甲斐駒ケ岳と仙丈ケ岳 長衛小屋テント場


- GPS
- 23:58
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 2,124m
- 下り
- 2,067m
コースタイム
- 山行
- 6:12
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 7:25
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
芦安 ↔ 北沢峠 バス 芦安→広河原はいつもはタクシーだけど5時ですでに満車だったためバスに。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
南アルプスの北沢峠の長衛小屋で⛺泊して初日甲斐駒ケ岳、2日目仙丈ケ岳という極楽⛺泊して来ました。
なぜ極楽か?
極楽1
北沢峠って標高2000mあってそこまでバスで行って、そこから徒歩10分足らずでテン場がある長衛小屋。普通、山で⛺泊っていうと登山口から重いザックを背負って1000mくらい登ったとこの小屋のテン場を使いますが、北沢峠はそれがないんです。
極楽2
普通3000m級の山は最低でも標高1500mは登るけど北沢峠から登ると標高差1000m。甲斐駒ケ岳は北側から登ると急登で有名な標高差2300mの黒戸尾根を登れます。
極楽3
いろんなモンが入ったメインザックは⛺に置いて、超軽いアタックザックにレインウエアと水だけ。
そして私は日本三大急登のうち2つ、甲斐駒ケ岳 黒戸尾根と谷川岳 西黒尾根を日帰りピストンした経験があり、その時もそんなに大変だった記憶がない。
これだけの要素が揃えばこれは極楽⛺泊でしょう。
しかし落とし穴が。初日は甲斐駒ケ岳。それは2日目は日の出前に出れるから小仙丈あたりで北岳、富士山とともに日の出が見たかったから。で、甲斐駒ケ岳。標高2967m。スタート地点が2000mだから標高差1000m足らず。そして背中はレインウエアと水とおにぎりとビールだけ。まあ、甘く見ますよね。ところが標高2500mあたりで体調に異変。眠い。眠すぎる。そして左の腰から背中にかけてなんとも言えない痛み。前夜は6時間は寝ようと思ったけど3時間だったけど、これはよくあること。腰痛、背中痛は急登をポールなしで登るといつも訪れる痛み。3時間睡眠はよくあることだけど、それに2500mがプラスされることはあんまりない。ポールなしは前回の日本三大急登の谷川岳 西黒尾根でポールを使わなかったからいいだろうと⛺に置いてきた。
そう言った油断がエライことに。2700mの駒津峰に着いた時はかなりヘロヘロ。なるべく下半身に負担がないように木の幹や枝を使って登って行くも5分くらい登るとフラフラ。やや貧血状態。駒津峰を少し降りて甲斐駒ケ岳への登り返しからすこし行くと直登コースとまわり道コースに分岐。そのすこし前から両太腿の両脇がつりだして痙攣してきた。。疲労と貧血と眠気と腰痛と痙攣で判断力が落ちてたんでしょう。直登コースだと鎖場やハシゴがあって楽じゃないかと判断して迷わず直登コースへ。ところが鎖場もハシゴもなくあるのはデカイ岩ばかり。やばいと思ったがもう遅い。危なくて降りられない。そのくらいの判断力は残ってたからこうしてレビューできてますね。岩の途中でホントの貧血になって落ちたら死ぬし、足あげたとこで痙攣しても危ない。そして5分登って3分休むを繰り返してなんとか山頂に。着いた途端に昼寝。約30分、足が攣ってる夢を見ながら最後は酷い攣りで痛くて起きましたね。
でも寝て起きたら眠気と貧血は回復。疲労もだいぶ取れた感じ。あとは腰痛と足攣り。腰痛は下りは起きないから大丈夫。あとは足攣り。なんせ両太腿の内転筋と大腿筋膜張筋で、ちょっと動かすと攣って痙攣だから困ったことです。水飲んでストレッチしたら少し緩和。じゃあ、とビール飲んで見たらさらに緩和。6月に奥多摩小屋に行った時にそこで待ち合わせた友人が登り多分同じ状態になったけど下りはそうでもなかったと言ってたから、その言葉を信じて降りてみることに。確かに下りはそうでもなかったですね。しかしもう一つ甘く見てたことが。どうせ1000m登って下りるだけだからと、水は全部で500ml×2 。暑くなくて幸いしたけど疲労するとより消費して2600mあたりでなくなりました。あと1本は必要でした。水不足はこむら返りの元だし。そこから3〜400m下ったとこに仙水小屋があるから頑張ろうと叱咤激励して、小屋で南アルプスのおいしい水(もちろんただの湧き水)をいただいて難を逃れました。
明日は多分仙丈ケ岳に行けないだろうなぁ。でも起きて状態見て決めようと。18時前に食うもん食って飲むモン飲んでシュラフにもぐりこみました。
が、19時過ぎに周りの騒ぎで起こされました。どうやらまわりの⛺は高校生の合宿らしく、私の⛺のまわりで大貧民で大騒ぎ。それも3つは輪ができてる感じ。360度から貧民だ、平民だ、富豪だの大声が。堪らず、お静かに願います、と。どうせ効果なくそのうち怒鳴ることになるかなぁと思いきや、最近の若い子は聞き分けがいいのかちょうどそんな時間だったのか、五分後くらいには一斉に静かになってこっちも寝られました。
翌日目が覚めたら2:15。はい、行けってことですな。すこし動かしてみたけど、筋肉痛と足攣りの後遺症もその次の日まで待ってくれてるみたいだったから、なるべく高いとこ。出来れば小仙丈ケ岳で日の出を見るべく出発。
日の出、見れました。小仙丈ケ岳のちょっと手前。鳳凰の上から出て来ると思ってたけど、甲斐駒ケ岳と栗沢山の間というか栗沢山の左から。鳳凰もオベリスクがくっきりと北岳も富士山。そして仙丈ケ岳の山頂から…
とにかく今まで事故もなく大変な目にも会わずに山行できたのは運がよかっただけでしたな。やっと山行のスタート地点に立った気がします。
教訓の多い、いい山行でした。
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