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Yamareco

記録ID: 5635420
全員に公開
ハイキング
霊仙・伊吹・藤原

竜ヶ岳:遠足尾根〜中道下山、砂防堰堤でルート喪失とヒル被害

2023年06月20日(火) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
09:13
距離
11.7km
登り
992m
下り
998m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:59
休憩
1:15
合計
9:14
8:33
8:34
16
8:50
8:58
55
9:53
10:00
16
10:33
10:34
15
10:49
10:50
18
11:08
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23
11:31
11:37
4
11:41
11:41
6
11:47
11:48
6
11:54
11:54
18
12:12
12:29
81
13:50
14:02
132
16:14
16:16
5
16:21
16:22
3
16:25
16:31
0
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16:31
17
16:48
16:48
5
16:53
16:58
0
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5
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17:05
5
17:10
17:12
17
17:29
17:29
7
天候 曇、頂上は強風と霧(中道はジメジメ)
過去天気図(気象庁) 2023年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
宇賀渓キャンプ場駐車場(ゲート式500円、事前支払いをした場合は15分以内に出庫のこと)、トイレ(簡易水洗)、登山ポストあり。登山協力金200円準備のこと。
コース状況/
危険箇所等
遠足尾根の尾根道は眺望が開け、風もあって安全で快適。中道はガレや浮石で足場が悪い上に、なぜか石も木も濡れていて滑りやすい過激な急斜面の連続。
その他周辺情報 ここから八日市方面に数十分走ったところの永源寺温泉八風の湯がきれい。夜19時から、食事と入浴の割安なセットがあります。
登山ポストと協力金受付箱、事前駐車代支払い器があるブース。
2023年06月20日 08:23撮影 by  iPhone 7, Apple
1
6/20 8:23
登山ポストと協力金受付箱、事前駐車代支払い器があるブース。
宇賀渓キャンプ場の駐車場をあとに出発。
2023年06月20日 08:24撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 8:24
宇賀渓キャンプ場の駐車場をあとに出発。
ん?……何だ? 祈願?
2023年06月20日 08:27撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 8:27
ん?……何だ? 祈願?
仏像やら地蔵さんやら天部の神様やらよくわからないが、下山の安全を祈願。
2023年06月20日 08:29撮影 by  iPhone 6s, Apple
6/20 8:29
仏像やら地蔵さんやら天部の神様やらよくわからないが、下山の安全を祈願。
宇賀渓のキャンプ場?
2023年06月20日 08:33撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 8:33
宇賀渓のキャンプ場?
竜の雫という名水の場。帰りに空きペットボトルに一杯、いただきました。山水らしい、硬度を感じる味でした。
2023年06月20日 08:43撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 8:43
竜の雫という名水の場。帰りに空きペットボトルに一杯、いただきました。山水らしい、硬度を感じる味でした。
ここからいよいよ、遠足尾根ルートが開始。ちょこっと急です。
2023年06月20日 08:50撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 8:50
ここからいよいよ、遠足尾根ルートが開始。ちょこっと急です。
ピンクリボンはなく、黄色に赤い幅広のテープがガイドしてくれて、とても分かりやすいです。
2023年06月20日 09:04撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 9:04
ピンクリボンはなく、黄色に赤い幅広のテープがガイドしてくれて、とても分かりやすいです。
ルートは、セミ急登というくらいの歩きやすいジグザグでした。
2023年06月20日 09:21撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 9:21
ルートは、セミ急登というくらいの歩きやすいジグザグでした。
こんな岩のゴロゴロが出てきました。
2023年06月20日 09:54撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 9:54
こんな岩のゴロゴロが出てきました。
霧が出てきました。
2023年06月20日 10:12撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 10:12
霧が出てきました。
急登が終わって尾根に出ました。
2023年06月20日 10:15撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 10:15
急登が終わって尾根に出ました。
快適なハイキングのような尾根。
2023年06月20日 10:19撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 10:19
