ユニ石狩岳〜石狩岳〜ニペソツ山
- GPS
- 53:26
- 距離
- 47.3km
- 登り
- 3,644m
- 下り
- 3,648m
コースタイム
- 山行
- 8:27
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 9:20
- 山行
- 10:06
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 10:35
天候 | 3日とも晴れ / まあまあ暑い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ニペの耳から前天狗の間に道はありません。激ヤブです。 |
写真
感想
石狩岳稜線の二ぺの耳JPからニペソツ山までは尾根が連なっている。この尾根を使えば石狩岳とニペソツ山の間で縦走が可能。ただしこの尾根には道がない。今回この尾根を通ってヤブを漕いで石狩岳とニペソツ山の両方をつなげて登ろうと計画した。
【1日目】
暑くなるとの予報でかつ途中の水場の有無も不明なため約7リッターの水を準備。ヤブの通過にどのくらいの時間が必要かも予想がつかないため食料も念のため多めに持参した。ザックが重くて投げ捨てたい気分となった。
ユニ石狩岳の登山口からまずは十石峠を目指してせっせと登る。十石峠まで登ると素晴らしい景色が広がっていた。十石峠からは空身でユニ石狩岳を往復。その後は二ぺの耳を目指して稜線を進む。アップダウンが何度も続く。
稜線は日差しが強くて猛烈に暑かった。ただ太陽が雲に隠れて日陰になると爽やかな空気になり幾分暑さも和らぐ感じだった。全体的には日陰時間の方が優勢で「暑くて辛い」という感じはそう多くはなかった。
二ぺの耳からはヤブ漕ぎ区間の開始。1717mピーク目指して稜線を下っていく。しばらくは背の低いハイマツが多くてそれなりに歩きやすかった。1717mピークからは1488mピークの北側コルを目指して下る。ここで降り口をミスって急斜面地帯に入り込んでしまう。密度の濃い極太のハイマツに身動きが取れず、しばらく悶絶した。脱出できたときはマジで嬉しかった。ここでストックを一本紛失してしまう。
北側コルからは1488mピーク目指して登る。逆目の濃いハイマツに超難儀した。あまりのキツさに泣きそうになった。1488mピークはヤブもなくフラットだった。今日はここにテントを張ることにしよう。この日は約5リッターの水を消費。
【2日目】
昨夜はほぼ風もなく穏やかなテント生活だった。さあ今日もヤブ漕ぎを頑張ろう。まずは三角点名「温泉岳」の1578mピークを目指して稜線を進む。相変わらずの濃いハイマツにしんどいヤブ漕ぎが続いた。温泉岳からは水を調達するため右下に見える沢地形を目指して下る。しばらく下ると植生がハイマツからササに変わってさっきよりも幾分歩きやすくなった。
沢に合流後はしばらく川沿いに下っていく。沢はヤブもなく快適。濡れたササで全身びしょ濡れになるが暑いのでちょうど良かった。沢を離れる前に4リッターの水を追加で調達しておく。適当なところからササ藪を漕いで再度尾根に上がる。背の高い密度の濃いササだけどハイマツよりは歩きやすかった。標高が上がると植生がササからハイマツに変わる。
標高1500mを越えると徐々に急斜面になる。逆目の濃いハイマツに悶絶した。なかなか登って行けなかった。両腕で這い上がりながら登る。あまりのキツさに何度も叫んでしまった。標高1600m辺りからは崖のような斜面が少し続く。崖で逆目の濃いハイマツは凶悪だった。ここの通過にめっちゃ難儀した。
標高1700m辺りまで登ると背の低いハイマツに変わってようやく激ヤブから少し解放される。稜線も見えてくる。最後は横移動して夏道に合流。一安心。夏道を前天狗まで進んでそこでテント泊とした。ここでザックの横に入れておいた水筒を紛失していることが判明。涙。この日は約4リッターの水を消費(沢で浄水器から直接飲んだ分は含まず)。テント場は僕も入れて合計3張りとなった。
【3日目】
朝3時過ぎに起床。4時頃にニペソツ山へ向けておやつと水だけ持って出発。荷が軽くて軽快に登って行けた。ニペソツ山の山頂は風もなく穏やかで暖かかった。ちょっと霞み気味だけど360度の素晴らしいパノラマ風景が広がっていた。あまりの暖かさに朝からウトウトしてしまった。
前天狗まで戻って二度目の朝飯を食べたらテントを片付ける。朝早くからたくさんの方が登ってきていた。帰りは十六の沢コースへ下山。ヤブっぽい所も多かった。このコースは歩く人もほぼいなくなってこのまま廃道になるのかもしれない。
登山口まで下山後は林道歩き。途中に沢で約0.5リッターの水を追加調達。ただの林道歩きだと思っていたら十六の沢林道はかなり崩壊していて通過が面倒な場所も多かった。最後の十八の沢林道?は倒木が超多い。何十か所も倒木が道を塞いでいてその都度乗り越えたり潜ったり巻いたりと…思ったほどスムーズには歩けなかった。それに林道は暑くてめっちゃしんどかった。
【まとめ】
ルート上で水を取れるのか不安だったけど温泉岳南側の沢の水量が豊富で心配する必要はなかった。もう少し持参する水は少なくても良かったかもしれない。水の在庫が少ないと精神的にしんどいので判断が難しいところ。雪渓が豊富に残っている6月ぐらいの方がヤブ漕ぎ区間も少なく済むし水の心配もしなくていいのでベストだと思う。
超絶にキツかったけど石狩岳とニペソツ山の両方をまとめて登れるいいルートだった。積雪時期にスキーでも歩いてみたい。
コメント
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こんばんはbun33です。
ニペの耳からニペソツへの稜線
残雪期になんとかならないかなあ、と考えたことはありましたが…
まさかこの時期に走破されるとは!
感動しました!
本当にお疲れさまでした。
bun33さん、こんにちは
僕はヤブ漕ぎは嫌ではないですが、やっぱりこのルートは雪がある時期の方が良さそうですよね。
それでもこの時期にこのルートからしか見えない風景には感動でした。
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