早池峰連峰全山スキー縦走

2022年03月09日(水) 〜 2022年03月11日(金)

• GPS: 33:09
• 距離: 32.8km
• 登り: 2,161m
• 下り: 1,893m

コースタイム

1日目

• 山行: 12:02
• 休憩: 0:30
• 合計: 12:32

3:06 横沢冷泉
7:06 7:12 高桧山
10:25 10:25 安倍ヶ城
11:51 12:07 徳兵衛山
13:57 14:04 早池峰剣ヶ峰
15:20 15:20 剣ヶ峰分岐
15:30 15:31 門馬コース分岐
15:38 早池峰山頂避難小屋

2日目

• 山行: 6:05
• 休憩: 0:26
• 合計: 6:31

7:29 早池峰山頂避難小屋
7:29 7:30 早池峰山
8:24 8:25 １２７番
9:12 9:12 中岳
10:59 10:59 水場（鶏頭山と中岳の間）
12:07 12:18 鶏頭山
13:28 13:41 毛無森
14:00 毛無森雪洞

3日目

• 山行: 8:49
• 休憩: 0:14
• 合計: 9:03

6:30 毛無森雪洞
13:50 14:04 桐ノ木沢山
15:33 桐木沢集落

天候

9日:晴れ、午後山頂付近ホワイトアウト
10日:快晴
11日:晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

国道106号鈴久名から5キロで横沢冷泉
事前に駐車を依頼

コース状況／危険箇所等

今年は積雪が多くスキー縦走には最適でした。
昨年は雪が少なく、アイゼンにワカンにしましたが、その都度、状況は変化しますので、鵜呑みにしなでください。
なお、今回のルートは一般向けではありません。

写真

3/9 3:06

初日の朝3時です。まだ体は眠いんですが、頭がイケイケと言うのです。横沢冷泉をスタートします🥱

3/9 5:37

スーパー林道〜横倉林道〜そして現在5時半、小滝内沢源流域です。ここから沢筋を離れ深雪の急登ですが、空が白み始め、力が湧いてきました。

3/9 6:16

ラッセル30分で吉部沢林道に出ました。白樺林が朝日を浴びて声援しているようです。

3/9 7:01

明るいブナと樺の林を一直線に高桧山に向かいました。

3/9 7:02

7時に一座目の高桧山1167mに到着です。手前のマーキングが三角点です。この山は連峰の東端で雪山トレッキングにお薦めのコースです♪

3/9 7:23

高桧山の尾根を西に向かうと、白いピラミッドピーク、4座目の剣ヶ峰が見えて来ます。

3/9 7:50

高桧山を一旦下りた鞍部は、アオモリトドマツの倒木が夏道をふさぎ、迷路の様です。

3/9 8:05

ここからヒバ林の急登が始まります。一枚脱いで、ゆっくり休まず1時間半頑張ります。

3/9 9:31

暗いヒバ、コメツガ林を抜けると、ご褒美の青空が待っていました。

3/9 9:35

展望スポットへ寄り道。

3/9 9:36

ズーム、左奥が徳兵衛山西峰、真ん中が徳兵衛山東峰三角点、右奥が早池峰剣ヶ峰です。

3/9 10:13

10時13分、2座目の安倍ヶ城？です。薬師川を挟んで薬師岳が見えます。

3/9 11:24

徳兵衛山の東斜面を登ると、縦走最高の絶景ポイントに出ます。

2/12 10:35

これは昨年の2月12日の好天の徳兵衛山ケルンから撮影した早池峰剣ヶ峰と、後方の岩手山と秋田駒です。

3/9 11:42

11時42分スキーをかついで3座目の徳兵衛山三角点1637mに登ります。剣ヶ峰が間近に見えます。三角点に拘らなければスキーで中腹を巻きます。

3/9 12:27

更に西峰も岩がむき出しでスキーの出番はありません。しかし、この先の鞍部は昨年、ワカンでツリーホールの餌食になりましたが、今年はスキーのお陰で難なくクリアしました。

3/9 13:54

剣ヶ峰の急登は、クトーを付けて南面寄りをジグザグ登りました。

3/9 14:00

14時、4座目の早池峰剣ヶ峰1827mに到着です。ここ迄順調ですが、雲行きが悪くなって来ました。どうか早池峰の神様、もう少しだけ待って下さい。🙏

3/18 14:08

昨年3月18日の剣ヶ峰の様子です。ここはいつも風が吹きます。

3/9 14:34

北西風を避け、南面の雪渓をトラバースして山頂を目指しました。小田越分岐手前の岩稜帯から北斜面に出たところで、強いホワイトアウトになってしまいました。

3/18 15:06

昨年の3月18日小田越分岐手前です。
今回はホワイトアウトのため、ここで防寒対策をして停滞しました。

3/9 15:37

15時37分、5座目の早池峰山本峰1917mに到着しました。ストックが三角点、そして早池峰神社⛩です。

3/9 15:41

山頂避難小屋北側です。

3/9 15:56

南の冬季出入口に回ると窓が半開きです。

3/9 15:59

30分掛けて吹き込んだ雪の撤去をして、今晩泊めてもらいました。

3/10 7:18

除雪後、窓はキチッと閉まりました。スコップとピッケルがあれば、キチッと開閉出来ます。次の方は大事にご利用下さい☆

3/10 6:01

3月10日、2日目の朝は快晴です。本日は毛無森までの楽しい縦走です♪

3/10 6:16

3/10 6:16

雪をまとっていますが神々しい早池峰神社奥宮⛩です。

3/10 6:22

南には、先月は地肌が見えていた真白な小田越尾根、均整の取れた薬師岳、そして雲海の遠野盆地と、穏やかな朝です☀️

3/10 7:21

南西には鳥海山、月山、栗駒、蔵王が見えます。

3/10 7:27

7時半、2日目スタートします。進行方向左に今日のゴール毛無森が、明日のゴール桐ノ木沢山の峰が岩手山の手前に見えています。

3/10 7:45

山頂西斜面は、6日の雪で中岳鞍部まで全面滑走可能です♪ こんな事は滅多にありません！　ハヤル気持を抑え、自分のスキー技量、ザック20キロ超、ソロを考え、シールを付けたまま安全第一で滑りました。