快適なハイキングのような尾根。
遠足尾根・大鉢山分岐。
2023年06月20日 10:33撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 10:33
遠足尾根・大鉢山分岐。
ややヤセ尾根っぽいところ。
2023年06月20日 10:48撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 10:48
ややヤセ尾根っぽいところ。
開けました。左側には木がなくなって、森林限界か? と、通りがかりの方にうかがうと、別な理由で木がないというお返事でした。
2023年06月20日 10:52撮影 by  iPhone 6s, Apple
6/20 10:52
開けました。左側には木がなくなって、森林限界か? と、通りがかりの方にうかがうと、別な理由で木がないというお返事でした。
とおく頂きに雲が接しているのが、これらか向かう竜ヶ岳です。まだまだ遠い……。
2023年06月20日 10:54撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 10:54
とおく頂きに雲が接しているのが、これらか向かう竜ヶ岳です。まだまだ遠い……。
花がかわいらしく咲いていましたが、花音痴で花の名がわかりません。
2023年06月20日 10:58撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 10:58
花がかわいらしく咲いていましたが、花音痴で花の名がわかりません。
素敵な高原の尾根道。気分バク上げ、最高です。
2023年06月20日 11:29撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 11:29
素敵な高原の尾根道。気分バク上げ、最高です。
まっすぐが階段の急登。右に巻いて緩く登れるルートがあるようですが、まっすぐ行ってしまいました。
2023年06月20日 11:32撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 11:32
まっすぐが階段の急登。右に巻いて緩く登れるルートがあるようですが、まっすぐ行ってしまいました。
階段状の急登ですが、ゆっくり登れば問題なし。
2023年06月20日 11:39撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 11:39
階段状の急登ですが、ゆっくり登れば問題なし。
金山尾根への分岐まで登ってきました。
2023年06月20日 11:40撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 11:40
金山尾根への分岐まで登ってきました。
木道が出てきました。登山道の整備はばっちり。
2023年06月20日 11:46撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 11:46
木道が出てきました。登山道の整備はばっちり。
あと少しですが、竜ヶ岳の頂上はガスてました。風がとても強い。そのため汗が飛んで気持ちよく、疲れが癒えます。
2023年06月20日 11:58撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 11:58
あと少しですが、竜ヶ岳の頂上はガスてました。風がとても強い。そのため汗が飛んで気持ちよく、疲れが癒えます。
竜ヶ岳の頂上です。1099.6メートル。予定より10分早い3時間45分。よくできました。
2023年06月20日 12:10撮影 by  iPhone 6s, Apple
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6/20 12:10
竜ヶ岳の頂上です。1099.6メートル。予定より10分早い3時間45分。よくできました。
ジイさん。登頂おめでとう。おめでたいのはここまで。これから下山で、遭難覚悟の地獄が待っていることを、知る由がありません。、
2023年06月20日 12:11撮影 by  iPhone 6s, Apple
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6/20 12:11
ジイさん。登頂おめでとう。おめでたいのはここまで。これから下山で、遭難覚悟の地獄が待っていることを、知る由がありません。、
きれいな三角点です。
2023年06月20日 12:14撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 12:14
きれいな三角点です。
頂上の別な標識の棒。
2023年06月20日 12:15撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 12:15
頂上の別な標識の棒。
頂上は風が強く霧が立ち込めて汗を急激に冷やし、20分ほどいたのでガチガチ振るえるほどになりました。昼食を適度に切り上げて、下山します。
2023年06月20日 12:41撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 12:41
頂上は風が強く霧が立ち込めて汗を急激に冷やし、20分ほどいたのでガチガチ振るえるほどになりました。昼食を適度に切り上げて、下山します。
中道を下り始めると、旧登山道通行止め、新道へ迂回と指示があります。旧道も新道も違いが分かりません。赤と黄のテープガイドに従って下ります。
2023年06月20日 13:11撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 13:11
中道を下り始めると、旧登山道通行止め、新道へ迂回と指示があります。旧道も新道も違いが分かりません。赤と黄のテープガイドに従って下ります。
下山道は、遠足尾根とは違い、過激な急登。しかも、石、ガレ、木、木の根っこがジメッと濡れていて、滑ります。
