく、剱岳を眺めながら、いつか僕も登ってみたいなと思った。
16:40白馬五竜発のバスに乗らなくてはならないので15分ほどで山頂をあとにする。3月の黒戸尾根でも同じように感じたのだが、登っている際に下りは怖いだろうなと思うような傾斜でも、実際に下りに掛かると案外大したことはなかったりする。30分弱で五竜山荘に帰着。どうしてもビールが飲みたくなったので、800円払って500ml缶を買った。すんごい旨かった。これで遠見尾根を下る元気も出た。先程の単独行さんも下りてこられたので挨拶を済ませて出発した。
白岳を登り返そうか悩んだが、まあ大丈夫でしょうとのことで南面をトラバースすることにした。ただ斜面上方の雪がやっぱり気になるので、全速力で通過した。西遠見山の手前には今にも崩れ落ちそうな雪庇が。稜線方向の沢からは轟音と共に雪崩が。そしてG0脇の沢からはなんと人が滑り下りてくるのが見えた。とんでもない人だ。
大遠見山辺りにはテントを設営した跡がたくさんあった。このGWにも多くのパーティーが五竜岳を目指したのだろう。遠見尾根は八方尾根とは異なり結構登り返しがある。疲れきった身にはきつかったが、常に右手に見える鹿島槍の北壁が見事だった。
小遠見山まで来ればもう少し。スキー場まで一気に下った。アルプス平まではしばらくスキー場の中を歩き、15:10にアルプス平に到着。いやー今回も疲れた。でも天候にも恵まれて素晴らしい山行になった。
麓に下りてから風呂に入り、予定通り16:40のバスで帰路についた。
途中までは同じルートを数日前に歩きましたが、朝日や夕日のあたる山を見ていないので、うらやましく拝見しました。
お天気良くて、よかったですね〜
この時期の五竜岳への縦走、大変そうですが私も行きたいです。
このあたりの見える山は鹿島槍や劔をはじめとして、憧れのかっこいい山がいっぱいです!
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