鹿島槍ヶ岳・五竜岳
- GPS
- 104:00
- 距離
- 33.3km
- 登り
- 3,260m
- 下り
- 3,888m
コースタイム
都庁の地下駐車場より夜行バスにて出発。今回は野上さんが、我々の山行きに参加。
8.5(木) 曇り後雨 5:15- 6:40 扇沢 6:50 登山口 9:35 石畳 11:05-12:05 種池山荘 12:55-13:05 爺ケ岳南峰 13:20-13:30 爺ケ岳本峰 14:18 冷乗越 14:25-14:30 冷池山荘 14:36 テント場
8.6(金) 雨のち曇り雨 6:00 テント場 7:00 布引山 8:10-8:40 鹿島槍 9:20-9:30 北峰分岐 11:15 キレット小屋
8.7(土) 曇りときどき晴のち雨 5:40 キレット小屋 7:05 ロノ沢のコル 7:40-7:55 北尾根の頭 8:00-8:10 頭の下9:30-9:40G511: 00-11:25 五竜岳 12:15-13:15 五竜山荘 16:00-16:25 唐松岳山荘 16:30
8.8(日) 曇り、雨86:25 テント場 6:30-7:10 唐松岳山荘 8:35-8:45 八方池 8:55-9:05 トイレ場 9:30-9:45 八方池山荘 10:15-10:20 リフト乗場 10:30-10:40 うさぎ平 10:50-12:00 八方 12:15-12:20 白馬 16:01 八王子 17:30 帰宅
天候 | 晴れのち雨・曇り |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
8月5日
扇沢に予定より早く到着。扇沢のバスターミナルはとても大きい。荷物の区分けなどをすませ、朝食のおにぎりを食べて出発。
橋を渡り、大きな道標に導かれて登山道に入る。何組みかのパーティがたむろしている。 とっつきから比較的急な登りが続く。しばらく登るとバスターミナルが眼下に見えてくる。また針の木の雪渓が正面にみえる。柏原新道の道は比較的歩きやすい。
登山道に石を敷き詰めたような場所。一瞬雲が晴れて種池山荘の三角形の屋根が見えた。 山荘のベンチで昼食をとる。天気は回復する気配がない。
爺ヶ岳に到着。頂上に標識があるが、これはどうみても誤りのように思える。標識のないケルンだけの頂上に三角点がある。周囲は雲のなかにあって眺望はない。乗越しからみた赤岩尾根は急でいかにもきつそうな傾斜をしている
冷池小屋は尾根筋の狭い場所に立つ。小屋に到着。雨が降り始める。
テント場は小屋から更に200メートル先。雨のなかでテントを張る。一人500円。水1リットル150円。生物は夕食ですべて食べた。
トイレのために小屋までいくのが遠い。一晩中雨が降る。
8月6日
雨の朝を迎え、停滞するかどうか考えたが、ともかくキレット小屋まで行ってから先を考えることにして、行動開始。朝食はパン。雨ではあるが高曇りで、鹿島槍の双頭の峰がはっきり見え、爺ケ岳の三峰も見える。正面に黒々と剣岳と立山が、どっぺりと雪を残している。小降りになったころ出発。なだらかな登り道。コースタイム通りに鹿島槍ヶ岳の頂上に到着。十人ほど先着の人がいた。雨があがり、眺望が開ける。後館山の五竜から白馬までの稜線、剣、立山、薬師、黒部五郎の稜線。裏銀座の山々は雲のなかで、多分針ノ木岳と思われる頂きが雲の上にあった。野上さんはこの時とばかり写真を撮りまくっている。
青空が覗く。天気は回復すると思われた。十分景色を楽しんで、北峰に向かう。いきなり下りは岩稜帯となり、表情を一変する。眺めとは似ても似つかぬ吊り尾根の下りで、キレットまでの道を創造することができる。北峰への分岐で休憩。先をいそぐため北峰は踏まずに通過。行くべきだった。キレットまでの下りはかなり厳しい岩場の道であり、鎖場では野上さんが荷物が重たいために体が振られて、ダメージを受ける。はじめてのことだからやむを得ない。裕子は比較的元気に岩場を降りてくるので、少々安心。
