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Yamareco

記録ID: 312963
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

常念岳・蝶ヶ岳(三股から)

2013年06月23日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
11:16
距離
17.1km
登り
2,087m
下り
2,079m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

(11:00 自宅を車で出発 - 2:00 三股・烏川林道ゲート駐車場に到着)
[入山準備] - 4:15 登山開始 - 7:45 前常念岳山頂 - 8:45 常念岳山頂 - 11:45 蝶槍山頂 - 12:15 蝶ヶ岳山頂 - 14:25 まめうち平 - 15:15 下山 [帰宅準備]
(15:25 三股・烏川林道ゲート駐車場を車で出発 - 19:30 自宅に到着)
天候 梅雨の合間の晴れ、予想天気図高気圧ドーンという「山に登れ」というお告げともとれる天気なので、急きょ前日夜に準備を始め、夏前に行きたいと思っていた三股からの常念岳・蝶ヶ岳コースの登山計画書をチョイス。いつもと違い23:00前に家を出発しました。

梅雨前線は一旦下降して、天気予報では晴れのち午後曇り。北部に寒気が停滞しているため、ところによって不安定な天気もあり?言うことですが、おそらく大丈夫だと判断。結果風もなく、昼過ぎにはちょっとガスや雲の上昇もありましたが、常念山脈は概ね良い天気でした。槍ヶ岳や穂高岳のあたりは、昼過ぎから頂上と稜線に雲がかかり一瞬雷もあった(雷の音がしました)ようです。
過去天気図(気象庁) 2013年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
桶川北本I.C.より圏央道に入り、鶴ヶ島JCTから関越道を新潟方面に。藤岡JCTから上信越自動車道、更埴JCTから長野自動車道と乗り継ぎ、安曇野I.C.で降ります。ETCゲートを出て「安曇野インター(交差点)」を左折、県道57号線に入る。「豊科駅入口(交差点)」を右折、国道147号線を少し行き、すぐに「新田(交差点)」を左折。県道495号線に入り途中、「北海渡(交差点)」を右折、すぐに左折し再度県道25号線に。そのまま終点まで行くと三股・烏川林道ゲート駐車場に到着します。

三股・烏川林道ゲート駐車場は舗装してあり、70台くらい止められると思います。トイレもあり使用できました。ハイシーズンだと確実に駐車できないくらいの登山客が訪れるので、前日夜から入るのが良いかと思います。
コース状況/
危険箇所等
コース概況です。長くてすいません。。。

■烏川林道ゲート〜三股登山指導所
三股・烏川林道ゲート駐車場の奥には、トイレとゲートがあります。ゲートを過ぎると山道が続き、800mほど歩きます。すると三股登山指導所の小屋があり、ここに登山ポストがありますので登山計画書を入れて先に進みます。ちなみにここにもトイレが2か所ありました。この先には蝶ヶ岳ヒュッテまで一切トイレありません。しっかりと済ませてください。

■三股登山口〜森林限界
登山指導所先に進むと三股登山口があり、常念岳方面 7.1km、蝶ヶ岳方面6.2kmという案内があり、右に曲がり常念岳方面に進む。登山口からは低標高ならではの登山道が続きます。印象は比較的勾配のきつい登りで、道もそんなに整備された感じもなく、倒木も多くちょっと歩きにくいエリアが点々とあります。梯子や鎖場などはありませんので難易度は高くないです。
途中、雪解け時期によくありがちな泥濘が多いです。スパッツしたほうが良いかもしれません。3時間ほど登り続けると標高2,450mくらいになり、森林限界に出ます。目の前には前常念岳が聳えます。

■森林限界〜前常念岳
森林限界に出てしばらく登ると岩稜地帯になります。大きな岩がごろごろする登りもあれば、浮石と砂利のみなのにすごい高度感&急傾斜の個所もあり、地味に難易度高い個所があります。なにしろ岩場の急登を登り続けると、前常念岩室(避難小屋)があります。その先に三角点があり前常念岳山頂(山頂標がない)になります。

