黒部川 上ノ廊下

2020年09月19日(土) 〜 2020年09月22日(火)

• GPS: 77:21
• 距離: 40.5km
• 登り: 1,707m
• 下り: 1,815m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:30
• 休憩: 0:00
• 合計: 6:30

8:30 扇沢駅
8:46 8:46 黒部ダム
9:15 9:15 ロッジくろよん
11:40 11:40 平ノ小屋
13:30 13:30 奥黒部ヒュッテ
15:00 熊ノ沢出合

2日目

• 山行: 9:10
• 休憩: 0:05
• 合計: 9:15

5:30 熊ノ沢出合
5:30 5:30 下の黒ビンガ
7:05 7:05 口元ノタル沢出会
10:45 10:45 中ノタル沢出合
11:40 11:45 上の黒ビンガ
13:00 13:00 金作谷出合
14:45 ゴルジュ出口の河原

3日目

• 山行: 9:30
• 休憩: 0:00
• 合計: 9:30

6:20 河原
8:10 8:10 大プール
9:10 9:10 立石奇岩
11:20 11:20 黒部本流・Ｂ沢合流地点
12:50 12:50 薬師沢小屋
15:50 太郎平小屋

4日目

• 山行: 3:20
• 休憩: 0:00
• 合計: 3:20

4:00 太郎平小屋
5:40 5:40 青淵三角点
7:20 折立

天候

9/19 晴れ
9/20 曇りのち晴れ
9/21 快晴
9/22 晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

コース状況／危険箇所等

雪渓：無し
水量：時期的に減水だが入渓前日の雨で若干増水

口元ノタル沢過ぎの核心ゴルジュですが、過去の記録と比べ岩の配置が変わっています。
過去記録では左岸側から淵を泳ぎそのまま上陸または淵の途中で右岸へ徒渉して進めていますが、2020年現在左岸は激流の釜が形成され、右岸から泳ぎ一旦上陸さらにヘツリの後、再び泳いで左岸へ渡渉する必要があります。ここが核心部で、泳ぐ箇所から釜への落ち込みまでの距離が短く、水量によっては相当難しいと思います。
ちなみに落ち込み部分は水流が凝縮され猛烈に強い流れの上、岩が複雑に配置され流されると最悪の場合岩に引っかかって死ぬ可能性があります。脱出しようにも、水流が強すぎて身動きが取れません。
また強い水流のためロープで引き戻すことはまず不可能で、流されたらロープも流すしかありません。
自分は油断して一度流され、運良く呼吸できる体勢で岩に引っかかって停止しましたが、水中から脱出するのに20分くらいかかり低体温寸前でした。
以上、単に技量不足と言われれば返す言葉もないような、誠に恥ずかしい経験ですが、参考のため記載させていただきます。

写真

9/7 3:47

扇沢駅より出発。
7:30に乗ろうとして6:30に並び始めたが大混雑で結局8:30の便になってしまった。

黒部ダム。一応観光

いい天気！

ロッジくろよん

平ノ小屋の渡船
10人まで乗れる

黒部ダム横断
2分くらい

ついに上ノ廊下に入渓！
何年も憧れた沢にようやく入渓できて感無量。
初日は少しだけ進んで熊ノ沢出合で幕営。

2日目曇りスタート。寒い中いきなり太ももくらいの徒渉から始まる。

泳いで徒渉も多々

9/20 6:27

下ノ黒ビンガ
ゴルジュが近づいてきて緊張が高まる

口元ノタル沢出合から始まる第1ゴルジュ帯。
上ノ廊下の一番の核心部でもある。

9/23 19:13

ゴルジュを泳ぐ。この先の核心部で一度流されて激流に呑まれ死にかける。二度目の決死の泳ぎでクリア。

核心ゴルジュを突破して、広河原に着くと晴れてきた。
寒すぎて体が麻痺していたが陽射しで暖まり体力と気合を回復。

水が透き通りすぎて水深を錯覚する。浅そうに見えてもどこも膝上。

徒渉徒渉&徒渉

上ノ黒ビンガの大岩壁たち。
上ノ廊下のハイライト的絶景。

スケールがデカすぎる

9/20 12:10

枝沢のスケールもデカい

この先、金作谷出合を左岸に通り過ぎると第2のゴルジュ帯が始まる。泳ぎ・飛び込み徒渉連発のガンバる区間だが2人でロープ使ってやってたので写真撮ってる暇がなかった、、、
ゴルジュ出口の河原で幕。

3日目。大プール
マジで水が綺麗です。

今まで行ったどの沢より水が綺麗だった。

9/21 8:29

最後の難所となる第3のゴルジュ帯。
泳ぎはないが高所へつりと激流ジャンプを多用する。

やっと立石奇岩
ここからビクトリーロード

平和だ…

美しい！

難所はなくてもまだまだ凄い水量。
落ちたらヤバそうな釜も頻繁に出てくる。

本当に水が綺麗

大東新道合流

薬師沢小屋に到着
いや〜長かった…！

9/21 13:43

薬師沢小屋のテラスで大休止。
これから太郎平小屋を経由し折立までの下山。

太郎平小屋が見える
このまま下山予定だったが相方の膝が故障したため急遽泊めてもらうことにした。

太郎平小屋は定員制限をしていて快適な小屋泊ができました。

折立に降り立った。
ここからアルペンルートを乗り継いで扇沢に帰還。

撮影機器：

HERO5 BLACK CHDHX-501-JP GoPro

iPhone 8 64GB SIMフリー Apple

装備

個人装備

沢装備 ライジャケ 50mロープ ツェルト タープ

感想

ponzu613

今年は9月の連休が4連休。
いつか行きたいと思っていたがスケジュールや天候が噛み合わず3年くらい持ち越した上ノ廊下にようやく行くことができた。

途中、激流に呑まれて命の危険を感じた瞬間もあったが総じて順調且つ好天にも恵まれ、充実した遡行となった。本当に行けてよかったと思う。

ただ、9月下旬の黒部川は寒いです。
おまけに2日目に寒波が入り込み初冬のような天気で、そんな中での泳ぎや飛び込み徒渉を多用する３つのゴルジュ突破は身体が痺れるほどの寒さで、ツェルトとエマブラにくるまっての体温回復を余儀なくされる場面が多かった。

しかし激流の徒渉を何十回と繰り返し、全てのゴルジュを突破した後のビクトリーロードはまさしくご褒美、天気も最高で息を呑むような渓谷美を堪能できた。

パートナーに感謝！また行こう！