嶺朋ルートで北岳、廃道の荒川北沢ルートで夜叉神峠周回
- GPS
- 17:19
- 距離
- 39.4km
- 登り
- 3,899m
- 下り
- 3,895m
コースタイム
- 山行
- 15:20
- 休憩
- 1:59
- 合計
- 17:19
天候 | 晴れ、午後から晴れたり曇ったり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<夜叉神峠〜広河原> この時期は夜叉神トンネルが深夜でも灯りが点灯しているので夜間でも歩き易い。 <広河原〜嶺朋ルート〜ボーコン沢ノ頭> 広河原から最初の橋を渡って直ぐに左の遊歩道を進みます。2番目の東屋の少し手前の右側の木に紅い印が有るのでそこが入口です。特に道標は無いので見逃さない様に。踏み跡は全般的に薄いですが、紅い印やテープが有ります。後半はハイマツの藪で道が隠れている部分が多く、紅い印やテープを探しながらk進みます。ボーコン沢ノ頭の手前でハイマツ帯を抜けると、嶺朋ルート入口の標識が有ります。広河原まで下り3時間と書かれていますが、このタイムで下れる人は少ないと思います。 <北岳山荘〜荒川北沢〜弘法小屋尾根取り付き点> 初見でこのルートを下るのはかなり大変です。荒川北沢ルートは古い地図に載っていますが、廃道になって20年以上はたちます。所々で残っていますがほぼ消失しているので、沢を下れる装備が必要です。大きな滝は有りませんが、水量が多い時は渡渉に苦労しますから、登山の1週間前までの雨の降った量をチェックしておいた方が安心です。かかる時間は水量によるので、他の人のレコの時間はあくまでも目安と考えて下さい。 北岳山荘からの出だしは、僕は水飲み場への道を進みましたが間違っています。他の人のレコだと、水を山荘に引いている黒いホース沿いに登っていました。この黒いホース沿いに旧北岳小屋跡が有りますので、それに辿り着けば正しいルートです。そこから暫くしたら沢にぶつかり、廃道が消えるので沢沿いに下ります。この後は沢沿いに下るか高巻くかを何度も判断しながら下る事になりますが(沢の蛇行場所で状態が変わる)、高巻く際は時々廃道とおぼしき踏み跡が何度か現れます。 この区間のかかる時間が水量によって読みにくい為、逆周りにして最初にこの区間を登りに使い、時間がかかり過ぎたら嶺朋ルートを諦めて北岳から一般道でそのまま広河原に下山するか、北岳山荘で泊まるとかした方が安全です。 |
写真
装備
個人装備 |
沢タビ
ヘルメット
沢スパッツ
手袋
ヘッドライト
雨具
GPS
地図
下山等に使用するトレランシューズ
おにぎり1個
パン9個
水2ℓ
|
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備考 | ペットボトル止めを持って行くべきだった。前日までの雨で流量が増す事を想定すべき。遅くまで営業しているお風呂のチェック。 |
感想
二週連続で北アルプスの読売新道の夜行日帰りに失敗し、先週は家族サービスで夏目友人帳の聖地巡礼の運転手として熊本へ。今週が8月の最後の山行となるので迷ったのですが、1度くらい計画を貫徹したいので、近場の南アルプスの北岳周辺のバリルートと沢登りを繋げた夜叉神峠からの周回ルートを歩いてみました。
嶺朋ルートは山友のchi-sukeさんが8月の初めに歩いていますが、彼女の方が僕より登りが速いので、それより30分位の遅れで計画したのですが、何とかその範囲でおさまりました。でも一般道のボーコン沢ノ頭〜北岳で差が拡大し、1時間位よけいに時間がかかりました。やっぱり登りは弱いですね〜。
今回のもう一つの目的は未踏の廃道荒川北沢ルートを探索する事だったのですが、時計回りにして「廃道荒川北沢ルート〜北岳〜嶺朋ルート」にするか、反時計回りにするか随分と迷いました。沢は登りに使った方が景色が良いのですが、時計回りだと早朝に廃道荒川北沢ルートを歩き始める事になり、谷に日が差す頃には随分と上流に登っています。また久しぶりに暑くなるという天気予報だったので、涼しい早朝に涼しい沢を歩くより、午後の暑い時間帯に涼しい沢を歩く方が良いと思い、反時計回りにしました。
