西穂高岳→奥穂高岳 ジャンダルムとかウマノセとか


- GPS
- 50:11
- 距離
- 23.7km
- 登り
- 2,801m
- 下り
- 2,795m
コースタイム
- 山行
- 2:46
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 2:57
- 山行
- 6:46
- 休憩
- 3:18
- 合計
- 10:04
天候 | 9/22,23 晴れ 雲がまったくなかった 9/24 午前中くもり 台風の影響 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
JR篠ノ井線 松本駅 松本電鉄 上高地線 松本駅ー新島々駅 アルピコ交通 新島々ー上高地 帰り アルピコ交通 新島々ー上高地 松本電鉄 上高地線 新島々駅ー松本駅 JR 特急スーパーあずさ 松本駅ー新宿駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◯ 西穂高ー奥穂高ルートを安易に行くことは危険 ◯ 距離が長いので体力に自信がないとビパークの可能性有り ◯ コース上の各所にビパーク用の整地あり ◯ クサリの長さが足らない箇所あり |
写真
知らなかった!邪魔する岩なんだ!ジャマモンアツカイはされてませんよね、ジャンダルムは。
感想
西穂高→奥穂高に初めて行ってきました。
「長い!」これに尽きます。ですがそのおかげで、肉体的にも、精神的にも、十分にオナカイッパイになれました。テント泊だと3,4度は夜中に目が覚めてしまうのですが、さすがに今回は朝までグッスリ。ヨダレまで垂らしてた(ダウンジャケットのフードがぬれた)。翌日ふくらはぎが張っていたのは初めてでしたし。オナカイッパイネ!
天候にも恵まれてルート上は常に快晴で、ルートを満喫できました。
視線を上げ下げしなくとも、尾根道が上下しながら続き、いくつものピークが重なって見え、このルートの長大さが伺えました。
視線を上に上げれば、夏のような太陽のギラギラさはなく、やんわりとした秋空の青の濃淡を楽しめました。
視線を下に下げれば、穂高連峰のなかでも切れ落ち方がえげつない山肌は、”高度感あり”程度ではない恐怖感、危機感を感じさせてくれました。
このルートの魅力は、平面上の角360度でなく、上下・左右・前後の立体角4πの大展望ですね。(立体角4πが、だれかひとりくらいは通じますよぅに)
さらなる魅力はコースのむつかしさ。
西穂山荘→西穂高岳のルートも初めてのときは刺激的だったことを憶えてますが、2足歩行できる部分が多かった。ヨツンバイでないと抜けられないところはなく、補助的に手を添える程度で抜けられました。
西穂高岳を超えた途端にルートの難易度は、抜群に上がりました。
西穂高→間ノ岳だけで1時間弱もかかった。独票→西穂高と同じ時間ですよ、これ。上り下りの小ピークをいくつか超えるだけ、”すぐそこ”に見える間ノ岳でも、かなりの時間がかかった。なぜか? ルートのむつかしさですよ。足の置き場、手をかけるところをキチンと見極め、一つ一つ確実に置かないと安定感がなく、緊張を強いられる箇所が多かった。
”ピークを越える”回数は、西穂山荘→西穂高とさほど変わらないはずです。しかし””ピークの高低差”がまったく違いました。最短でも3倍くらい、最長では10倍以上だと思います。とくのジャンダルムへの登りは50m以上あるのでは? 例えるなら”槍ヶ岳山荘ふもと→槍ヶ岳山頂のルートを5倍長くしたようなルート”ですね。槍ヶ岳のような”過保護な”ハシゴやボルトはありません。クサリだって寸足らずで壁面の下まで届いてません。
一番のスリルを与えてくれるのは、後続のヒトでした。
スリル満点だったのは逆層スラブの登りでした。ここは20m程度の長いクサリがただ下がっているだけの、途中の固定点の無いクサリつきの斜面です。私が登りの半分を超えたところで振り返ると、後続のヒトがもうすでに取り付いていました。
私 「このクサリ、1本の長い固定点無しなんですけど?
私とあなたが同時にクサリを掴んだら危険だと思いませんか?」
ヒト「え、でもクサリ使ってないでしょ?」
たしかに私はクサリを持って登ってはいませんでしたが。。。 逆層スラブは、大きな岩盤の、手足の置き場がとりにくい斜面です。いつバランス崩してクサリに頼るか分からないような場所です。
もう一度言う。一番のスリルを与えてくれるのは、後続のヒトでした。
間ノ岳を過ぎた辺りからヘルメット外して、腰にぶら下げているヒトでした。
マムートのクライミングザックを背負って、へっぴり腰で壁面を下りているヒトでした。
日向と日陰の気温が10度はあるルート上で半袖シャツのヒトでした。クシャミしてたし。
奥穂→穂高岳山荘のルート上で、10歳くらいの姉妹2人によるユニゾンした「ヤッホー」が聞こえてきました。その場に居合わせた人たちみんなの気持ちが和みましたよ。その日、彼女たちは登山客みんなのアイドル的な存在になってました。
いいですねぇ。和みましたもの。
西穂高→奥穂高ルートでオナカイッパイ。 欲張って奥穂→北穂を行こうとしたのを涸沢岳で止めたもの。前穂に登ろうとせずにスルーしましたもの。デザートも入らないくらいオナカイッパイ。
オク・キタ・マエ・ニシの穂高岳すべてを巡る「穂高岳ダケ巡礼」はまた今度のお楽しみです。
「汗の数だけおもいで深し」
お粗末でした
テーマパーク化していく北アの中でこのルートだけがオナカイッパイになれるのかも。グレートトラバースでロケされなかったことはラッキーでした
下の句、ありがとうございます!
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