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Yamareco

記録ID: 517774
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

西穂高岳→奥穂高岳 ジャンダルムとかウマノセとか

2014年09月22日(月) 〜 2014年09月24日(水)
情報量の目安: S
都道府県 長野県 岐阜県
 - 拍手
体力度
7
1〜2泊以上が適当
GPS
50:11
距離
23.7km
登り
2,801m
下り
2,795m
歩くペース
速い
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
2:46
休憩
0:11
合計
2:57
距離 6.0km 登り 889m 下り 32m
10:13
4
10:17
10:18
12
10:30
3
10:33
10:34
4
10:38
10:40
135
12:55
12:59
1
13:10
2日目
山行
6:46
休憩
3:18
合計
10:04
距離 8.4km 登り 1,488m 下り 842m
5:02
14
5:16
39
5:55
6:14
11
6:25
6:30
39
7:09
7:26
63
8:29
8:54
39
9:33
9:49
7
9:56
10:08
82
11:30
12:14
56
13:10
13:21
27
13:48
14:28
16
14:44
14:53
13
3日目
山行
5:06
休憩
1:19
合計
6:25
距離 9.3km 登り 424m 下り 1,912m
5:54
28
6:22
6:26
77
7:43
8:04
93
9:37
10:31
107
12:18
1
12:19
ゴール地点
天候 9/22,23 晴れ 雲がまったくなかった
9/24   午前中くもり 台風の影響
過去天気図(気象庁) 2014年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
行き
JR篠ノ井線 松本駅
松本電鉄 上高地線 松本駅ー新島々駅
アルピコ交通 新島々ー上高地
帰り
アルピコ交通 新島々ー上高地
松本電鉄 上高地線 新島々駅ー松本駅
JR 特急スーパーあずさ 松本駅ー新宿駅
コース状況/
危険箇所等
◯ 西穂高ー奥穂高ルートを安易に行くことは危険 
◯ 距離が長いので体力に自信がないとビパークの可能性有り
◯ コース上の各所にビパーク用の整地あり
◯ クサリの長さが足らない箇所あり
松本駅のお城口にある広域地図。
槍ヶ岳が2897mになってます。
松本駅のお城口にある広域地図。
槍ヶ岳が2897mになってます。
カッパ橋。雲無しの快晴です
2014年09月22日 10:12撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
9/22 10:12
カッパ橋。雲無しの快晴です
上高地から西穂山荘への登山道入口。立派な門。
2014年09月22日 10:37撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
9/22 10:37
上高地から西穂山荘への登山道入口。立派な門。
西穂山荘からみた夕焼け。
2014年09月22日 18:11撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/22 18:11
西穂山荘からみた夕焼け。
丸山から見上げた明け方の登山道。
2014年09月23日 05:18撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
9/23 5:18
丸山から見上げた明け方の登山道。
丸山から見た明け方の焼岳と乗鞍岳。
2014年09月23日 05:18撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
9/23 5:18
丸山から見た明け方の焼岳と乗鞍岳。
丸山から見た明け方の笠が岳。
2014年09月23日 05:37撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 5:37
丸山から見た明け方の笠が岳。
西穂独票から見た前穂高と明神岳
2014年09月23日 06:04撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 6:04
西穂独票から見た前穂高と明神岳
西穂独票から見た西穂高岳へ通じる登山道。
ひとつ先のピークを登っている2人は、シニア女性とそのガイドさん。ボクと同じように奥穂まで行くとのことで。
2014年09月23日 06:04撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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9/23 6:04
西穂独票から見た西穂高岳へ通じる登山道。
ひとつ先のピークを登っている2人は、シニア女性とそのガイドさん。ボクと同じように奥穂まで行くとのことで。