廃道荒川北沢ルートは、2年前に間ノ岳から下った時のルートと滝沢出合で合流するので、完全に未踏の嶺朋ルートを一日の最後に下るよりは安心だという気持ちもありました。実際に歩いてみると、嶺朋ルートはハイマツ帯の藪漕ぎがそれなりに有り、これを初見で午後に下るのは大変そうなので、反時計回りにして良かったと思いました。しかし廃道荒川北沢ルートを下り始めると考えが変わりました。まず北岳山荘から水飲み場への道を進んだら道が違っていた様で、下に水のポンプ中継小屋の様な物が見えたので、そこを目指してハイマツ帯の藪に突入しました。何とかその建物に着くと、黒いホースがその小屋から出ていたので、それ沿いに下ると何とか旧北岳小屋跡に出ました。そこから暫く下ると沢に出てほっとしたら、水量が2年前より多くて大変でした。嶺朋ルートは看板に下り3時間と書かれていましたが、廃道荒川北沢ルートは多分その2倍弱位でしょう。1985年版の地図でも、「荒廃はなはだしい」としてコースタイムは書かれていませんでしたから、それから34年たった現状は推して知るべしでした。
ただ2年前の間ノ岳から沢沿いに下った時と違って、今回は他の人のレコをチェックしていたので、それなりの勝算は有ったのですが水量が予想より多く、沢沿いだと時間がかかりました。そこで巻ける所は巻くと方針を変えたのですが、そうしたら所々で廃道とおぼしき所に出ました。当初の予想よりは明瞭な踏み跡で興味深かかったのですが、途中で道がかなり登り始めると、後で沢に下るのが大変そうなので諦めて沢に戻りました。そういう沢を下ったり高巻いたりを何度も繰り返していると、予定より随分と遅くなりました。沢沿いに下る時も水量が多く、何度も渡渉せねばならなかったのも時間が予定よりかかった理由なのですが、このままだと暗くなるまでに沢下りの分の終点に到着できない可能性がでてきました。
ところがこれはやばいかもと思ったら、急に歩くペースが速くなりました。ちょうど足を折った時、痛くて立てなかったのが、暫くすると痛みが消えて歩ける様になった時と似ています。あの場合は下山すると途端に痛みが復活して片足で歩く羽目になったのですが。。。今回は歩くのが速くなり、さらに渡渉の際に飛ぶのを躊躇した様なケースで、迷わず飛べるようになりました。おかげで後れをほぼ取り戻し、16時33分に沢下りパーツを終了。夜叉神峠に到着したのは予定より16分遅れ。出発が10分遅れたので、かかった時間は予定より6分遅れとまずまずでした。勿論そのつけは筋肉痛で今支払わされているのですが、あんなに速く歩けるならもっと早くからそうしていれば時間に余裕が持てたのにと、今さらながら思っていますが後の祭りですね〜。
まあ結果的にほぼ計画通りの時間で貫徹したので結果オーライでしょうか。
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日曜日の山行で火曜日にはかなり筋肉痛は取れたので、「火事場のバカ力」では無く、chi-sukeさんがコメントした様に、ランニングハイに近い物だったのかな〜。
下りだと一日の最後で疲れていても、急ぐ必要が有ると急に速度が上がった事は過去にも有ったので。登りが苦手で下りが得意という性質は中々変えられない。。。
コメント
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Futaroさん、こんにちはっヾ(≧▽≦)ノ
さっそく嶺朋ルートいかれたのですね〜〜〜✨マーキング多めなのでルーファイの楽しみと、道が荒れるほどイキイキされる(笑)Futaroさんには藪が足りないかしらと不安でしたが、お楽しみいただけたでしょうか!?♥藪経験値がまだまだ低いちーすけにはなかなかうるさく感じたハイマツ帯でしたがFutaroさんも一苦労と書かれていて、ですよね〜〜〜(笑)と、そんなところにうれしく思ってしまいました(笑)あの岩場からの北岳はふもとからず〜んっと見えてなかなか見ごたえありましたでしょう??♥
昔、北岳山荘に宿泊した時に同室になった女性がとってもポリシーのある方でカッコいいなぁって思ったのですが、水はなるべく小屋で買わずに水場から自力で採るこだわりの方で昔の小屋の方に水場があるのだと教わったことがありました。すっかり忘れていましたが、その沢だーーー!と記憶がよみがえりなんだか感激★水量が想定より多かったそうでちょっとハラハラしながら拝読しましたが、無事、計画通りの下山✨途中からのスピードアップはランナーズハイみたいなものでしょうか!?✨しかし、廃道も気になりますねぇ♪昔登山道がああったのでしょうか!?Σ(゚Д゚)
chi-sukeさん、こんにちは。