2023年06月20日 13:52撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 13:52
下山道は、遠足尾根とは違い、過激な急登。しかも、石、ガレ、木、木の根っこがジメッと濡れていて、滑ります。
ガレと浮石は滑る上に足場が不安定。慎重に脚を運びました。ゆっくり下りないと、滑って転びます。
2023年06月20日 13:57撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 13:57
ガレと浮石は滑る上に足場が不安定。慎重に脚を運びました。ゆっくり下りないと、滑って転びます。
滝が流れるような轟音が聞こえ、砂防堰堤のところに出ました。
2023年06月20日 14:00撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 14:00
滝が流れるような轟音が聞こえ、砂防堰堤のところに出ました。
渓谷は広く、ゴロゴロの石が荒々しいところです。
2023年06月20日 14:04撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 14:04
渓谷は広く、ゴロゴロの石が荒々しいところです。
砂防堰堤の上から覗いたところです。
2023年06月20日 14:04撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 14:04
砂防堰堤の上から覗いたところです。
ガイドのロープもあって、渓谷の左岸のルートを下山します。
2023年06月20日 14:18撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 14:18
ガイドのロープもあって、渓谷の左岸のルートを下山します。
またまた砂防堰堤です。何層にもこのような頑丈な堰があるということは、危険な渓谷ということでしょう。
2023年06月20日 14:24撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 14:24
またまた砂防堰堤です。何層にもこのような頑丈な堰があるということは、危険な渓谷ということでしょう。
ゴリゴリの岩場もあります。
2023年06月20日 14:29撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 14:29
ゴリゴリの岩場もあります。
渓谷の砂岩の道は、やがて谷の左縁の道となり、この砂防堰堤では、堰の左淵をコの字の鉄のハシゴを伝って堰を超える仕掛けがありました。私はこの仕掛けを知っていたので、気づくことができましたが、仕掛けを知らなければ、ここで下りルートをロストし、パニくるかもしれません。
2023年06月20日 14:44撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 14:44
渓谷の砂岩の道は、やがて谷の左縁の道となり、この砂防堰堤では、堰の左淵をコの字の鉄のハシゴを伝って堰を超える仕掛けがありました。私はこの仕掛けを知っていたので、気づくことができましたが、仕掛けを知らなければ、ここで下りルートをロストし、パニくるかもしれません。
堰の向こう側には、30段ほどのコの字のハシゴがありました。下山では、このハシゴが見えないのです。
2023年06月20日 14:47撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 14:47
堰の向こう側には、30段ほどのコの字のハシゴがありました。下山では、このハシゴが見えないのです。
先の堰から沢の左淵の道を下って来ると、ルートの印の赤と黄のテープがありました。ここまではルートで間違いありません。問題はこの先です。沢の左側、どこを調べても道がない。あちこち行きましたが、全く登山道が見つからない。
2023年06月20日 15:23撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 15:23
先の堰から沢の左淵の道を下って来ると、ルートの印の赤と黄のテープがありました。ここまではルートで間違いありません。問題はこの先です。沢の左側、どこを調べても道がない。あちこち行きましたが、全く登山道が見つからない。
ヤマレコのルートから、仕方なく岩ゴロゴロの渓流を渡渉します。中州の石ゴロゴロに、やや道らしきがあるのですが、目の前の砂防堰場で行き止まりです。
2023年06月20日 14:58撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 14:58
ヤマレコのルートから、仕方なく岩ゴロゴロの渓流を渡渉します。中州の石ゴロゴロに、やや道らしきがあるのですが、目の前の砂防堰場で行き止まりです。
あの赤と黄の印のある山側の極端な急登を這い登ってみても、道は見つからず。命懸けで這い下りました。
2023年06月20日 15:14撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 15:14
あの赤と黄の印のある山側の極端な急登を這い登ってみても、道は見つからず。命懸けで這い下りました。
もう一度、別なところの山面を登って見ましたが、登山道の気配は皆無。
2023年06月20日 15:24撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 15:24
もう一度、別なところの山面を登って見ましたが、登山道の気配は皆無。
右往左往して考えました。そうだ、中道のルートを宇賀渓の管理人に聞いてみようと、スマホを見ると、圏外。なんと、どこにも連絡ができません。本気で覚悟を決めました。が、もう一度、行き止まりの堰を確認することにしました。左側、そこは樹木が張り出していて、まったくそこにルートがあるようには見えませんでしたが、覗きこんでみました。