西穂高岳から奥穂へのルートを望む。
1つ先のピークP1にいる2人は、シニア男性とそのガイドさん。この方も奥穂まで行くとのことで。
2014年09月23日 07:13撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 7:13
西穂高岳から奥穂へのルートを望む。
1つ先のピークP1にいる2人は、シニア男性とそのガイドさん。この方も奥穂まで行くとのことで。
西穂高岳から見た奥穂高ー北穂高ー槍ヶ岳。バッチリでした。山頂に居合わせたガイドさん曰く「こんなにキレイにみえたのは、今年は今日が初だな」
2014年09月23日 07:14撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 7:14
西穂高岳から見た奥穂高ー北穂高ー槍ヶ岳。バッチリでした。山頂に居合わせたガイドさん曰く「こんなにキレイにみえたのは、今年は今日が初だな」
ランチパックで2回目の朝食。たまごサンドイッチで日持ちするのはありがたいことです。
2014年09月23日 07:16撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 7:16
ランチパックで2回目の朝食。たまごサンドイッチで日持ちするのはありがたいことです。
これから参る西穂ー奥穂ルート。標準タイムで6時間というロングトレイルです。
2014年09月23日 07:34撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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9/23 7:34
これから参る西穂ー奥穂ルート。標準タイムで6時間というロングトレイルです。
手前の少し赤茶けた円筒状が間ノ岳。その向こうに奥穂高岳。
2014年09月23日 08:08撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 8:08
手前の少し赤茶けた円筒状が間ノ岳。その向こうに奥穂高岳。
間ノ岳への登り。
2014年09月23日 08:16撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/23 8:16
間ノ岳への登り。
間ノ岳のテッペンからみた奥穂へのルート。西穂ー間ノ岳で1時間弱。
2014年09月23日 08:40撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
4
9/23 8:40
間ノ岳のテッペンからみた奥穂へのルート。西穂ー間ノ岳で1時間弱。
間ノ岳には道標がなく、かわりに岩にペイントがされてました。それも消えかけ。
2014年09月23日 08:40撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 8:40
間ノ岳には道標がなく、かわりに岩にペイントがされてました。それも消えかけ。
間天のコルから見上げる逆層スラブ。奥穂→西穂ルートの人たちとすれ違うような時間帯で、5,6人下りる間が休憩です。
2014年09月23日 09:10撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/23 9:10
間天のコルから見上げる逆層スラブ。奥穂→西穂ルートの人たちとすれ違うような時間帯で、5,6人下りる間が休憩です。
間天のコルにある整地されたサイト。暗くなったらここで一泊ですね。そんな方とのすれ違いもありました。
2014年09月23日 09:16撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 9:16
間天のコルにある整地されたサイト。暗くなったらここで一泊ですね。そんな方とのすれ違いもありました。
間ノ岳の奥穂側の岩壁。
2014年09月23日 09:16撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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9/23 9:16
間ノ岳の奥穂側の岩壁。
天狗の頭のテッペンには、道標がありました。一本道なので迷うことはないでしょうが…。西穂ー天狗の頭で2時間強。
2014年09月23日 09:41撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 9:41
天狗の頭のテッペンには、道標がありました。一本道なので迷うことはないでしょうが…。西穂ー天狗の頭で2時間強。
天狗のコルから登り上げる途中で、振り返ってみた。このあたりは2足歩行ができる。しかし、それがキツイ。はぁはぁ言ってしまう。
2014年09月23日 10:32撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/23 10:32
天狗のコルから登り上げる途中で、振り返ってみた。このあたりは2足歩行ができる。しかし、それがキツイ。はぁはぁ言ってしまう。