嶺朋ルート、なかなか楽しめましたよ 下部は苔が密生した原生林で、上部は展望の良い岩場やハイマツ帯と変化に富んでますよね
chi-sukeさんの登りの時間を目標にしましたが、予想通りやっぱりchi-sukeさんの方が早かったです。やっぱり登りは速いですね
今回は久しぶりにストックを持って行ったのですが、ハイマツ帯でストックをしまうタイミングが遅かったので、藪漕ぎがその分大変になりました。ストックが枝に引っかかるんですよね〜。どの位ハイマツ帯が続くか分からなかったのでしまいそこないました
後半の廃道は1985年版の登山地図に載っていますが、その地図でも既に北岳小屋は掲載されていません。芦安〜広河原の林道ができる前はこの廃道で北岳に登る人が多く、その廃道沿いに北岳小屋が有ったのでしょう。広河原への林道ができてそちらから北岳に登る人が主流になって、このルートと北岳小屋はすたれたのだと思います。沢沿いのルートなので大雨で崩落が多くて維持が大変だったのもあるかな〜。北岳小屋が有った往時の登山者たちの事を想像すると少しせつないものが有りました。
いつか登りに使って、もっと廃道を探しながら歩いてみたいですね。
Futaro さん、こんにちは。
沢登りというのは、普通にありますが、沢下りのレコって、ほとんどないですよね。分岐を間違えることはないし、ロープ長が足りることがわかっていれば、下る分にはどうにでもなると言えばなりますが、それでもなぁ・・・。
夜叉神から広河原まで、あの林道を行くと思うだけで、行く気がなくなりますが、そんなこと、Futaro さんには関係ないところが凄い
。
北岳は、1回だけバットレス経由で山頂に立ったことがありますが、アプローチが気に入らないので、今後も行くことはなさそうです。
misuzuさん、こんにちは。
確かに沢は尾根と反対で下りは合流するので道迷いは有りませんが、下れない滝が有ると大変です。今回は他の人のレコでその様な滝が無く、ロープも不要と分かっていたので安心でした(後半は2年前に自分でも下っている)。ただその時より水量が多くて前半は予定より遅れました
沢は登りに使った方が景色が良いのと、下りの方が場合によっては時間がかかるので普通は登ります。登りだったら巻かずに登れるけど、下りだと巻かないと下れ無い場合が有るからです。周回ルートの場合、尾根で登って沢を下るより、沢で登って尾根で下った方が早いのです。なのでいつもは沢を登ります。下りに使うのは日帰りで沢を2〜5つまとめて歩いた時だけです。
今回は1沢なので最初は沢で登って尾根で下るつもりでしたが、前日の天気予報が午前中は曇りで午後から晴れだったので、涼しい早朝に曇りで沢を登るより、暑い午後に沢を下った方が涼しいし、日が差す景色も見れて良いと思ったのです。実際は天気予報と逆で午前中が晴れ、午後が曇り気味だったので失敗でした やっぱり沢を登った方が良かったです。
芦安と広河原の区間、最後にバスに乗ったのは2010年ですね〜。それ以降はいつも歩いているので慣れました
先日キャニオニング(沢下り)の第一人者の方を情熱大陸で放送してました。
ライフジャケットを着て、沢の中を下ったりで楽しそうでした。
沢は登るだけでも危険なので、一人で下るのは・・・。
家族を悲しませないようにお願いしますね。
キャニオニングというのがあるのですか。。。知りませんでした。
misuzuさんへのコメントにも書きましたが、沢は登った方が景色が良いし、沢を登って尾根を下った方が、尾根を登って沢を下るより早いので、2〜5沢を纏めて歩くとき以外は沢を下りには使いません。1沢で下りに使ったのは今回が初めてで最後だと思います。
その人の場合は楽しみ方がカヌーに近いですね〜。僕もカヌーをやっていた時は当然ですが、ライフジャケットを着て沢を下ってましたから。
今回は下調べをしていて、安全なのはわかっていたのですが、水量が多かったので時間の予測を間違いました。ただミヨシ沢出合の後で急いだら、北岳山荘〜弘法小屋尾根取り付き区間の消費時間は5分多いだけに収まり、日没の2時間前には沢下りを終えているので十分な余裕は有りました。
まあそういうわけで、そんなに危険をおかしているわけではありません。ただ普通の沢登りの人がこの周回ルートを歩いたら、日没前に沢下りパーツを終えられないので危険だとは思います。。。まあこういう計画は立てないでしょうが
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