剱岳 仙人池から北方稜線ワオ(単独初挑戦)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 40.0km
- 登り
- 4,483m
- 下り
- 5,704m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 7:10
- 山行
- 15:30
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 16:00
天候 | 五里霧中 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は多々あり |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
装備
個人装備 |
常備薬
ヘルメット
ヘッドランプ(1)
1/25
000地形図(1)
筆記具(1)
保険証(1)
飲料(1)
ティッシュ(1)
バンドエイド(1)
タオル(1)
携帯電話(1)
計画書(1)
雨具(1)
防寒着(1)
スパッツ(1)
手袋(1)
ストック(1)
ビニール袋(1)
替え衣類(1)
入浴道具(1)
ザックカバー(1)
時計(1)
日焼け止め(1)
非常食(1)
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感想
2週間前に北鎌尾根を縦走し、調子に乗って、北方稜線の縦走を試みるも痛い目に合う。前回の反省を強く思い知らされた次第である。(天気重視、単独初挑戦は無謀)
それでは、更なる反省を込めて、顛末を記してみたい。
教訓:五里霧中の単独初挑戦は無謀かつ、危険である。
前日、室堂から真砂沢経由の仙人池までは、絶好の登山日和で紅葉を楽しみつつ良い予兆を感じさせていた。しかし、翌日の天候は「ヤマテン」の予想では霧、巷の天気予報では晴れであった。前日夕方、不吉にも雨が降り始める。宿で、縦走経験者に訊くと、止めた方がいいと言う。主人に相談すると、霧が出ていたら、やはり、無謀だということで、天気次第とする。実際は、出発時、雲ってはいたが、霧は出ていなかった。それで、決行。4時出発。
池の平小屋ー小窓のコル 路面は夜露に濡れていた。いきなり、旧鉱山道で、沢を上がるミス。15分位タイムロス。悪い予感。小窓雪渓取り付き起点に着くと、上部に見える小窓のコルの木が霧で見え隠れしていた。悪い予感。チェーンスパイクを装着し気持ちを無理に奮い立たせてなんとか登る。小窓のコルに着いた時にはあたりに霧が立ち込めていた。
小窓のコルー小窓王基部 取り敢えず行ってみて様子を見ようということで出発。早速、小窓の頭をトラバースする道を誤り、直進。すぐに気づいて、戻り、トラバース道を発見。既に周りは五里霧中。必死に小窓王基部まで、踏み跡を頼りに登り、有名な「雪渓なしルンゼ」を渡る。ここは、一瞬霧がはれ、ルートが見える。ヤマレコの写真で見た通りだ。サクサク抜ける。
小窓王基部ー池ノ谷乗越 小窓王の登りは ガレガレできつい。はあはあしながら登る。岩も濡れている。何とか、多数の岩を落下させつつ小窓王のコルに到着し、この縦走で唯一写真を撮る。またも、一瞬霧が晴れた。
つかの間の絶景を堪能。これが、最後の霧晴れでした。コルを降りて、三ノ窓は霧のため通過。池ノ谷ガリーを登る。確かに左側が登りやすい。しかし、上を向いても頂上が見えないため、どこまで登るのやら。しかし、根性で何とか登りきる。まだ、10時半だ、ひょっとすると12時には剣の山頂に立てるかもと、この時はまだ思っていた。
池ノ谷乗越ー長次郎のコル 池の谷乗越の岩壁は岩が濡れていて、結構滑る。様々なブログを拝見した限りでは、楽勝とのコメントが多かったが、冷や汗もので滑りながら登る。悪い予感2。池ノ谷尾根の頭から一層霧は深く、周りの山は何一つ見えない。踏み跡だけが頼りである。何とか、有名な「長次郎バンド」にあるフィックスロープでルンゼをまたぐ地点に到達。ここはあっさりクリア。バンドを進み、どん詰まりのところで、上に登り、下りる。実はここが「長次郎のコル」であったらしい。本人は全く気付かず、引き続き登りに入るが、風が強く、岩はぐしょ濡れ、行けそうもないと判断し、巻くことを考え、ななんと、「長次郎のコル」であったらしいをずりずりと下り、バンドを探す。もう、バンドはないのだ!雪渓の際を少し下ったところで、踏み跡が途絶え。途方に暮れる。悪い予感3。スマホのGPSを稼働させるも、グーグルマップでは詳細な地図は出ない。仕方なく、戻り、踏み跡を頼りに、先程、迷った地点まで戻る。濡れた岩を登ると、ルートらしき道筋を発見。ここで1時間近くロス。
長次郎のコルー剣岳山頂付近 何とか踏み跡を頼りに登って行くと、黄色のX印を発見。それを、超えると、休憩が可能な広場?に出る。しかし、X印があった。こちらではないということか?? もはや、完全に道に迷う。周りは五里夢中である。(すぐ上にある)剣岳の姿は見えない。仕方なく、X印手前の沢のようなところを下り始める。踏み跡がまたもや途絶える。もはや、これまでかあ!!!破れかぶれで、もう一度、踏み跡を頼りに登り返す。先程、休憩した地点の下に出る。更に1時間近くロス。そのまま、破れかぶれで、踏み跡をたどっていると、四方向の矢印がぽつんと立っているのが見えた。ここはどこ? →には文字は見えない、恐らく、必死の形相で目を皿の様にして見たが、ただ無情にも白いだけ。そのまま、少し進むと、岩に赤く早月尾根の表示があった。助かったあ。剣沢の矢印も発見したが、まだ、本人は「長次郎のコル」を超えたことを知らない。急に岩にマークが現れだし、鎖もでる。これは、ひょっとして、早月尾根の道ではと思ったが、鎖の出た有難さで、しかも、下りのため、そのまま、下りてしまう。しばらく、進むと、表示が出ている。既に、剣岳から0.5キロも下ってしまった。もはや、登り返す気力はない。時計を見たら午後2時半であった。後は、ひたすら下る。これでもかと下る。5時半で自然消灯。ヘッデン点灯。それでも、下る。馬場島に到着。全く人けはない。取り敢えず、生還。バカである。下りた時には、本人は「長次郎のコル」を飛び越えてしまったように考えていたが、そんな、はずはないのだ。五里霧中になると、もはや、正常な判断すらできない。縦走はしたが、剣岳(山頂)には登っていない。無事生還できたことが不幸中の幸いである。次回は、晴れた日に登らねばと強く、思った次第である。
コメント
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大変な目にあいましたね。
ガスると、マジでヤバイ所って知ってたんで、朝、布団がたたまれてるのを見たとき、窓の外の雲を見て「行ったんや。。大丈夫かな。。行きたいよな〜」と呟いてました。
天候重視 私も肝に命じます。
その通りです。全く眺望はなく、人気もなく、剱岳の山頂直下で途方に暮れていました。天気は最高の友です。馬場島に下りた時は無事生還を一人で喜びました。阿曽原温泉は気持ち良かったでしょうね。水平歩道も楽しめたのでは!また、良い🌋旅を!
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