■前常念岳〜常念岳
前常念岳山頂を過ぎると常念岳への美しい稜線に出ます。稜線を景色を楽しみながらゆっくりと登って行くと常念小屋からの合流点に。ここから最後の登りにさしかかり、この地味な登りをクリアすると常念岳山頂にたどり着きます。
常念岳山頂には有名な祠があり、山頂票が横に据え付けられています。山頂の祠・山頂標周辺は本当に狭いので、ハイシーズンだと記念撮影が大変だと思います。山頂付近には平坦な個所があるので、食事などの休憩は可能です。
常念岳山頂からの景観は、言わずもがな素晴らしいものです。槍ヶ岳から奥穂高岳、遠くには乗鞍や御嶽、八ヶ岳や中央・南アルプスもうかがえます。なかなか飽きません。

■常念岳〜蝶槍
常念岳から蝶槍へは一度400mほど標高を下げ、結構な距離と標高差をアップダウンを繰り返し登り返すことになります。常念岳からの下りは結構険しい岩場で危険個所が沢山ありますので、浮き石や足元に注意しながら丁寧に下ります。いくつかのピークをパスすると、途中から森林地帯に逆戻りです。このあたりから結構しんどい登り返しに入ります。
森林地帯に入り登り返しになるとまだ雪が残っている個所が多く、所々に雪渓の登りが結構な距離存在します。確か3か所以上あったと思います。登りで雪もグズグズなのでアイゼンはここでは不要。所々キックステップで登ります。
雪渓を登り切ったあたりから、一旦蝶槍への下りに入ります。そして最後の蝶槍への登り返しが始まります。なにしろ、蝶槍までの登り返しは雪渓登りも多く、結構体力的にもしんどい印象を受けました。

■蝶槍〜蝶ヶ岳
今までの登りがウソみたいに、蝶槍〜蝶ヶ岳までのコースは緩やかでなごみます。もう天国みたい。緩やかで広い稜線をゆったり歩き、30分くらい景観を楽しみながら歩くと蝶ヶ岳ヒュッテに到着します。ヒュッテの手前にピークのような個所ありますが、そこは蝶ヶ岳山頂ではありません。蝶ヶ岳山頂はヒュッテを通り過ぎた先にあり、広い山頂に立派な山頂票が立っています。