2023年06月20日 16:03撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 16:03
右往左往して考えました。そうだ、中道のルートを宇賀渓の管理人に聞いてみようと、スマホを見ると、圏外。なんと、どこにも連絡ができません。本気で覚悟を決めました。が、もう一度、行き止まりの堰を確認することにしました。左側、そこは樹木が張り出していて、まったくそこにルートがあるようには見えませんでしたが、覗きこんでみました。
おお、堰の左上にロープ、そして堰の向こう側に、ちょこっとコの字の鉄のハシゴが一本だけ見えました。下山ルートが見つかりました。遭難しなくてよかった。
2023年06月20日 16:03撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 16:03
おお、堰の左上にロープ、そして堰の向こう側に、ちょこっとコの字の鉄のハシゴが一本だけ見えました。下山ルートが見つかりました。遭難しなくてよかった。
堰を跨ぐ、二つ目のコの字の鉄ハシゴは2段式でした。下から来ればすぐ見つかりますが、上から下山では、樹木で塞がれていて、私は発見まで1時間半ほどかかってしまいました。とにかく、みつかってほっとしました。
2023年06月20日 16:07撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 16:07
堰を跨ぐ、二つ目のコの字の鉄ハシゴは2段式でした。下から来ればすぐ見つかりますが、上から下山では、樹木で塞がれていて、私は発見まで1時間半ほどかかってしまいました。とにかく、みつかってほっとしました。
下の砂防堰堤を超えるルートが見つからず、何度となく行ったり来たりして遭難を覚悟した足どりの記録です。
2023年06月25日 01:14撮影
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6/25 1:14
下の砂防堰堤を超えるルートが見つからず、何度となく行ったり来たりして遭難を覚悟した足どりの記録です。
ハシゴの側にこんな赤と黄の印がありましたが、上の渡渉のところにも、ルートの印がほしいです。
2023年06月20日 16:08撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 16:08
ハシゴの側にこんな赤と黄の印がありましたが、上の渡渉のところにも、ルートの印がほしいです。
ほっとして、巨岩の奇岩を愉しみます。
2023年06月20日 16:11撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 16:11
ほっとして、巨岩の奇岩を愉しみます。
次の堰の手前にルート分岐の案内がありました。私は駐車場に向かいます。
2023年06月20日 16:21撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 16:21
次の堰の手前にルート分岐の案内がありました。私は駐車場に向かいます。
トラバースする長い道の途中に、巨大な三つの岩が重なって、下とその上の岩の間が開いている、奇妙なバランスをとる岩がありました。
2023年06月20日 16:23撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 16:23
トラバースする長い道の途中に、巨大な三つの岩が重なって、下とその上の岩の間が開いている、奇妙なバランスをとる岩がありました。
このルートには、たくさん滝や水の流れがありました。
2023年06月20日 16:29撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 16:29
このルートには、たくさん滝や水の流れがありました。
金山尾根への分岐です。
2023年06月20日 16:47撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 16:47
金山尾根への分岐です。
渓谷を渡ります。
2023年06月20日 17:00撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 17:00
渓谷を渡ります。
深い渓谷、ダイナミックです。
2023年06月20日 17:00撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 17:00
深い渓谷、ダイナミックです。
吊橋です。リュックがひっかかるので、工夫が必要でした。
2023年06月20日 17:05撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 17:05
吊橋です。リュックがひっかかるので、工夫が必要でした。
ハシゴを登ったところが、裏道登山口。
2023年06月20日 17:07撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 17:07
ハシゴを登ったところが、裏道登山口。
裏道登山口をあとにする。
2023年06月20日 17:10撮影 by  iPhone 7, Apple
6/20 17:10
裏道登山口をあとにする。
遭難を覚悟しましたが、めでたくなんとか下山できました。ありがとう。駐車場に、持ち主の帰りを待っているたった一台の車がポツンと見えました。
2023年06月20日 17:36撮影 by  iPhone 7, Apple
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6/20 17:36
遭難を覚悟しましたが、めでたくなんとか下山できました。ありがとう。駐車場に、持ち主の帰りを待っているたった一台の車がポツンと見えました。
今回の歩数は、23848歩。
今回の歩数は、23848歩。
下山ルートを見失った沢の近くのガレの現場です。
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下山ルートを見失った沢の近くのガレの現場です。