キレット小屋を十一時までに通過できれば、五竜まで頑張ろうと思ったが、意外と厳しい道の連続で、最後のキレットのトラバースと梯子の通過は、はじめて目にする悪場のような陰険なキレットであって、野上君のバテもかなりきつそうであったので、小屋で泊まる決心をして到着。ゆっくりと精神的な疲れを癒すことにして、行動打ち切り。前庭のテーブルで昼の食事をする。五竜岳からきたパーティも停滞を決め、何かと話し相手となる。午後3時過ぎから雨が本格的に降りだす。我々の判断は正解であったと、いたく納得してほんとにのんびりとした。
キレット小屋は株式会社白馬館の経営で設備は非常によい。日没の太陽が幻想的。8時就寝。
8.7(土) 曇りときどき晴のち雨
テント場4時起床。雨は止んでいる。剣の頂きに雲があったが、晴そうな気配に元気よく出発。いきなり鎖場、岩場の登りが始まる。いくつものコブを越える。五竜の姿を遠望する。沢谷さんと出会う。二年前穂高であって、再度偶然であった。鎖場や岩場のトラバースなどをくり返しG7、G5と岩陵を登り下りする。ガイドブックのコースタイムでは4時間とあるが、6時間を予定してゆっくり登る。野上君も大分岩場に慣れてきた。ガイドブックにあった通り、五竜への最後の詰めの登りは嫌らしい岩場の連続の直登で、ぐいぐいと高度を稼ぐ。縦走路との分岐から200メートルほど離れて頂上がある。展望はえられなかつた。大勢のパーティがきたので、記念写真をとって分岐に引き返し、休憩する。
五竜とはよく名づけたと思うほど大変な山だ。下りも楽には下らしてくれない道だった。小屋の前のテーブルで、ラーメンの昼食。おしるこもつくる。テント場が小屋に近く、整地されていてテントを張るにはいいと思ったが、唐松まで行くことにした。しばらくの間はなだらかな縦走路で楽。唐松岳が見えない。大黒山と思える登りをすぎても予定時間をオーバーし、少しあせる。牛首の鎖場を越えてやっと唐松の小屋に着く。地図のコースタイムはおかしい。小屋に着いた時には唐松岳もガスの中。一服してテント場に向かう。 テント場はカールの底にあって、小屋には遠い。五竜のほうがずっとよい。食事をするころ、6時過ぎから雨。朝まで止むことはなかった。食料はほとんど食べつくしてしまった。夜中かなりの雨。状況によっては、計画通り白馬までの縦走を考えたが、二人とも元気がないので、断念する。
8.8(日) 曇り、雨
明け方雨が上がり、五竜岳が黒々とその姿を見せた。5時に起床。簡単に朝食をすませテントを撤収して、とりあえず小屋までいくことにする。唐松が見える。天気はよくないので、計画を変更しても悔いはない。五竜の頂きに雲があり、剣も上半分がかくれたままで、いまにも雨が落ちそうな気配。小屋で用をすませ、不帰のキレットを覗く。二人とも唐松岳に登るとは言わない。
いずれ不帰のキレットから白馬まで、後半の縦走をすることにして、写真を取りまくる。白馬の姿ははっきりしないが、不帰のキレットに雲が湧き、天狗の頭が雲の上に浮かぶ。
春雪の白馬は右におおいなる五竜嶽左に見ゆる八方尾根
ながながと半日つづくといふ中背の尾根唐松五竜鹿島槍の稜線を目に泌ませつつ下る 逗子八郎
ハイピッチで下る。途中五パーティほど抜かしていく。八方の尾根はいい尾根だ。鹿島槍や五竜、不帰の三峰、天狗から白馬まですべて眺められる。ただし雲のなか。この辺まで下りると、観光客と一緒になる。石畳状にした道が歩きにくい。
八方池山荘でソフトクリームを食べる。石が丸く滑らないように、一番気をつかった下り。アルペンリフト。長いリフトで下る。ゴンドラリフト。下におりてはじめて蝉の声を聞く。バス停の近くの第一郷の湯に入り、久しぶりにさっぱりする。タクシーで駅へ。12時20分発のあずさ20号座席が確保できた。神城から乗車した青年と同席。五竜から遠見尾根を下りてきたという。松本で駅弁を買いこみ遅い昼飯。
無事帰宅。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する