3/10 8:32

中岳の樹氷はいつ見てもいいですね！

3/10 9:13

9時13分、6座目の中岳山頂1679mです。

3/10 11:32

中岳以西の縦走路は特に積雪が深く、気温が上がり雪が腐り始めました。P 1415mで休憩、北西に今日の目的地の毛無森が近づいてきました。その奥には岩手山も見えます。

3/10 11:50

鶏頭山への最後の登りです。

3/10 12:14

12時14分、7座目の鶏頭山に到着です。これから向かう毛無森には登山者が見えています。

3/10 12:15

今日の行程を振り返ります。中岳の上に、帽子を乗っけた様な早池峰本峰が見えます。薬師岳のスカイラインも美しい！

3/10 12:56

今年は毛無森も雪が多い。黄砂前の今が最高！

3/10 13:20

毛無森の山頂探しは楽しいです♪

3/10 13:31

13時31分、今日のゴール8座目の毛無森1427mに到着です。ここは盛岡市の最高峰で、岩手山をバックに撮りました。

3/10 13:32

毛無森の山頂雪原から見る私の絶景ポイントです。左奥に早池峰山本峰、その手前の中岳から右の鶏頭山まで縦走路が続き、その中程にバランス良く薬師岳が現れます。

3/10 14:11

今日は楽しみにしていた雪洞泊です♪ 風下で早池峰の見えるお気に入りを見つけました🤗

3/10 14:11

雪洞5点セットのスコップ、ノコ、ゾンデ棒、ゴム手、ブルーシート用意しました。目標は2時間で完成する事です♪

3/10 16:14

スコップ巾25センチに合わせ、25センチ四方のブロックを、縦4個100センチ、横3個75センチ、奥行200センチを切り出し、ブルーシートに乗せ搬出します。

3/10 16:36

入口にはブルーシートを張り、雪洞表示のゾンデ棒にマーキングテープをなびかせて完成です。
夕食は山を見ながら「プチッと鍋」を美味しく頂きました♪

3/10 18:48

雪洞生活は童心に帰り、朝まで快適に過ごしました。朝の温度はプラス4度、外気温マイナス8度でした。

3/11 5:50

おはようございます。3月11日、3日目の朝です。出発準備をしながら御来光を待ちます。キャンプの旗も気持よさそう🚩

3/11 6:17

6時17分本峰と中岳の間からの御来光です。

3/11 6:44

6時45分に桐ノ木沢山に向け出発します。上空の雲は、天候の下り坂を予兆させています❓

3/11 6:45

朝は雪が締まり、シールも快調に滑ります。

3/11 7:35

東尾根尾からツボケ沢の対岸に、赤石中岳と中岳北尾根、その先の本峰には雲がかかり始めました。

3/11 8:38

北枝尾根分岐の急斜面を下り切ると、砂子沢の源流域と鞍沢源流域の早池峰最大の原始のブナ林が広がります。

3/11 11:50

桐ノ木沢山まで1100〜1200mの5つのピーク登る毎に、早池峰連峰の北面が見送ってくれます。逆コースで早池峰山に近づくのも楽しみかも？

3/11 11:50

北面分析(左から):剣ヶ峰、本峰からの北西岩脈、その下斜にアイオン沢、その右に闇隅沢上部、中岳北尾根からの金平沢崩壊地、赤石中岳、そして縦走路水場、鶏頭山と続く、実に興味深い🤣

3/11 13:51

13時51分、最終9座目の桐ノ木沢山1209mに到着しました。気温の上昇で雪が重く2時間遅れています。区界まで3時間？ 3日間の疲れもあり1時間で桐ノ木沢集落へ下山を決定！

1/5 14:31

桐ノ木沢集落へ15時33分に到着しました。好天と皆さんのお陰で充実した3日間でした。(1月5日の写真を拝借)

撮影機器：

iPhone 7 Apple

iPhone 12 Pro 256GB SIMフリー Apple

感想

ms1917

早池峰山は五十数年のお付き合いになります。
一度母を連れて登ったことがありますが、まさに早池峰山は母の様な、厳しくも優しい存在です。
一度は、アルプス、飯豊、朝日、裏岩手と心が離れても、最後には母なる山、早池峰山に戻ってきます。
コロナ禍の数年は、ひと気のないバリエーションコースを歩いています。足元にも、まだ見ぬ沢や滝、そして峰、積雪期にしか見れない景色もあります。
今回は、年齢的に最後のチャンスと思い、早池峰登山の総集編として、冬季の早池峰連峰の峰々を一つ一つ噛みしめて歩きました。
天気にも恵まれ、2日目の毛無森の雪洞前から、一杯呑みながら、眺める夕暮れ時の早池峰連峰は心に染まり一生の宝物になりました。これを最後と計画しましたが、止める自信が無くなりました。
今回の山行を支えてくれた皆さんに感謝します。