感想





●遠足尾根からの登頂は順調、尾根道は超快適
 竜ヶ岳、遠足尾根からの登頂は、尾根筋にあがってからが眺望が開け、すこぶる美しい高原の小径が続いた。太陽はぼんやりとしか顔を出してくれなかったが、奥ゆかしいやや濃厚なグレーのグラデーションを山々の風景から見て取れた。
 頂上はガス深く強風で、寒かったが、幻想的な雰囲気。
 登りは、予定よりやや早く、順調だった。

●下山で中道は足場が滑りぐらつく急斜面の連続(アブナイ、私は老人だった)
 今回は、金山尾根ではなく、中道を選択。ところがこの下山ルートの選択、急勾配な上に、いくつか危険があった。沢
 1) ガレや浮石で足場が不安定。急斜面なのでなおさら。
 2) なぜか、中道ルートは途中から風がピタリと止んで蒸し暑く、浮き石やガレ、木々や気の根がジメジメして濡れていた。そういう天気かと思っていたが、あとで地元のベテランに聞いたら、そういう斜面なのだという。

●中道の途中から沢沿いルート、堰の越え方に事前情報が必要だった
 ある程度、標高500メートルくらいまで下りると、急な広い沢沿いになる。下山する方向で左斜面を下る。だんだんと沢に近くになって、ついに沢に渡渉するルートとなった。
 そこに大きな問題が私にはあった。
 この急斜面の沢には、砂防堰堤が数か所以上も設けられていた。沢沿いを行くと、頑丈なダムのような堰に突き当たる。堰の向こう側は、10メートル以上も垂直に切れ下がっている。
 まず、一つ目の堰は、左にコの字型の鉄のステップをつたって下まで、30段も下る。そこは見通しがよくクリアできた。
 このルートには、途中に赤と黄の目印があって、ルートであることを確認できる。堰のハシゴをくだったあと、少し行ったところに目印があった。問題は、その先である。

●中道に渡渉ルートがあるなんて、しかも堰で行き止まり?
 これまでの道の付き方なら、左の山に添って、道があるはずなのだが、見つからない。何か目印はないか? いくら捜しても道がない。過激な山の斜面の上に道があることがあるので、無理をして這い登って捜した。
 ところが、……ない。どれだけ捜しても、道はない。
 では、沢のガレキを渡渉するということなのか。
 とりあえず、「こんなはずはない」と思いながら渡渉した。沢の中州のような状態のガレの道には、ボンヤリと踏み跡らしきがあった。それは次の堰の正面に向かっている。
 堰の向うは、当たり前だが、コンクリートの断崖絶壁である。行き止まりなのだ。
 右か? 左か? 左は盛大に樹木が迫り出していて暗く道があるような気配がしなかった。右は、堰の真ん中の階段を登って右に行ってみたが、完全な行い止まり。堰の左側は、植物が盛大に覆い被さっていて、人が歩ける状態ではない。
 私は、やはり道は、沢の中の渡渉ではなく、山の左斜面の上にあるように思えた。
 下山ルートを完全に見失ったのである。
 前後のルート約500メートルの範囲を、何度も行ったり来たり捜したが、可能性が高いのは、渡渉するルートしかない。