■蝶ヶ岳〜三股登山口
蝶ヶ岳山頂から三股方面への下山道を進むと、すぐに雪渓の下り第1ラウンドにさしかかります。最初の雪渓下りは雪もグズグズですし、滑落しても落ち込んでないのでアイゼン無くても全く問題ないです。がしかし、その次にかなり長い距離の先が長く落ち込んだ雪渓下り第2ラウンドに差しかかります。さすがにここはストックとアイゼンあったほうが安全ですし、下るのが早いと思います。アイゼンは12本爪や10本爪ではなく、6本爪でも充分だと思います。
その先にも何度も雪渓下りや雪渓渡りがありますが、ここさえクリアすれば一旦アイゼン外したほうが楽です。たしか先には第6ラウンドくらいまであったような気がします。あまり神経質になることはありませんが、気をつけてください。
蝶ヶ岳〜三股登山口への下山ですが、雪渓が続く標高の比較的高いエリアは結構険しくハードで登山靴は重登山靴が助かります。また、汗をかいているからだと思いますが虫(ハエ?)がたかって不快です。標高2,000mに差し掛かると楽な夏道に。更に進み、まめうち平を過ぎ、名物の「ゴジラみたいな木」を過ぎるとすぐに三股登山口に到着します。途中沢になっている道もありますが迷わず行けると思います。
予約できる山小屋
蝶ヶ岳ヒュッテ
三股駐車場の奥、烏川林道ゲートです。
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三股駐車場の奥、烏川林道ゲートです。
800m程山道を進み三股登山指導所に。登山ポストはここに。
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800m程山道を進み三股登山指導所に。登山ポストはここに。
三股登山口。右は常念岳方面 7.1km、左は蝶ヶ岳方面6.2km。
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三股登山口。右は常念岳方面 7.1km、左は蝶ヶ岳方面6.2km。
低標高におなじみの登山道。整備行きとどいた感じではない。
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低標高におなじみの登山道。整備行きとどいた感じではない。
勾配が比較的きつい森林帯登りを続けます。
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勾配が比較的きつい森林帯登りを続けます。
このあたりから一旦緩やかになりホっとします。
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このあたりから一旦緩やかになりホっとします。
雪解け時期によくありがちな泥濘が多いです。
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雪解け時期によくありがちな泥濘が多いです。
また急勾配の登りが始まります。
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また急勾配の登りが始まります。
振り向くと天気も良く森林がすごく綺麗。
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振り向くと天気も良く森林がすごく綺麗。
ぱっと視界が開けて目の前に前常念岳。森林限界までもうすぐ。
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ぱっと視界が開けて目の前に前常念岳。森林限界までもうすぐ。
森林限界に出て振り返る。最高の雲海と太陽光が織りなす芸術。
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森林限界に出て振り返る。最高の雲海と太陽光が織りなす芸術。
岩場をカニ歩きでパスする。だんだん岩場登りになります。
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岩場をカニ歩きでパスする。だんだん岩場登りになります。
すごい大きな岩がゴロゴロする岩稜地帯が続く。
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すごい大きな岩がゴロゴロする岩稜地帯が続く。
ひたすら岩場登り。天気が良いので景観が映える。
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ひたすら岩場登り。天気が良いので景観が映える。
浮石と砂利しかないのにこの傾斜と高度はやばい。
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浮石と砂利しかないのにこの傾斜と高度はやばい。
登って来た岩場を振り返る。
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登って来た岩場を振り返る。
前常念岩室(避難小屋)にたどり着きました。
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前常念岩室(避難小屋)にたどり着きました。
前常念岩室の中はこんな感じです。
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前常念岩室の中はこんな感じです。
前常念岳山頂を過ぎ、常念岳への美しい稜線に出ます。
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前常念岳山頂を過ぎ、常念岳への美しい稜線に出ます。
常念岳はピラミッド型の端正な山容を持つ綺麗な山です。
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常念岳はピラミッド型の端正な山容を持つ綺麗な山です。
常念岳山頂で。狭くて人多いので撮ってもらいました。
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常念岳山頂で。狭くて人多いので撮ってもらいました。
山頂は沢山の人で賑わってました。
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山頂は沢山の人で賑わってました。
北アルプスのシンボル、槍ヶ岳。
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北アルプスのシンボル、槍ヶ岳。
北アルプスの主役、奥穂高岳と穂高岳兄弟。
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北アルプスの主役、奥穂高岳と穂高岳兄弟。
さて、常念から蝶槍へ向かいます。下りは結構険しく危険個所もあり。
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さて、常念から蝶槍へ向かいます。下りは結構険しく危険個所もあり。
何度かの登り返しをパスしていきます。
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何度かの登り返しをパスしていきます。
一度400mほど標高を下げ、森林地帯に逆戻りです。
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一度400mほど標高を下げ、森林地帯に逆戻りです。
森林地帯に入り登り返しになるとまだ雪が残っている個所が多い。
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森林地帯に入り登り返しになるとまだ雪が残っている個所が多い。
所々に雪渓の登りが結構な距離存在します。
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所々に雪渓の登りが結構な距離存在します。
これは一番長い雪渓登り。もうひたすら無心で登る。
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これは一番長い雪渓登り。もうひたすら無心で登る。
蝶槍山頂が見えました。最後の登りがきつい。
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蝶槍山頂が見えました。最後の登りがきつい。
蝶槍山頂に到着。頑張った。
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蝶槍山頂に到着。頑張った。
今までの登りがウソみたいに、蝶槍〜蝶ヶ岳までは緩やかでなごみます。
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今までの登りがウソみたいに、蝶槍〜蝶ヶ岳までは緩やかでなごみます。
蝶ヶ岳ヒュッテ。ここは蝶ヶ岳山頂ではありません。
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蝶ヶ岳ヒュッテ。ここは蝶ヶ岳山頂ではありません。
蝶ヶ岳ヒュッテの先、広い山頂に立派な山頂票が立っています。
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蝶ヶ岳ヒュッテの先、広い山頂に立派な山頂票が立っています。
雪渓の下り第1ラウンド。雪もグズグズ、落ち込んでないのでアイゼン無しでもOK。
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雪渓の下り第1ラウンド。雪もグズグズ、落ち込んでないのでアイゼン無しでもOK。
かなり長い距離の先が長く落ち込んだ雪渓下り第2ラウンド。ここはアイゼン付けます。
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かなり長い距離の先が長く落ち込んだ雪渓下り第2ラウンド。ここはアイゼン付けます。
標高2,000mに差し掛かると楽な夏道に。
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標高2,000mに差し掛かると楽な夏道に。
まめうち平に到着。下山は面倒で本当にうんざりする。
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まめうち平に到着。下山は面倒で本当にうんざりする。
名物の「ゴジラみたいな木」。
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名物の「ゴジラみたいな木」。
つり橋に差し掛かり、本沢沿いの道に入る。
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つり橋に差し掛かり、本沢沿いの道に入る。
やっと三股登山口に戻ってきました。
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やっと三股登山口に戻ってきました。
今日も事故もなく山行が終わり山の神様に感謝します。
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今日も事故もなく山行が終わり山の神様に感謝します。