天狗のコルから登り上げる途中で、見上げるとこんな感じ。2足歩行ができるってことは、ズルッと滑ってしまう危険性もあるわけで。
2014年09月23日 10:52撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 10:52
天狗のコルから登り上げる途中で、見上げるとこんな感じ。2足歩行ができるってことは、ズルッと滑ってしまう危険性もあるわけで。
ジャーン!とジャンダルム!
天狗のコルから登り上げると現れます。
2014年09月23日 11:30撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 11:30
ジャーン!とジャンダルム!
天狗のコルから登り上げると現れます。
シニアのご夫婦が「ジャンダルム行かないの?」と言ってくれた。そのおかげでテッペンに行くことができました。昇り降りの一般ルートは西穂側の飛騨側からなんですね。赤がジャンダルムへ登るルート、黒が巻いて奥穂へ行くルート。
2014年09月23日 11:31撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
4
9/23 11:31
シニアのご夫婦が「ジャンダルム行かないの?」と言ってくれた。そのおかげでテッペンに行くことができました。昇り降りの一般ルートは西穂側の飛騨側からなんですね。赤がジャンダルムへ登るルート、黒が巻いて奥穂へ行くルート。
ジャンダルムの右横には、ロバの耳ー馬ノ背ー奥穂が見えます。
2014年09月23日 11:30撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/23 11:30
ジャンダルムの右横には、ロバの耳ー馬ノ背ー奥穂が見えます。
西穂ージャンダルム手前で4時間程度。その分だけの辿ってきたルートが背中側にあるわけです。
2014年09月23日 11:31撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/23 11:31
西穂ージャンダルム手前で4時間程度。その分だけの辿ってきたルートが背中側にあるわけです。
ジャンダルムのテッペン。
2014年09月23日 11:43撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 11:43
ジャンダルムのテッペン。
wikipedia曰く「ジャンダルム(gens d'armes,フランス語で警官。転じて山岳用語としては尾根上の通行 の邪魔をする岩の意)は、奥…」
知らなかった!邪魔する岩なんだ!ジャマモンアツカイはされてませんよね、ジャンダルムは。
2014年09月23日 11:43撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 11:43
wikipedia曰く「ジャンダルム(gens d'armes,フランス語で警官。転じて山岳用語としては尾根上の通行 の邪魔をする岩の意)は、奥…」
知らなかった!邪魔する岩なんだ!ジャマモンアツカイはされてませんよね、ジャンダルムは。
こちらの道標は、こちらの方が持ち込んだらしいです。
2014年09月23日 11:46撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
9/23 11:46
こちらの道標は、こちらの方が持ち込んだらしいです。
ジャンダルムに登ってしまえば、穂高岳山荘ー北穂高ー槍ヶ岳まで、邪魔されずに!見えるのです!
2014年09月23日 11:44撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
4
9/23 11:44
ジャンダルムに登ってしまえば、穂高岳山荘ー北穂高ー槍ヶ岳まで、邪魔されずに!見えるのです!
ジャンダルムに登ってしまえば、奥穂高ー前穂高まで、邪魔されずに!見えるのです!
2014年09月23日 11:46撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 11:46
ジャンダルムに登ってしまえば、奥穂高ー前穂高まで、邪魔されずに!見えるのです!
馬ノ背手前からジャンダルムを振り返る。この壁面はクライミングですね。奥穂高のテッペンから見た光景と同じです。あたりまえですが。
2014年09月23日 12:06撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
4
9/23 12:06
馬ノ背手前からジャンダルムを振り返る。この壁面はクライミングですね。奥穂高のテッペンから見た光景と同じです。あたりまえですが。
ロバの耳から馬ノ背。シニアのご夫婦が攻略中でした。登り途中の奥様「いやーん。こわーい」。テッペンのご主人「ゆっくりとヨツンバイだよ」。仲良しご夫婦。
2014年09月23日 12:47撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/23 12:47
ロバの耳から馬ノ背。シニアのご夫婦が攻略中でした。登り途中の奥様「いやーん。こわーい」。テッペンのご主人「ゆっくりとヨツンバイだよ」。仲良しご夫婦。
