渋沢駅から遥かな山中湖へ
神奈川県
山梨県
orochi
- GPS
- --:--
- 距離
- 47.9km
- 登り
- 4,073m
- 下り
- 3,243m
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| 天候 | 薄曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2014年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
http://www.yamanashibus.com/fujikko_web/time.html |
| コース状況／ 危険箇所等 |
全体を通して危険個所と言えるほどの場所はありません。 各区間毎のコース状況（というより個人的印象）は次のとおりです。 大倉（渋沢駅）〜塔ノ岳：メジャー過ぎますが一応書いておくと、全体を通じて階段や木道が良く整備された歩きやすい尾根です。一部ガレ場もあります。夜は夜景が綺麗なはずですが、低い位置にガスがかかっていて展望はイマイチでした。 塔ノ岳〜蛭ヶ岳：笹原とブナを主体とした景観の、気持ちの良い尾根が続きます。こちらも大変よく整備されています。この区間で一番鹿をたくさん見かけた気がします。 蛭ヶ岳〜檜洞丸：蛭ヶ岳の直後は、急斜や鎖の連続する下りです。道はもちろん整備されていますが、蛭ヶ岳までと比べると若干進みにくく感じます。しかし、多くの区間はブナと下草を主体とする気持ちの良い尾根であることには変わりありません。 檜洞丸〜犬越路：結構な距離を下ります。上部では時々鎖・梯子がありますが、慎重に行けば何の問題もありません。下部は道の両側から笹が覆っている箇所が多く、ちょっと鬱陶しい感じです。 犬越路〜大室山：ひたすらだらだらと登ります。ブナの森の雰囲気は悪くないのですが、いかんせん単調です。 大室山〜白石峠：特に問題の無い下りです。道の雰囲気の良かった加入道山付近では、今山行中最も多くの人に会いました。 白石峠〜モロクボ沢の頭：起伏が少ないためスムーズに進めますが、展望が無く、また植生等の変化に乏しいため、ひたすら歩くという感じです。 モロクボ沢ノ頭〜大棚ノ頭：ブナが出てくるようになり、樹林の雰囲気は良くなりますが、10〜20m程度の小さな起伏が多くなるため思いの外苦労しました。（この時点で足がかなり疲れていた影響が大きいですが。。）ただし、油沢ノ頭〜大棚ノ頭間は他と比べて起伏が若干少ないように感じました。大棚ノ頭直前の右に折れる箇所では、左の尾根に引き込まれない注意が必要です。 大棚ノ頭〜平野バス停：平坦な道がほとんどで進みやすいです。山中湖が見えるのは、富士岬平あたりからです。 |
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感想
普段のレコは沢の記録中心ですが、前回行った沢が倒木だらけで結構ひどかったので、たまには快適な縦走でもしてみようかと思い計画してみました。（といっても、昭文社の地図を眺めながら、日帰りでギリギリ行けそうな範囲でコースを決めただけですが・・・）
過去に違う山域で2回ほど同じような計画を作ったものの途中で膝を痛めて敗退してるのですが、今回は3度目の正直となるでしょうか・・・？
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金曜日、仕事を早めに切り上げ、一旦家に戻った後急いで用意して出発。
再び職場の前の駅を通過し、小田急線ですっかりお馴染みの渋沢駅へ。
終バスはとっくに行ってしまっているので、今回は駅からのスタートである。
ここを歩くのは初めてだったが、30分ちょいで大倉バス停に着くことが出来た。
丹沢クリステルに見送られて入山。
「超」が3つ付くくらいメジャーな尾根で良く整備されているので、深夜といえども全く危険を感じない。
見晴茶屋付近で人に出会ったが、小屋に泊まってる方かな？挨拶をしたが驚かれたのか完全に無言だった・・・
＃これ以降、なんと熊笹ノ峰（檜洞の先）付近まで一人の人間にも会わなかった・・・
先が恐ろしく長いので、ペースは若干抑え気味に行く。
ときどき周囲の暗闇からヘッドランプに照らされた目が突然浮かび上がって面白い（写真参照）。
大倉尾根だけで10回くらい見たので、シカかタヌキかリスかフクロウか分からないが、かなりの数の獣が周りで息をひそめていることが分かる。
花立山荘付近から綺麗な夜景が見られることを期待していたのだが、低い位置にガスがかかっておりボヤっとした明かりが見えるのみ。残念！
入山2時間ほどで塔ノ岳に到着。こんなにひっそりとして静かな塔ノ岳は初めてだ。
月がおぼろげに光っている。10分ほど休んで次のピークを目指す。
丹沢山への道は高低差も少なく大変歩きやすい。
時折周囲の笹がガサガサと音を立てる。この辺にいるのは、おそらくシカだろう。
丹沢山でやっと空が白み始めたので、ヘッドランプは収容する。
丹沢山から蛭ヶ岳までの道はとても雰囲気が良い。
特に、不動ノ峰周辺の笹原が気持ちいい！シカがたくさん飛び跳ねて走り回っていた。
これから縦走していく峰々を眺めながら快適な稜線をたどり、最高峰の蛭ヶ岳へ。
展望が良いため、全体を通してみても、この部分が最も縦走感を感じることができた。
また、登山道の脇に立ち並ぶブナもなかなか良い感じだ。
日の出時刻は少し過ぎているが、蛭ヶ岳に着くころ、遠い下層雲の海から初めて朝日が姿を見せる。
