初の表銀座縦走(中房温泉〜大天井ヒュッテ〜槍ヶ岳山荘〜上高地)


- GPS
- 21:56
- 距離
- 46.2km
- 登り
- 3,430m
- 下り
- 3,258m
コースタイム
- 山行
- 6:06
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 7:43
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 7:26
天候 | 1日目:晴れのち曇り/2日目:曇りのち時々晴れ/3日目 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
【復路】上高地(アルピコ交通バス)→新島々(上高地線)→松本 ※復路の松本でのあずさへの乗り換えは、かなりギリギリの時間に設定されており、切符を買っていたら乗り遅れそうになりました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【中房温泉〜燕山荘】登りはしんどいですが、30分毎くらいにベンチがあり、そこで一息ついてまた30分というようなペースで行けば、いい感じで登れると思います。 【燕山荘〜大天井ヒュッテ】序盤は気持ち良すぎる稜線歩き。大下りの頭辺りからアップダウンが多くて少し疲れます。個人的には、大天井岳手前から、大天井ヒュッテへと巻いて行く道が、滑りそうで、今回の山行中一番怖かったです。 【大天井ヒュッテ〜槍ヶ岳山荘】赤岩岳、西岳へと向かう道は、アップダウンが多く、疲れます。東鎌尾根は、痩せ尾根やら、クサリやら、高度感ある階段やらありますが、天候が悪く無ければ、慎重に行けば全然問題ないと思います。 【槍ヶ岳山荘〜上高地】ひたすら下る感じです。後半、特に横尾山荘以降は歩きやすい林道っぽくなりますが、その分、距離の延々とした感じが疲れます。 |
予約できる山小屋 |
中房温泉登山口
|
写真
装備
備考 | ヘルメット忘れました(致命的)。あと、唇がすんごい荒れたので、なんか持って行けば良かった。 |
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感想
■1日目:中房温泉から大天井ヒュッテへ
憧れだった表銀座縦走。
昨年、この準備のためにまずは燕岳までを登って感触を確かめ、満を持しての今年の挑戦。
先週、仙丈ヶ岳に登った時には、後半に腹が冷えて痛くなり、気分的に悲惨な思いをしたので、今回は慎重に、30分ごとに5分休憩して、汗をかきすぎないように注意して登りました。
その甲斐あってか(?)、思ったより早いペースで燕岳の稜線上までには上がれました。
天気も良く、稜線上に上がったときの光景は、去年にもまして感動的。でも、ここまでは去年も経験している道。燕山荘の脇からいよいよ本格的に、未知の表銀座の縦走路へ。
遥か先に、槍ヶ岳の、独特と言えばあまりに独特な姿を眺めながら、気持ちの良い稜線歩きが続きます。しばらくは、至極歩き易い道が続き、気持ちよさに自然と笑みがこぼれます。多分、端から見たらかなりアブナい人だったことでしょう。
少しいくにつれて、槍ヶ岳の方面から上空に雲がせりだしてきて、背景が白くなっていきますが、高い雲なので、視界は相変わらずよく、気持ちよく歩いて行けました。写真をとると、無味乾燥な感じがしてしまうのですが、曇り空は曇り空なりに気持ちいい。
こんなに楽で楽しくていいのかしらと思いながら行くと、やっぱり少しずつ大変になっていきます。
「大下りの頭」に着くと、その名の通り、大きく下って登り返す道筋が見えます。何が嫌って、こういう風に登り返しが「見える」と、必要以上に心が折れます(笑)。
槍が見えなくなったり、また見えたりを繰り返しながら、徐々に徐々に今日の宿泊先である大天井ヒュッテへと距離を縮めて行きます。
結構疲れてきた頃、ようやく、大天井岳の手前の分岐点へ。左が大天荘ですが、私は大天井ヒュッテ方面の右へと大天井岳を巻いて行きます。
実は、今回の山行の中で、このトラバース気味の巻き道が一番怖かったです。多分、1日の行程の最後の方で疲れていたというのもあるのでしょうが、「あー、これ、滑ったら落ちて、逝ってしまうなあ」と思される箇所が何カ所かあり、必要以上にビビりました。槍ヶ岳山頂へのアプローチよりも、こっちの方が個人的にはよっぽど怖かったです。
