晴天待ちの北岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 1,708m
- 下り
- 1,709m
コースタイム
- 山行
- 8:21
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 9:35
- 山行
- 1:46
- 休憩
- 0:03
- 合計
- 1:49
天候 | 10日:曇り時々晴れ(夕方一時雨) 11日:(朝のうち雨)曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
第8までありますが、第2(100台)がメインです。バス停や乗合タクシー発着場があります。10日の朝4時過ぎに着きましたが、係員の方が誘導していて、第2に駐車できました。芦安〜広河原:バスと乗合タクシーが運行していますが、私は4台目の乗合タクシーに乗れました。(乗合タクシーは4台)マイカー規制の夜叉神ゲートは5時半に開くようで、予定発時刻(5:10)より早く出たもののゲート前で10分程待ちました。広河原に着いたのはほぼ着時刻(6:00)でした。1300円(マイカー規制利用者協力金200円含む)帰りも乗合タクシーを利用しました。8:00発の便(〜7/21の土休日、7/22〜8/22の毎日等)があったのですが、5人以上で運行されるようで待たされました。8:50に出ました。 バスの1便は芦安発5:15−6:13広河原着、広河原発10:00ー 11:00芦安着(甲府駅行き)、1050円(PASMO,Suica利用可)+200円(協力金) |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは広河原山荘にあるようです。インフォメーションセンターは2階の窓口に提出場所がありました。行きは場所が分からず結局提出できませんでした。帰りにタクシー待ちで時間があったのでインフォメーションの窓口に行き確認しました。2階から登山口方面に出られます。トイレは1階にありますが、水道はありませんでした。給水場が1階館内の別の場所にありました。入口脇にも水道はありました。 大樺沢ルートは連日の雨で沢水が増水していました。一部川のような登山道歩きや石伝いの渡渉個所がありましたが、注意すれば問題ないと思います。二俣から夏道を進みましたが、雪渓は結構急でした。私が見ている範囲では雪渓を登っている人はいませんでした。八本歯のコルまでは20個所前後丸太でできた階段が続きます。雨後滑りやすいので3点支持を心掛けました。そこから北岳山荘方面への巻道分岐までは途中から大岩の積み重なった一帯を登りますが、赤い〇印が薄くなっていて分かりにくかったです。ガスっていたので慎重にルートファインディングしました。数本あったポールが目立ち助かりました。他は特に気になる所はなかったと思います。 |
その他周辺情報 | 南ぷすリザーブで広河原山荘に前日予約しました。到着17時頃とメモで伝えてはあったのですが、さらに遅れそうでした。途中で会った北岳山荘に荷物を運んでいる方(翌日インフォメーションセンターの窓口にいらっしゃいました。)に同系列の白根御池小屋に変更することも可能と伺ってそのようにしました。広河原山荘予約時の支払いはキャンセルされ、白根御池小屋では現金で支払いました。余りすべきではないですが、止むを得ない時は可能のようです。 芦安駐車場の第2駐車場の向かいにある白峰(はくほう)会館で入浴しました。710円。入浴後ソフトクリームを食べました。バニラ、白桃、巨峰があり、各400円。他にも日帰り入浴できる温泉は多数あります。 |
写真
感想
北岳は3度目でしたが、行くならキタダケソウが見られる時期にと思い、6月下旬から晴天の予報を待ちました。当初の計画では、できれば3000mを越える天空の散歩道を歩いて間ノ岳まで往復したいとも考え、北岳山荘泊の予定でした。
しかし、梅雨空が続き、2日間の晴天は期待できなさそうだったので、北岳のみ日帰りも検討し、広河原発16:40の最終バスには間に合わなさそうだったので、広河原山荘泊に変えました。晴天でなくても雨が余り降らなさそうな日も狙っていたのですが、天気予報と私の都合が合わなくて、とうとうキタダケソウの時期も終わり掛けていました。
最後のチャンスと思っていた10日(土)〜12日(月)の予報で、前日の午後、10日の天気が良い方に変わっていたので、急遽決行を決め広河原山荘に宿泊の予約を入れました。予報では午後15時頃雨でしたが、山行中は雨に遭うこともありませんでした。夕方雨が降ったり、11日は夜明け前の朝方雨が降ったり止んだりしていましたが、出発した6時頃には止んでいて、その後も雨には遭わずに下山できました。ラッキーでした。
過去2回どのルートで北岳に登ったか記憶も記録も残っていないのですが、何れも肩ノ小屋に泊まったことだけは確かです。2回目は17年前の8月に白峰三山を縦走しました。広河原は最近も訪れていますが、北岳はそれ以来ですから、殆ど初めてに等しかったかもしれません。八本歯のコル方面は正真正銘初めてでした。このコースで計画したのもキタダケソウが狙いだったからです。
雨天続きだったので沢は増水しているだろうと予想はしていましたが、
思った通りでした。一部沢沿いの登山道は川のようになっている所もあり、靴の中まで濡れないように気を付けて歩きました。最初から沢靴で登っている人もいたようです。二俣に着いて休憩しました。そこまでで15人の人に会いましたが、14人が登る人で12人に追い越されました。その内1人だけ白根御池小屋コースに向かいました。
3時間弱しか寝てなかったので、ばてないように心掛けて、水分補給とエネルギー補給を小まめに取りました。また、1時間毎に10分位の休憩も取るようにしました。雪渓は急だったので夏道を登りましたが、時々高山植物の写真を撮りながらだったので、ペースは上がりませんでしたが、ばてることなく登ることができました。