馬ノ背の稜線がハッキリしてなかったので、ラインを入れてみた。
2014年09月23日 12:47撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
6
9/23 12:47
馬ノ背の稜線がハッキリしてなかったので、ラインを入れてみた。
馬ノ背のふもとから見上げるとこんな感じ。ホンモノの馬ノ背より幅はありましたが、馬2頭分の1mくらい。またげる幅ですが、またいだら股間が痛いのは容易に想像できます。
2014年09月23日 12:49撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/23 12:49
馬ノ背のふもとから見上げるとこんな感じ。ホンモノの馬ノ背より幅はありましたが、馬2頭分の1mくらい。またげる幅ですが、またいだら股間が痛いのは容易に想像できます。
馬の背に登ってしまえば、奥穂までの眺望に邪魔するヤツはいないのです。
2014年09月23日 12:59撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
3
9/23 12:59
馬の背に登ってしまえば、奥穂までの眺望に邪魔するヤツはいないのです。
で、つきました、奥穂のテッペン。西穂ー奥穂で5時間30分強。
2014年09月23日 13:12撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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9/23 13:12
で、つきました、奥穂のテッペン。西穂ー奥穂で5時間30分強。
ここまでくると見慣れた風景。
2014年09月23日 13:15撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 13:15
ここまでくると見慣れた風景。
見慣れた風景ですが、通ってきたのは初めてでした。
2014年09月23日 13:15撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 13:15
見慣れた風景ですが、通ってきたのは初めてでした。
「見上げれば 空に流れる 秋の雲」
下の句は浮かびません。
2014年09月23日 13:19撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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9/23 13:19
「見上げれば 空に流れる 秋の雲」
下の句は浮かびません。
奥穂ー穂高岳山荘ルート上には、この道標があります。おそらく迷われた方が過去にいたのでしょう。「此れ見よがし」にありますが「此れ見よがし」でなければ事故が起き得るのでしょう。
2014年09月23日 13:25撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
9/23 13:25
奥穂ー穂高岳山荘ルート上には、この道標があります。おそらく迷われた方が過去にいたのでしょう。「此れ見よがし」にありますが「此れ見よがし」でなければ事故が起き得るのでしょう。
先行くシニアのご夫婦は、岳沢ー天狗のコルのルートで来たとのことでした。「エスケープルートではないのか?」勝手に思い込んでいたのは私です。登ってきもよいのですね。
2014年09月23日 13:42撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
9/23 13:42
先行くシニアのご夫婦は、岳沢ー天狗のコルのルートで来たとのことでした。「エスケープルートではないのか?」勝手に思い込んでいたのは私です。登ってきもよいのですね。
コーラがご褒美。ほぼ一気で飲み干しました。
2014年09月23日 13:57撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
9/23 13:57
コーラがご褒美。ほぼ一気で飲み干しました。
うーん。お昼が提供される時間に、西穂ー奥穂ルートが攻略できるとは思っていなかった。おいしかった。トロトロになったタマネギやらにんじんやら。
2014年09月23日 13:59撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
1
9/23 13:59
うーん。お昼が提供される時間に、西穂ー奥穂ルートが攻略できるとは思っていなかった。おいしかった。トロトロになったタマネギやらにんじんやら。
涸沢の紅葉はマズマズのようでした。
これ以降の写真はありません。一眼レフの予備バッテーリを忘れるなんて!!!
2014年09月23日 14:08撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
2
9/23 14:08
涸沢の紅葉はマズマズのようでした。
これ以降の写真はありません。一眼レフの予備バッテーリを忘れるなんて!!!
撮影機器:

