槍ヶ岳・日帰り登山


- GPS
- --:--
- 距離
- 39.1km
- 登り
- 1,781m
- 下り
- 1,771m
コースタイム
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:上高地バスターミナル(17:25)=路線バス=新島々駅=松本=特急=新宿 |
コース状況/ 危険箇所等 |
良好 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
日よけ帽子
靴
ザック
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
GPS
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
|
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感想
10月中旬、マラソンシーズンに向けたトレーニングの一環として「槍ヶ岳」(△3180m)に出かけました。深夜バスで現地に行き、早朝から登り始めれば日帰りは可能のようなので、次のようなルートとスケジュールを組んでみました。
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新宿(23:00)=専用バス=上高地バスターミナル(6:00)〜河童橋(6:20)〜徳沢(7:10)〜横尾(7:40)〜槍沢ロッジ(8:20/8:25)〜ババ平(8:40)〜槍ヶ岳山荘(10:30)〜槍ヶ岳山頂(11:00)〜槍ヶ岳山荘(11:20)〜槍沢ロッジ(13:30)〜横尾(14:20)〜徳沢(14:50)〜明神(15:15)〜河童橋(15:40)〜上高地バスターミナル(15:40)=高速専用バス=新宿(21:00)
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天気予報でも、久々に好天の週末となりそうですが、念のため防寒着やヘッドランプなども用意してザックに入れておきます。
●上高地〜徳沢
登山口への直行専用バスに乗ること7時間ほど、予定通り6時少し前に「上高地バスターミナル」に到着します。バスは満席のようでしたが、登山シーズンも最終盤のせいか、ハイカーの数は思ったほど多くはないようです。ターミナル横のベンチで身支度を整えてから、さっそく登山ルートに向かいます。標高が1,500mほどの高地の早朝とあって肌寒く、上はゴアテックスのレインウェアを着ることにします。コース前半の傾斜が緩やかな10kmは歩かずに走るというプランを立てていたので、さっそくジョギングペースで走り始めます。すると、すぐに暑くなってレインウェアはザックにしまいます。
「河童橋」を渡って梓川の右岸に渡ると、上流に向かってカメラを構えている人たちがいます。その方角を見ると、ちょうど朝日がこの先の山の頂上あたりを明るく照らしているところです。川の右岸は遊歩道になっていて、木道の部分は少々走りにくく感じます。「明神橋」で川の左岸に移っても平坦なコースが続き、先行していたハイカーを追い越していきます。キャンプ場やロッジのある徳沢は予定から少し遅れて通過、次のチェックポイントの横尾に向かいます。
●横尾〜天狗原
キャンプ場と山荘のある横尾には7時43分に到着。ここは涸沢との分岐点です。これでコースの約半分を来たことになり、槍ヶ岳まではあと11kmです。ただし、ここからは道が細くなるとともに勾配が徐々に増してきて、あまり走れなくなりそうです。このあとすぐに「槍澤ロッヂ」の前を通過しますが、すこしずつ予定の時間との差が広がっています。ここから槍ヶ岳まではあと6kmです。雲一つない晴天を背景に紅葉の木々が映えていますが、あまりそれを楽しむ余裕もなく先を急ぎます。予想通り、次第に道は険しくなってくるので、走りもトレイルランから普通の登山モードに切り替わります。山の登りでは先に見えるハイカーがよい目標となってくれますが、今回は思ったほどハイカーの姿を見かけません。むしろ、この時間に下山してくる何人かのハイカーとすれ違います。上のほうの山小屋に泊まり、ご来光を見た帰りの人たちなのかもしれません。
