甲斐駒ヶ岳【黒戸尾根〜早川尾根〜鳳凰三山縦走(ツェルト泊)】


- GPS
- 56:00
- 距離
- 30.6km
- 登り
- 4,070m
- 下り
- 3,463m
コースタイム
2日目 :6:00七丈小屋-6:40八合目御来迎場-7:45甲斐駒ヶ岳7:55-9:00駒津峰9:10-10:10仙水峠-11:35栗沢山-12:35アサヨ峰12:50-14:45早川尾根小屋(素泊まり)
3日目 :5:30早川尾根小屋-6:00広河原峠-7:00白鳳峠-8:05高嶺8:15-8:50赤抜沢ノ頭-9:00賽の河原-9:10赤抜沢ノ頭-10:20観音岳-10:50薬師岳-11:00薬師岳小屋-11:50南御室小屋
-12:25苺平-13:30杖立峠-14:20夜叉神峠小屋14:35-15:10夜叉神峠登山口
天候 | 11月3日:午前曇り、午後より薄日、夕方曇り 11月4日:晴れ 11月5日:晴れ後曇り夕方より小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
復路:夜叉神峠〜甲府駅(山梨交通バス)1,380円 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
秋が深まらないうちに、雪が降らないうちに、南アルプスにトライしたいと思いながら、仕事や天候や諸々の事情でのびのびになっていた。
もうそろそろダメかと思っていたところ、週間天気予報では文化の日あたりに、晴れマークが並んでいる…季節外れの暖かい日が続くという。
これを逃したら今年の南アルプスデビュー計画は不発に終わるということで、有給休暇も足して2泊3日の南アルプス山行に出かけることを決めた。
計画は黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳、そして早川尾根を伝って鳳凰三山を駆け抜ける、2泊3日のツェルト泊縦走。
初めての3千メートル級の山々、日本三大急登の尾根、それも時期的にはいつ雪が降ってもおかしく無い季節、ツェルト泊でって…、ちょっと盛り過ぎ?
と、一抹の不安を感じながらも、上々の天気に背中を押され出発。
1日目 行動時間:約5時間20分
当初、韮崎駅からの山交タウンコーチ周遊バスで尾白川渓谷(登山口)に行く予定だったが、少しでも早く登り始めるために、
JR長坂駅からのタクシーを選択。これでバス利用時よりも1時間早く、9時に登り始めることが出来た。
これはメンタル的にすごく重要なこと。
標高差2,300mの日本三大急登の1つだけあって、今までにない位のかなりの体力を要した。脚は相当疲労したが、気候が良く涼しかったので何とか乗り切れた感じ。
後半に出てくる梯子や鎖は、それなりの腕力と慎重さも必要。
七丈小屋のテント場は、小屋から少し上がったところに上下2カ所、私は下のほうに設営。この夜このテント場は全3張りでゆったり。
明け方の気温もさほど下がらず(おそらく3〜4℃)、風も比較的弱かったので、寒さを感じたり、ツェルト強度に不安を感じることは無かった。
ツェルト内面の結露はそれなりであったが、今回から持参したシュラフカバーのおかげでとりあえず安心して就寝。
2日目 行動時間:約8時間40分
薄明るくなってから撤収作業を開始したので、当初予定より30分遅れで6時出発、甲斐駒ヶ岳の頂を目指す。
途中の三本剣は、信仰の山を色濃く感じさせる光景で、気持ちを引き締めてくれる。
青く澄んだ空と、白い花崗岩のコントラストが美しい山頂からは、北岳、仙丈ヶ岳がすぐ近くに見える。
山頂を後に、摩利支天はスルーして砂礫の斜面を渡って、六方石へ。
駒津峰を経て仙水峠で一息入れて、栗沢山のガレ場の急斜面を、ピーク目指し一気に登る。
栗沢山のピークから見える稜線上にアサヨ峰、ミヨシノ頭を捉え、今夜の宿泊地である早川尾根小屋のアタリを付け、先を急ぐ。
途中ハイドレーションの水切れに気付いた時は、ちょっとビビったが、時間的余裕があったので落ち着いて行動することが出来た。
想定時刻より30分遅れの14時50分前に早川尾根小屋着。小屋は営業期間外のため開放されていた。
とりあえす昨晩の結露で濡れたままだったツェルトを乾かし、さてどうしようか今晩…ツェルト2泊を予定していたが、
と少し迷うも管理人の方に感謝して、すんなり素泊まりに変更。その夜は私を含めソロの男性3人と男女ペアの5人の宿泊となる。
3日目 行動時間:約9時間40分
翌日は予定通り5時30分に行動開始(やはり小屋泊だと、起床から出発までの時間が短縮出来る)。
起伏の少ない暗い山道を、しばらくナイトハイクを楽しむ。夜が明けるころ広河原峠に到着。
まだ眠っている街の灯りや、遠くの山々が徐々に明るくなっていく風景を見ながらのハイクはまた格別。
高嶺の登りはハイマツ帯に覆われたキツイ急登。大きな岩場を過ぎればやっと頂上。鳳凰三山越しに富士山が見える爽快なピークは、今山行のお気に入りポイント。
白砂の稜線を行くと、初日遠くに見えていたオベリスクが、もうすぐそこに迫ってきた。賽の河原まで下るが、時間的な問題でオベリスクにトライ出来ず、
また赤抜沢ノ頭に戻る。その後、岩稜を越え観音岳、薬師岳を経て薬師岳小屋へ。
広々とした白砂に岩が散在する不思議な光景は、なぜか死後の世界のイメージが重なる。
南御室小屋、苺平を過ぎると、あとはうんざりする程徹底した下りを急ぐ。夜叉神峠のバス停に、予定より少し早めの15時過ぎ着。
バスを待っていると、秋山シーズンの終わりを告げるように雨がポツリポツリと降り出した。
念願だったアルプスデビューも果たし、来年の夏は存分に南アルプスを縦走したい気分。
それまでの間は、中低山で地図読みや雪山の予行演習でもしようかなと思う。
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