感想

 西穂高→奥穂高に初めて行ってきました。

 「長い!」これに尽きます。ですがそのおかげで、肉体的にも、精神的にも、十分にオナカイッパイになれました。テント泊だと3,4度は夜中に目が覚めてしまうのですが、さすがに今回は朝までグッスリ。ヨダレまで垂らしてた(ダウンジャケットのフードがぬれた)。翌日ふくらはぎが張っていたのは初めてでしたし。オナカイッパイネ!

 天候にも恵まれてルート上は常に快晴で、ルートを満喫できました。
 視線を上げ下げしなくとも、尾根道が上下しながら続き、いくつものピークが重なって見え、このルートの長大さが伺えました。
 視線を上に上げれば、夏のような太陽のギラギラさはなく、やんわりとした秋空の青の濃淡を楽しめました。
 視線を下に下げれば、穂高連峰のなかでも切れ落ち方がえげつない山肌は、”高度感あり”程度ではない恐怖感、危機感を感じさせてくれました。
 このルートの魅力は、平面上の角360度でなく、上下・左右・前後の立体角4πの大展望ですね。(立体角4πが、だれかひとりくらいは通じますよぅに)
 
 さらなる魅力はコースのむつかしさ。
 西穂山荘→西穂高岳のルートも初めてのときは刺激的だったことを憶えてますが、2足歩行できる部分が多かった。ヨツンバイでないと抜けられないところはなく、補助的に手を添える程度で抜けられました。
 西穂高岳を超えた途端にルートの難易度は、抜群に上がりました。
 西穂高→間ノ岳だけで1時間弱もかかった。独票→西穂高と同じ時間ですよ、これ。上り下りの小ピークをいくつか超えるだけ、”すぐそこ”に見える間ノ岳でも、かなりの時間がかかった。なぜか? ルートのむつかしさですよ。足の置き場、手をかけるところをキチンと見極め、一つ一つ確実に置かないと安定感がなく、緊張を強いられる箇所が多かった。
 ”ピークを越える”回数は、西穂山荘→西穂高とさほど変わらないはずです。しかし””ピークの高低差”がまったく違いました。最短でも3倍くらい、最長では10倍以上だと思います。とくのジャンダルムへの登りは50m以上あるのでは? 例えるなら”槍ヶ岳山荘ふもと→槍ヶ岳山頂のルートを5倍長くしたようなルート”ですね。槍ヶ岳のような”過保護な”ハシゴやボルトはありません。クサリだって寸足らずで壁面の下まで届いてません。

 一番のスリルを与えてくれるのは、後続のヒトでした。
 スリル満点だったのは逆層スラブの登りでした。ここは20m程度の長いクサリがただ下がっているだけの、途中の固定点の無いクサリつきの斜面です。私が登りの半分を超えたところで振り返ると、後続のヒトがもうすでに取り付いていました。
 私 「このクサリ、1本の長い固定点無しなんですけど? 
    私とあなたが同時にクサリを掴んだら危険だと思いませんか?」
 ヒト「え、でもクサリ使ってないでしょ?」
 たしかに私はクサリを持って登ってはいませんでしたが。。。 逆層スラブは、大きな岩盤の、手足の置き場がとりにくい斜面です。いつバランス崩してクサリに頼るか分からないような場所です。
 もう一度言う。一番のスリルを与えてくれるのは、後続のヒトでした。
 間ノ岳を過ぎた辺りからヘルメット外して、腰にぶら下げているヒトでした。
 マムートのクライミングザックを背負って、へっぴり腰で壁面を下りているヒトでした。
 日向と日陰の気温が10度はあるルート上で半袖シャツのヒトでした。クシャミしてたし。
 
 奥穂→穂高岳山荘のルート上で、10歳くらいの姉妹2人によるユニゾンした「ヤッホー」が聞こえてきました。その場に居合わせた人たちみんなの気持ちが和みましたよ。その日、彼女たちは登山客みんなのアイドル的な存在になってました。
 いいですねぇ。和みましたもの。

 西穂高→奥穂高ルートでオナカイッパイ。 欲張って奥穂→北穂を行こうとしたのを涸沢岳で止めたもの。前穂に登ろうとせずにスルーしましたもの。デザートも入らないくらいオナカイッパイ。
 オク・キタ・マエ・ニシの穂高岳すべてを巡る「穂高岳ダケ巡礼」はまた今度のお楽しみです。

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コメント

「見上げれば 空に流れる 秋の雲」
僭越ながら下の句を
「汗の数だけおもいで深し」
お粗末でした

テーマパーク化していく北アの中でこのルートだけがオナカイッパイになれるのかも。グレートトラバースでロケされなかったことはラッキーでした
2014/9/27 17:09
Re: 「見上げれば 空に流れる 秋の雲」
下の句、ありがとうございます!
2014/9/28 19:30
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ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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