哀悼と憧憬の北鎌尾根


- GPS
- 162:07
- 距離
- 38.1km
- 登り
- 4,108m
- 下り
- 4,096m
コースタイム
2日目、雨のため北鎌沢出合で停滞
三日目、北鎌沢出合5:23−7:52北鎌のコル−9:38独標付近−13:15槍ヶ岳山頂−槍ヶ岳山荘−14:08ヒュッテ大槍
四日目、ヒュッテ大槍5:00−6:50西ヶ岳山荘7:15ー9:04大天ヒュッテ−11:50燕山荘−12:56合戦小屋−14:28登山口−14:35P
天候 | 一日目 雨 二日目 雨:停滞 三日目 曇、強風:登頂 四日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全てにおいて油断ならぬ尾根 途中で”無理!!”と思っても引き返しは困難なので安易に入らないように。 テント背負って10何時間余裕でこなす体力は必須 |
予約できる山小屋 |
中房温泉登山口
|
写真
感想
いつもはワクワクする山行きの計画
ところが、このエリアの計画中には ”・・怖い・・”と思った。
そう思ったことに自分でも、驚いた。
去年の夏 山小屋にしばらく滞在したことがあった。山小屋には馴染みの人たちの<遺影>が飾れれている事がある。同じ京都から来た若くて可愛い その人の遺影は、登山中のスナップ写真だった。
雨に缶詰されていることもあって、正面にある彼女の写真はすっかり瞼の裏に焼き付いてしまった。
彼女の他 加藤文太郎氏を始め多くの有望な人の命を吸った北鎌尾根は、
私にとって <死を予感させる魔の山域>イメージが有ったのだ。
ひょっとして”帰らぬ人”となってしまうのか?
と、直感を大事にする私は思ったりした。他の山域なら中止しただろう。
だけれども、憧れでもあるこの山に行くのは、今年しかない。
老化で体力や指の力が減ってしまったら行くべきで無い。
だから、予習とトレーニングをして望んだ。
しかし、当初の予定は、ハード気味の一週間の縦走後に行くつもりだったが、
思わぬ仕事で時間がとれずに一抹の不安を抱えて入山だった。
−−−−
初日、中房温泉から貧乏沢を下り、北鎌沢出合でテン泊。
二日目、雨の為 停滞。幕営地に居た他のパーティは、日程に余裕がないのか?
天気予報を知らないのか(私も晴れから雨に変わったのを、大天井ヒュッテで知った。沢はラジオもはいりにくし)全員出発し、又しても独りとなった。
その日も新たな入山者は無かった。
三日目、待望の雨あがる−出発、
−−−−−−−−
北鎌のコル、天狗の腰掛け、独標と岩や草木に捕まりながらの4WDがずっと続く。
とにかく疲れすぎ無いように、ゆっくり行く。何故なら、
もし、岩に取り付いて、思い切り脚を上げたときに吊ったら笑えないから・・・
そして、彼女らの無くなった <飛騨沢>に手を合わせ冥福を祈る。
こう書くと陰気で辛い登山に思われるけれど、さにあらず
青空の映える岩峰を次々と取り付き越えてゆく。
登ったはいいが時々は絶壁で引き返す。
上から下からの突風で2Mほど飛ばされる。
でもでも、雨に濡れることなく、雄大な景色の中 貸し切りの北鎌尾根
なんて 楽しい。美しい。自由だ。今日は最高!!
−−−−
時々日も射す天気に恵まれ、東の大天、常念岳方向は良く見えるが
肝心の槍は残念だが、ついに 一度も見えない。
大きめの岩で安定した尾根筋を辿ると、勾配が急となり
濃いガスに包まれた山頂に飛び出した。
”生きて登頂した。”と感動もひとしお
槍ヶ岳山荘も濃いガスに包まれ、大槍ヒュッテに到着後も槍の穂先は見えない。
翌日早朝、朝日の昇る頃 遂に槍の穂先がかいま見えた!!
ガスの晴れる槍の穂先を見ていると、
写真の彼女がさらに微笑んだ。
と思えた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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去年、槍の山頂で北鎌尾根から登ってきた人と遭遇し
拍手で彼らの登頂を迎えたことを思い出しました。
今年は拍手される人になったのですね。
(残念ながら誰もいなかったみたいですけど
淡々と書いてある文章ですが
北鎌にかける熱さが仄見えてちょっと感動しちゃいました。
ヤダ!相手はキミさんなのに
チルマルさん 2日も雨に濡れた反動か、本当に楽しかったです。
生涯最高の山の一日だったかも
思えば 去年のあの ひと時に心を奪われていたんだなぁ
kimidoriさん、お疲れ様でした。
静かな北鎌を楽しめてなによりです。
今は北鎌への入山者が多く踏み跡が
しっかりついてしまっているのでしょうか。
31年前に登った北鎌をまた行きたいと
思っています。
厳しい山行だったと思いますが、それ以上に得られたものが多そうで、ホントに素敵なレコですね
そっか・・・、kimiさんをして生涯最高とは…
こうした自分では到底たどり着けない様な山行や感想を見ることが出来るのもヤマレコの魅力ですね
こんばんは。
はじめまして、siriusです。
私も今月下旬に北鎌を予定しています。
お天気とル−トファインディングが鍵だと思うのですが。ル−トは基本的に稜線通しの方がいいのでしょうか?独標はトラバ−スル−トの方がいいようですね。
DVDとレコで予習はしていますが期待と不安でいっぱいです。
長年の目標でしたので何とか成功させたいものです。
shigeさん お久しぶりです。
トレースはしっかりついております。
ただ、余り良くないものも多いので、やはり自分で
ルート取りした方がよさそうです。
utaotaさん
雨の二日間のあとだったので、本当に嬉しかった・
楽しかったです。
計画の段階では、ヤマレコの記録のありがたさを身にしみて感じました。
あと、良さそうなGPSデータを採れるのも 心強かったです。
siriusさん
月末に行かれるんですか。楽しみですね。
独標はとても直登する気には、なれません。
あとは、とりあえずトレースに迷わされることなく直登すれば良いのではないかな?
登れは、先の見晴らしがききルート確認できますし。
でも、絶壁で引き返しの時の為に、オーバーハングなど
引き返しが面倒な場合は考えどころです。
私は細引きを持って行ってましたので、オーバーハングでも ザックを先に降ろして空身で。
或いは、支点あればダブル使いで、垂下も考えていました。
お気をつけて
ヒュッテ大槍でご一緒させていただいた者です。
おススメ頂いたヤマレコ早速始めました。
小屋でのお酒美味しかったですね
かなり飲まれてましたけど覚えてないとは(笑)
またたまに覗きに来ます!
まだ使い方よく解ってないですが…
昨年、一緒に槍に立たせていただいたときにそんな計画を考えていたのですね。
私は技術・体力以前に東鎌でも恐ろしかったです
nametoruさん
大槍ヒュッテでは楽しいひとときを有り難う。
また、どこかで お会いしましょう
kakashi,zさん
そうなんです。
東鎌尾根もあまり通られてないですが、油断ならない 結構アドベンチャーなコースですね。
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