装備

個人装備
1/25,000地形図
1
コンパス
1
GPSユニット
1
筆記具
1
ヘッドランプ・電池
1
1
ミニナイフ
1
ライター
1
ザックカバー
1
エマージェンシーシート
1
手ぬぐい
1
ハンカチ・ティッシュ・巻紙
1
カッパ(下)
1
ヘッドバンド
1
ウォーターキャリー
1
1リットルの水
グローブ
1セット
ストック
1セット
サングラス
1
アイゼン
1
10本ツメ
携帯電話
1
充電池予備
腕時計
1
食事
適宜
ラーメン・おにぎり
非常食
1
カロリーメイト等
行動食
適宜
チョコ・キャラメル等
保険証
1
健康・山岳保険
ハードシェル(上)
1
ピッケル
1
共同装備
ツェルト・ペグ・細引
1セット
救急セット
1セット
コンパクトカメラ
1
1
ホンダエリシオン(白)

感想

今回もやっぱ北アルプス。松本在住の皆さんには市街地から見える表側、常念山脈のメジャー2峰である常念岳(2,857m)、蝶ヶ岳(2,677m)に日帰り縦走で頑張って登ってきました。やっぱ簡単には登って降りて来れない山、それも欲張って日帰り2峰縦走だったのでちょっと体にこたえました。でもやっぱ素晴らしい!最高の非日常とストレス発散ができました。天気が良かったのもありますが北アルプスは最高です。残念なのは今日も雷鳥には会えず。。。[距離17.1km/累積標高差4,534m/所要時間11時間15分]

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コメント

taichiさん、おはよう!!!
常念・蝶登頂お疲れ様

連続北アルプスですね。次は槍穂高かな???

私は軟弱百名山にハマってしまいました(笑)。後は大台ケ原で軟弱シリーズ完結です(笑)。

今年は雲の平方面と南アルプスを頑張ってみます
2013/6/26 9:32
HIDENORI-Tさん
コメントありがとうござます。今、先週の山行の後片付けが終了しました。日曜日山行で遠い場所、欲張ったコースを狙うと色々な意味でやっぱ大変です...

三股からの常念・蝶はもちろん景観・達成感もすごく良いですが、距離の割には結構ハードな印象。今回もまた、いろいろ勉強になりました。そういう意味でもかなり良かったです。
槍穂についてはまず地図買って研究を始めてみました!

百名山、頑張ってください。毎回レコ楽しみにしています。
2013/6/29 11:33
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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