笠が岳
- GPS
- 56:00
- 距離
- 35.2km
- 登り
- 2,950m
- 下り
- 2,957m
コースタイム
- 山行
- 7:10
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 8:30
- 山行
- 8:50
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 10:40
天候 | 晴天 猛暑 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
猛暑で水を見るたびにがぶ飲み。水場は限られている。雪渓あるが雪であった |
写真
感想
無料駐車場には、日曜にもかかわらず駐車車両は多かった。登山口までは30分となっていたが、登山道で、沢に向かって急斜面を下って行く。あまりにも急なので「帰りは登りたくはない」と思った。強くなってきた日差しの中を林道を歩く。小一時間歩くと笠新道登山口があり、間もなくわさび平小屋に着いた。引き続き左俣林道をさかのぼって小池新道登山口で奥丸山への登山道と分かれると、いよいよ本格的な登山道となってきた。沢沿いを詰める形で登山道は上に延びて行き直射日光を浴びながらゴーロ歩きが続く。丈の短い草でも日影があれば日光をしのぎながら汗をかいた。イタドリが原を通過すると、ちょうどわさび平と鏡平の中間らしかったが、暑さで疲労困憊。2090mのシシウドが原の下には小沢があり一生懸命のどを潤した。暑さと戦いながら足を動かしてようやく鏡池に着くと、槍ヶ岳にガスが掛かってきて鏡池に移る逆さ槍は見ることができなかった。間もなく鏡平小屋につきかき氷の看板を横目に弓折乗越に向かう。標高差300m程を登りつめ、2580mの弓折乗越についても槍穂高にかかるガスは晴れず、展望を楽しむことができなかった。高山植物を長根ながら尾根筋を行くと、雪渓があり『花見平』の看板があった。ハクサンイチゲとシナノキンバイが一面に先目だれてきれいなお花畑であった。アップダウンを繰り返しながら尾根を歩いてゆくと雪渓の向こうに双六小屋が見えた。
4時過ぎに起きて5時からの朝食を取る。その後カメラと水だけを持ち、双六岳に向かう。小屋裏の急坂を30分ほど登ると台地上の双六岳の端にでる。双六岳から高原台地越しに見る槍ヶ岳。よくパンフレットに載っている風景を実際に見ると、朝のひんやりして空気にスケールの大きさを感じる。小屋に戻り荷造りをして、暑さとの戦いに出かけた。テント場を過ぎると、はるか西の方角に笠が岳が見え、「かなり遠いなあ」と感じながら朝のすがすがしい空気の中を歩き始めた。槍穂高を眺めながら、道すがらの高山植物にも目を奪われながらの尾根歩きである。秩父平は千畳敷カールを小型にしたようなカール地形で、雪渓の周りには個賠掲揚やチングルマが咲いていた。小屋で作った弁当を広ると、味付けご飯に唐揚げやつくだ煮が乗っており、食が進んだ。岩の上で青空を仰ぎ休息してから、屏風のような急坂をジグザグに登った。尾根についても笠が岳方向には上り坂が続いており、その延長上に見えるはずの笠が岳は、ガスに隠れていた。尾根の北側を巻くように道は付いており、この尾根の最高点が2813m抜戸岳だ。抜戸岩と言われる門のような岩をくぐり抜けるといよいよ最後の登りとなる。大きな岩がゴロゴロしており、その上を○印の通り導かれると、テント場がありその上に大きな雪渓があった。この雪渓が小屋の水源なのかと思いながら雪渓を渡ると小屋に着いた。
4時起床すると、多くの人が続々と山頂めがけて登って行く。槍穂高はクリアに見え快晴だ。4:45の日の出を目指して一登りする。槍ヶ岳の左側が明るくなり初め、空がだんだん白くなってくる。北側の黒毛五郎や薬師は雲海から頭を出し、槍穂高は黒々と眼前にその威厳を漂わせている。南に乗鞍西に白山も雲海の中に浮かんでおり、槍ヶ岳の左から真っ赤な太陽が頭を出した。空の色は、太陽の周辺の赤から上に向かって、橙色、黄色、白、水色、青、と見事なグラデーションで変化し、槍穂高連峰を浮き立たせている。見る見るうちに辺りは明るくなり、今日一日が始まった。小屋を出発して、稜線歩きは1時間ほどあるが、前を見れば槍穂高、後ろを振り返れば笠が岳が見送っており、疲れを感じさせない歩きとなる。笠新道分岐からは一機の下りとなる。ザレ場をジグザグにズルズル滑りながら慎重に杓子平を目指す。また足元に咲く多くの高山植物にも目を奪われた。カール状の斜面には雪渓、お花畑、背景の笠が岳・槍穂高と素晴らしい楽園だ。ただ直射日光が暑い。水分が無くパサパサした土は滑りやすかった。下り始めてから1時間カールのお花を楽しめたが、今度は樹林帯の急勾配の下降となる。木の根や岩による段差が大きく、傾斜は急で、なるほどここは下りたくないというのは分かるような気がした。しかし、登りもこの急傾斜では避けたいものだ。今日も風が無く暑い。樹林帯は景色が見えない。笠新道登山口に出るまで2時間以上も暑さ、急下降に耐えた。
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