雪渓から離れ樹林帯に入ると、丸太で出来た階段が続きましたが、八本歯のコルまでは急斜面なので階段がなかったら登るのがもっと難しかったかもしれません。ありがたかったですが、慎重に3点支持を心掛けて登りました。丸太の階段は間を空けて、或いは続けて、合計20前後ありました。八本歯のコルに着いて一休憩しました。私が着いた時、ガスが晴れた瞬間だったようです。3人の先客が写真を撮っていました。ここまででやはり15人位の人に会いましたが、下る人もいたので、追い越されたのは二俣付近だけで数人だったと思います。そこまでの15人と重複している人も数人いたと思います。
階段が始まった辺りで擦れ違った下山者からキタダケソウが見られる場所の情報を教えてもらいました。北岳山荘へのトラバース道を少し行った所に2株だけ残っているとのことでした。八本歯のコルにいた先客の方達にその話をして、目の前に控えているピークの方ですかねと聞いてしまいましたが、後で地形図を開いて確認しました。そのピークは八本歯ノ頭で
冬期に北岳に登る人達が利用する池山吊尾根コースでした。
丸太の階段の所で重い荷物を背負った方を追い越していました。その方は北岳山荘に物資を届ける途中の関係者だったのですが、翌日広河原のインフォメーションセンターの窓口で再会しました。普段はインフォメーションセンターの窓口で勤務されていて、天気の良い時に北岳山荘に物資を運んでいるらしかったです。近く芦安中の学校登山で鳳凰三山に同行するとおっしゃっていました。旧芦安村内にある北岳、仙丈ヶ岳、鳳凰三山に3年間で登ることになっているそうです。
この方がいて下さったのでキタダケソウが見られる場所に辿り着けたようなものです。いらっしゃらなかったらどれがキタダケソウかも分からないので見つからなかったかもしれません。感謝です。八本歯のコルから尾根を登ると大きな石が積み重なった一帯に出たのですが、マーキングが薄くなっていてルートが分かりにくく、しかもガスっていたのでなかなか前に進めませんでした。その方と前後していたのですが、トラバース道分岐に出た所で、その方が一緒にキタダケソウが見える所まで案内して下さいました。
確かに写真やヤマレコで見たキタダケソウでした。3輪咲いていましたが、花びらが取れていたり雨の滴が残っていてしょぼくれた感じでした。
しかし、キタダケソウでした!ハクサンイチゲとは違います。北岳山荘に向かう方とはそこで別れ、分岐まで戻って北岳に向かいました。
尾根沿いの北岳山荘への分岐を過ぎると西からの風が強くなり、身の危険を感じる程でした。このまま山頂を目指しても大丈夫かとも思いましたが、行くしかないと意を決して登りました。下る人に会ったのですが、こんな気象下でも行動している人がいると知ると元気づけられました。一部ルートに迷う所もありましたが、今回のもう1つの目的地、北岳山頂に着きました。日本第2の高所です。
山頂には数人の人がいました。予定より遅れていたのですぐ下るつもりでしたが、不思議なことに山頂は無風で穏やかでした。なので、休憩しエネルギー補給をしました。時折薄日が差すこともあり、暖かかったです。
視界がないのは残念でしたが、この先の長い下りに備えることができました。
北岳の前後はハクサンイチゲが多かったです。お花畑もところどころにありました。下りは足を前に出せば先に進めるので楽ですが、左膝に軽い痛みがあるのでゆっくり下りました。下りに入ってからは会うのは登る人ばかりでした。ていねいに数えてはいませんが、白根御池小屋までに約40人の人に会いました。ゆっくり目にスタートして来た人達なのでしょうか。
肩ノ小屋の前も賑わっていました。水分補給で少し休憩しました。小太郎山分岐に着くと、鳳凰三山方面ばかりではなく小太郎山、アサヨ峰方面も少し見えました。草すべりに下り始めた所で前方に富士山が見えました。見えるとやはり嬉しいものです。ここから白根御池小屋までの下りが
長かったですが、登るよりは楽だと思って頑張りました。
キタダケソウを教えて下さった方から、南ぷすリザーブ関係の山小屋であれば変更ができると聞いていたので、白根御池小屋で変更できるか伺いました。広河原山荘に連絡を取って下さり、白根御池小屋で泊まることができました。広河原山荘まで下りていたら、17時頃着の予定が18時近くになっていたと思うので変えてもらいました。
白根御池小屋はきれいな小屋でした。3人泊まれる8畳位の部屋に私1人でした。衝立で仕切られています。ビニールでカバーされた敷布団と枕のみで、シュラフは持参となっています。夕食は2回目の5:45からでした。40人位泊まっていたのでしょうか。外のテントも10近く張られていました。前夜睡眠不足だったので19時過ぎには寝ました。夜中に2度起きていますが、よく眠れたようです。
前夜夕方に一雨あり、朝も3時過ぎから雨が降ったり止んだりしていました。朝食は5時からでしたが、受付の時に小屋の方に下山する私は後の方でお願いしますと言われていたので、並んで待っている方が入室してから入りました。1回目で食べられました。
出発時雨は止んでいましたが、念のために、下だけ雨具を着てザックカバーも付けました。広河原に下るまでに22人の人が登って行きました。
気温が上がっていたようで暑かったです。かなり汗を掻きました。8:00発の乗合タクシーに間に合うように下りたのですが、5人集まらないと出せないとのことでインフォメーションセンターで待つことになりました。2階のインフォメーションにいらした方が前日八本歯のコルからトラバース道分岐の辺りでご一緒した方でした。色々お話をしました。きつかったけれど、雨にも遭わず、念願のキタダケソウにも会え、充実した登山を楽しむことができました。チャンスがあれば、最盛期のキタダケソウをまた見に行きたいです。
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