午前9時に「ババ平」を通過。キャンプ場にはテントが一張しかなく、いかにもシーズンの終わりという感じです。頂上まであと5km、遅くとも11時半には槍ヶ岳の頂上に立っていないと帰りのバスに間に合わない計算なので、スピードは遅くとも休まず先に進みます。
大曲の分岐にさしかかっても、まだ槍ヶ岳の穂先は見えず、いよいよ傾斜はきつくなるばかりです。また、ここから先はずっとガレ場が続いて走るには不向きなので、岩の上のペイントの指示に従ってゆっくり登ります。そして10時半過ぎに、ようやく槍の穂先が見えてきます。予定では「槍ヶ岳山荘」を通過している時間です。
●坊主岩屋下〜槍ヶ岳頂上
ルート上の岩が次第に大きくなり、バランスをとって歩くのも大変になってきます。まさに「岩場の修行」といった感じです。それでも本格的な登山装備を背負っているハイカーよりは身軽なので、頂上に近づくにつれて次々に数人を追い越していきます。そして、11時過ぎにようやく目印としていた「槍ヶ岳山荘」が見えてきます。目標が見えると、元気も出てきて一気に尾根を目指します。槍ヶ岳の山頂が目の前に迫ってきて、よく見ると頂上付近に人の姿が確認できます。
「槍ヶ岳山荘」に着いたのは11時40分で、予定からの遅れは1時間になっています。ここで考えたのが、バスに間に合うようにこのまま下山するか、山頂に登るかという選択です。ただ、もう二度とここに来ることはないかもしれないと思い、後者を選びました。頂上の手前には、ご丁寧にも頂上まで0.2kmという標識が立っています。ここは速攻で登ってくるしかありません。シーズンのピーク時には順番待ちで混雑するというのに、この日はほとんど人影もないのでスムーズに岩肌に取り付きます。垂直のハシゴもクサリ場も特に問題なく登りますが、鉄杭だけが岩に打ち込まれている個所は、手を置くべきか足をのせるべきかで少しとまどいます。最後のハシゴを登ると、先客は若者一人だけ。お互いに登頂記念の写真を撮り合います。上高地から山頂まで6時間かかりました。
●槍ヶ岳頂上〜上高地
山頂での滞在時間はわずか2〜3分で、すぐに下山開始です。「槍ヶ岳山荘」の自販機で、水分補給(300円のポカリスエット購入)をして下り始めると、ヘリコプターが真上に飛んできて強い風圧にさらされます。ヘリは食糧というよりも、何か工事用の機材を運んでいる感じです。
下りでは、登りで追い越してきたハイカーとすれ違いますが、だいぶ辛そうにしている人もいます。この復路ではスピードアップをして遅れた時間を挽回できるのではと思っていましたが、レース用のトレランシューズでは、なかなかそうもいきません。安定した着地点を選んで足を運ぶ必要があるので、飛び跳ねるように下ることができません。アッパーの生地も薄いので、ちょっと岩にぶつけると痛みが走ります。さらに悪いことに、圧迫された足指の爪が隣りの指に食い込むようになり、着地するたびに痛みが走ります。ゴール地点まで約20kmあるので脚に負荷をかけないように、岩場の下りでは平地での歩き程度のスピードしか出せません。
手持ちの水分が足りなくなってきたので「ババ平」の水場で水分を補給しましたが、時間との競争で休まず下っていきます。傾斜が緩くなる横尾のあたりからは、ジョギングペースを交えながら進みます。明神は15時52分に通過、バスの発車まではあと30分少々です。往路では右岸の遊歩道を通りましたが、今度は左岸の最短ルートでバス停に向かいます。普通のランニングならば楽に間に合うはずですが、30km以上休まず体を動かしてきて、ナップザックを背負っている状態では思うようなスピードが出せません。そして、上高地の「河童橋」手前でタイムアウトとなり、この後はバスターミナルまで歩きます。
●帰宅まで
新宿までの直行バスは15分ほど前に出てしまっていたので、普通のルートで帰ることにします。17:25分の「新島々駅」行きのバスに乗り、松本から特急電車で新宿に着いたのが10時過ぎ、自宅に戻ったのが10時半ごろでした。前の日に深夜バスで移動し、それから11時間近くかけて槍ヶ岳をピストンしたので、電車の中で爆睡するかと思ったら、なぜか眠気や疲れはあまり感じませんでした。
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