さて、蛭ヶ岳からは少々雰囲気が変わり、道幅が狭くなるとともに、鎖があちこちに設置された急斜の下りとなる。
が、慎重に行けば、特に問題となるようなものではない。
一旦降りてしまうと、再びブナと下草が見られ、展望はあまり無いもののそこそこ楽しく歩くことが出来る。
水が少し足りない気がしたので、神ノ川乗越の水場で500ミリリットルほど汲んでおく。
＃コルからユーシン沢の枝沢を5分ほど下降すると直ぐに水流が現れる。
金山谷ノ頭は「危」マークが地図に付いているが、歩道が新たに整備されたのか、全く危険個所は無かった。
檜洞丸直下は、アザミと思われるトゲの付いた葉をもつ植物が大量に植わっており、足に触れると痛い。
相変わらず人のいない檜洞丸で休憩。
檜洞丸からしばらく歩きやすい道をたどり熊笹ノ峰へ。正確な位置は忘れたが、このあたりでやっと登山者に会った。
下界で大地震でもあって誰も山に来られない状態にでもなってるんじゃないかと思いましたよ(笑)
熊笹ノ峰からは犬越路まで500メートル以上も下る。
上部は何箇所か鎖があるが、危険なし。
下部は道の両側から笹が覆っており、ちょっとうるさい感じ。ときどき蜘蛛の巣も体に絡まってくる。
犬越路からは再び登り。基本的に「ブナ＋下草」で雰囲気はいいが、同じような傾斜で同じような景観が延々つづくので、流石に飽きてきます。
大室山へは、登りきった地点から北東に5分ほどの場所までピストンすることになるが、こんな機会でもなければ行きそうにない山なので、ついでに行っておくことにする。
でも、展望がなくて、他のメジャーなピークに大抵設置されているベンチも無いので、ビミョーだった。
大室山からはしばらく下り基調。
加入道直前は遊歩道みたいに歩きやすく、雰囲気もGood。
このあたりは、今回のコース中、最も人口密度が高い部分だった。（大倉尾根は深夜に通過したので・・・）
白石峠まで降りると、暫く起伏の少ない道が続く。
起伏は少ないが、展望がほぼ皆無であり、あまり面白いとはいえない。
バン木ノ頭手前あたり（←たしか）で、すれ違った方より、
「ツキノワグマが登山道を横切っていった」
との情報。丹沢でもやっぱりいるんだな・・・
しばらく笛を鳴らしながら進むことにする。
モロクボ沢ノ頭付近で、脚の筋肉がかなり疲労してくる。ここから西丹沢方面へエスケープも可能だが、痛さは致命的な感じでもなかったので、このまま甲相国境尾根を進むことにする。
しかし、国境尾根、思いの外進みにくい。持参したのは地形図ではなく昭文社の地図だったが、「地形図には現れるけど昭文社の地図の解像度では補足できない程度の」起伏が大量にあり、疲労の蓄積した脚には堪える。。
普段ならなんともないんだろうけど。。
「大界木山」とか「城ヶ尾山」とか、「どこやねん、それ！」というようなマイナーピークを忠実に辿っていく。
水が少なくなってきたので、汗ダラダラだが一回の休憩あたり150ミリリットルに制限。
菰釣山へはだらだらした登り。
ピークで雷鳴が聞こえるが、幸い降雨には至らなかった。
油沢ノ頭からは凸凹が比較的少なくなり、距離を稼げる。
樹林の雰囲気もそれなりに良い。
石保土山のしばらく先で、沖ビリ沢を遡行してきた3名のパーティに会う。
行ってみたいんだけど、アプローチがなぁ・・・
大棚ノ頭直前にピョコから右側にちょっとだけ下る箇所があるが、左に延びる尾根にも踏み跡が続いており、引き込まれないよう注意が必要だ。
さて、ここまですべてのピークをトラバースせずに忠実に辿ってきたが、大棚の頭は鉄塔下の草原からピークを巻くように道がつけられており、そのまま通過。
この先で「急坂、クサリ」と書かれた箇所があるが、「これのこと・・・？？」という感じ。
富士岬平付近でハイキングに来た男女に「どちらから来たんですか？」と聞かれたので概略を話すと「すごーい！」とお褒めの言葉をいただいた(^^ゞ
富士岬平で、今山行で初めて山中湖が見えた！！
宮ケ瀬湖でも丹沢湖でもない、正真正銘の山中湖だ！
霞んでいるけど、流石に感慨深い。
ここから道志道方向に降りることもできるが、ラストピークである高指山からの下山の方がルート的にキレイなので、こちらを選択する。山と言っても、山中湖側の標高が高いので、ほとんど丘みたいな感じだった。
長閑な草原を下り、別荘地を抜け、車道を1.5キロほど歩いて平野バス停へ向かう。
わずかな距離でも、アスファルトは土に比べ足への負担が大きいことが良く分かる。
富士山駅行きのバス「ふじっ湖号」がちょうどうまい具合に遅れており、すぐに乗ることが出来た。
山中湖の湖面に立つさざ波を眺めながら富士山駅へと向かった。
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距離が長いだけあり、様々な丹沢の顔を見ることが出来た面白い山行でした。
特に、全体を通してブナの美しさが印象的でした。快適さでいえば、丹沢山〜蛭ヶ岳が個人的にはトップです。
甲相国境尾根は脚の疲れと喉の渇きで、ほとんど忍耐の世界でした。
なので、景観を楽しむ余裕があまりなく、写真も少なめです（汗）
行動食は4000kcal分ほど持っていきましたが、実際には3000kcalも食べませんでした。
水は全体で2.5リットル。もうちょっと持っていくべきでした。
ペースは全体的に標準の1.5~2倍程度で歩いているので、「万が一」参考にされる方は注意してください。
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