予定より早く大天井ヒュッテに到着。私の他にもお客さんはそこそこいましたが、全部で15名程度で、比較的余裕がありました。
夕方からガスガスになり、気温も急速に冷えたので、明日の天気が心配になりつつ、夕食はトンカツを頂いて、ゆっくりと休みました。
■2日目:大天井ヒュッテから槍ヶ岳へ
早朝に、ヒュッテのご主人に案内して頂いて、すぐ近くの牛首展望台に朝日を見に行きました。残念ながら、雲のせいできれいな朝焼けは見えませんでしたが、明け方の独特の風景を堪能しました。
戻ってきてみると、私以外にはもう一組しか残っておらず、みなさん既に出立された後でした。
遅ればせながら、私も出立。
まずは、赤岩岳、西岳と順に辿って行きます。アップダウンが結構あり、ぐんぐんと近づいて来る槍の姿にやる気をもらいながらも、なかなかに体力を奪われます。
西岳ヒュッテで、美味しいトマトを頂いたのちに、再びグンと下って、水俣乗越を経て、いよいよ、東鎌尾根に入っていきます。
事前に、ここは痩せ尾根やら、クサリ場やら、長いハシゴやらがあって少しスリルがあると本で読んでいたので、慎重に行きました。ただ、確かに、多少のスリルがある場所もありましたし、岩登りみたいな所もありましたが、慎重に行けば何てことない(天候悪ければ別ですが)行程でした。
槍が近づいて来るにつれ、空の雲も少しずつぬけはじめ、ますます気持ちがのってきます。
大槍ヒュッテに着いた所で小休止。昼飯を食べながら、もう目の前にまで迫った槍ヶ岳をながめ、ホント、この縦走路は、槍ヶ岳の存在で規定されてるような縦走路なんだなーとシミジミと感じ入っていました。
初の表銀座縦走で、快晴とは言わないまでも、良い天候に恵まれた幸運に感謝しつつ、槍ヶ岳山荘への最後の登り。この登りが意外としんどくて、最後の最後でまたちょっとばてましたが、予定より早く山荘に到着。
身体がお休みモードに入ってしまう前にと、小屋にチェックインして、荷物を置いたらすかさず槍ヶ岳の山頂へ。実は私、今回はヘルメットを自宅に忘れるという大ポカをやらかしていたので、レンタルで借りるか迷いましたが、ヘルメットつけるのなら、この槍登りだけつけてあんま意味ないよなと思ってそのまま登りました。あくまで自己責任。
槍の山頂への登りは、思った以上に楽しく、恐怖心よりも「あ、なんかこれ楽しいかも」と思いながらも、慎重に登りました。
山頂はとても気持ちよく、かつ、タイミングが良かったのか、比較的空いてました。先週の3連休の際には、3時間だか5時間だか並んで待ったという噂が信じられないくらいのゆったりとした雰囲気で、15分か20分程度は山頂を堪能できました。普段、あんまし山頂での自分の写真は興味ないのですが、今回ばかりはなぜか撮りたくなって近くの方に撮って頂きました。
戻ってきて槍ヶ岳山荘でビールを飲んでゆったり。贅沢だな〜とシミジミ。
■3日目:槍ヶ岳から上高地へ
事前に見た週間天気予報では、この3日目から天気が雨に向かうようだったのですが、ふたを開けて見れば、3日間の中で最も快晴。
後ろ髪引かれる思いで、でも、帰りのバスと電車を考えて、ずんずんと槍沢〜上高地へと降りていきました。
今日はもう降りるだけと決めていましたが、やはり真っ青な青空を背景に槍が映えているのをみると、心がグラグラと揺らぎます。槍が見えなくなるポイントでは、なんとも言えぬ寂寥感に包まれました。
降りていく最中に多くの方とすれ違い、今日登る人は勝ち組だなーと思う反面、今日は混みそうだから、それはそれで嫌だなと、負け惜しみにも似た思いを抱きながら下山を急ぎます。
槍沢ロッヂ辺りまでいわゆる山道で、横尾山荘以降は、丈夫なタイヤの車なら走れる程度の林道でした。
横尾山荘では、横尾大橋を渡って涸沢に向かう人たちも多く、いつかは自分も涸沢テント泊行きたいな〜と思されました。
徳沢、明神を経て上高地へ。
これ、逆に登るのは、コースとしては危険個所もなく登りやすいですが、えらく気の長いコースだなーと思いました。
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