大きな転機となった 負傷の奥穂高岳(加筆修正) 本谷ルート経由涸沢ピストン登山


- GPS
- 52:00
- 距離
- 36.9km
- 登り
- 1,855m
- 下り
- 1,838m
コースタイム
- 山行
- 7:14
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 7:58
- 山行
- 12:33
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 13:55
- 山行
- 4:50
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 5:00
1日目:6時間20分 2日目:7時間10分 3日目:3時間10分
天候 | 1日目:曇り後雨 2日目:快晴後ガス 3日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ここは当時からトイレもありました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地〜横尾 今回初めて早朝の帰りではなく、昼過ぎに横尾へ向かいましたので、なだらかな平坦どうの中、明神までは一般観光客、それ以降は帰還する登山者とたくさんすれ違いました。 横尾〜涸沢 全体的に整備の行き届いた土の登山道で歩きやすいです。涸沢では沢横の石の道と雪渓を登ると涸沢小屋に到着します。 涸沢〜穂高岳山荘(ザイデングラード) 全体的には石や岩の多い通常の坂道で、ザイデングラードの下部で少し細くなっているところと全体的に落石の危険が大きめな点以外特に危険はありません。 後半はきつい傾斜を登り続けます。 穂高岳山荘〜奧穂高岳 小屋を出て最初は鉄梯子があり高度感は強いですが、しっかり固定されているので丁寧に登ればまったく危険はありません。 その後は稜線の尾根筋に沿って石の多い登山道を登っていきます。 |
写真
感想
今年のお盆は、日本3位の高峰であり、日本の登山者の人気の的である奥穂高岳に登りました。
一日目は上高地から横尾を経て涸沢までの行程だったのですが、初めてとなる横尾までの10キロ強の平坦道でまず足が結構疲れていました。
ここまではなんとか天気がもっていたのですが、横尾を過ぎるとすぐに小雨が降り始め、その後本谷橋に至るまでにはザーザー降りになりました。
本谷橋を過ぎると本格的な登山道になりますが、降りしきる雨と寒さ、体力不足であまりペースが上がらず、宿泊の涸沢小屋まで4時間近くもかかりました。
小屋では個室を取っていたのでとても快適でしたが、他の部屋もむちゃくちゃに混んでるというわけではないそうで、涸沢ヒュッテはちょうだい混雑だったことを聞くとその偏りに不思議な感じがしました。
この頃はまだ用具の実使用感に乏しくて雨でも水が浸みて濡れるなどないと思っていたため、財布の中の紙幣や荷物がビチャビチャで乾かすのに苦労しました。個室でよかったかもしれないです。
翌日は昨日の悪天候が打って変わって、午前中は抜けるような青空の快晴になりました。小屋の朝食を食べて6時過ぎに出発しましたが、この辺りから後の悲劇というか起こるべき事故の序章が始まっていたと思います。
涸沢槍の見事なアルプス風景を眺めながら、ザイデングラードをゆったりとしたペースで登っていきます。登りはきつくペースは上がりませんが、奥穂高岳に着くとラーメンなどの休憩を長く取っていました。これも後の第二章だと思います。
山荘での休憩後、奥穂高へのハシゴと岩の稜線を歩くと山頂に付き、そこでかなりの時間ジャンダルムを眺めながら昼食を取っていました。これが第三章です。
そこまではよかったのですが、山頂を出発し、今日の目的地である横尾への下山途中でねんざをしてしまいました。場所はザイデングラードを過ぎて涸沢の手前1時間ぐらいの地点です。
一番主な原因は、ペースが遅いとはいえ長時間にわたる歩行で足の各部分が疲れていて足が上がらずに滑ってしまったことです。20分以上負傷地点で休憩し、16時頃に涸沢小屋に着きましたが、そのまま横尾へ向かってしまいました。
翌日朝から早めに帰りたくて仕方ないという気持ちからでしたが、これも大失敗。小屋入りがとんでもなく遅くなってしまいました。これが第4章です。
涸沢小屋を無理に出発し、痛む足を引きづりながら横尾まで下りますが、行けども行けどもゴールが見えず、日が落ち山に風の音がゴーゴーと響くようになり、とても恐怖感を感じました。
携帯もつながらず小屋に連絡もできないまま歩き続け、横尾に着く30分ぐらい前に小屋の従業員の方が様子見に来て下さり、荷物を持って下さいました。
なんとか小屋に着いたのは夜の8時頃でした。
翌朝は5時くらいから上高地までの10キロ強を歩き始めましたが、すぐにむくんで痛む足をだましだまし使いながら5時間もかかって到着しました。
ねんざ地点から下山完了までの、標高差1100m、16kmの道のりは地獄以外の何者でもなかったですね
はっきり言って山の常識では遭難の範疇に入る事案だったと思います。少なくとも涸沢小屋に急遽宿泊していればそうはならなかったですが。。。
山を歩くことを甘く考え、自分の意向で行動してしまうと遭難騒ぎになってしまうことを肝に銘じ、その後の山行のあり方を大きく変えることになりました。
この件の後の自分の主な変化点は次の通りです。
1.歩行ペースの向上
体力のなさを言い訳にせず、体力をつけるために徐々に速いペースやペースの上がる歩き方を心がけました。
2.早出早着の徹底
小屋の暖かいご飯が食べたいとかで、自分以外の決まった時間に影響されず、早い出発を徹底し、予備時間を取るように心がけました。
また、常に早めの時間に歩行終了して、翌日までの足の各部の回復時間を長く取るように心がけました。
3.休憩・食事時間の削減
アイスを食べてのんびりや注文後時間のかかるラーメンなど、下界でも楽しめることで数十分単位のロスを積み重ねないように心がけました。
通常の休憩も1時間〜1時間半に1回ぐらい体が冷え切らない程度に取るようにし、ロスを積み重ねないように心がけました。
以降まったく失敗なく、百名山達成まで突き進むことができるようになりました。
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