●電波が圏外、連絡出来ない恐怖
 命の危機を感じ、電話で山の管理者にルートを聞いてみようとスマホを見たら……圏外! どこにも連絡できない。「遭難」の二文字が頭に浮かんだ。
 「ええっ、オレ、遭難しちゃうかも」
 途方にくれて、山に登って初めて、山中に聞こえる大声で叫んだ。
 「た・す・け・て・ー」
 「神様〜〜〜、助けてくださ〜〜〜い」
 もちろんなんの反応もない。どなたか、下山者が下りてこないか……そんな気配もない。私はたった一人で、こんな谷の底のようなところに閉じ込められて、助けを待つしかないのか? すでに15時をまわっていた。
 一つ目の30段あるハシゴを登って少し頂上に向かって登ってみた。過激な急登を、もし登って頂上についても、そこから遠足尾根で下るころには真っ暗になっているだろう。どっちみち、下山はできない。
 考えた。
 ヤマレコの地図ガイドではルートに乗っていて、警告は出ていない。それを信じれば、やはりあの行き止まりの堰堤のところしか下山ルートはない。再び、いや、三度、行き止まりの堰まで戻った。
 「まさか、樹木が覆い被さった左サイドに道がある?」

●まさか、こんな暗がりに、ルートをやっと発見、
 樹木をくぐって、寄ってみた。
 「あれ、ロープじゃね?」
 そしてその下、堰の向こう側に下る最初のコの字型のハシゴが一本だけ見えた。
 覗くと、最初に越えた堰のハジゴの仕掛けと同じ構造の向こう側に下るハシゴがあった。
 下山ルートが見つかったのである。
 胸を撫で下ろすとはこのことである。
 (よかった。助かった。まだオレは生きている)
 その間私はそこで、たぶん1時間半ほど右往左往して遭難の覚悟をした。怖かった。
 何とか17時を大幅にまわってしまったが、無事下山できて遭難せずに済んだ。行方不明者にならなくてよかった。

●無事下山したのも束の間、後でヒルに何か所にやられていた
 無事下山できたので、地元の知人の登山家にその報告をしたら、こう聞かれた。
 「ヒルだらけだよいまの季節は、大丈夫か?」
 「もう夜になるけど、ヒル? そんなの大丈夫だよ」
 そう私は言い放った。
 そのあと、登山の疲れを癒やしに、日帰り温泉に入ってサウナで何気に足きふくらはぎを触ってみたら、血糊がべったりと手についた。
 「ヤベー、ナンダコレ?」
 ヒル(ヤマビル)にやられていたのである。両足のふくらはぎのところをそれぞれ数か所、それから、左の脇腹。左のき臀部、右手の腕に数か所。なぜか、チクリという程度の痛みしかないので、気づかなかった。
 こんなにヒルにやられた経験はなかったので、びっくりした。梅雨時の山では、ヒル対策も考える必要があることを学んだ。
 今回の登山では、初めて、ほんとうに遭難を覚悟したことと、ヒルに何か所もやられてしまった貴重な経験をした。格別な思い出となる竜ヶ岳である。  

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お疲れ様でした。
無事の帰還何よりです。
わたくしも、4年ほど前に竜ヶ岳に登り、渓谷沿いを下りてきました。浮石に、足を取られつつ難儀しながら下りてきた記憶があります。それ依頼、キャンプで利用しただけで、竜ヶ岳の山には行っていません😄
不安になりながら、下りてきた記憶が残っています。
本当にお疲れ様でした。ヒルにやられたとは…お大事にしてください。

ありがとうございました。
2023/6/23 6:05
労りのお言葉を賜わりまして、ありがとうございます。私は老人で健脚ではありません。こんなにヒルにやられたのは、中道の下山ルートが見つからず、脇の過激な急斜面を這いながら、二度、三度と道を捜したときだと思います。そしてヒルの次は、脚部のひどい筋肉痛になっています。こんな思いをしたのですが、また、ヤマに登りたくなっています。登れるうちに登っておかていと、もう年なので、限界までがんばります。コメント、重ねて御礼申し上げます。
2023/6/23 11:29
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