上高地〜涸沢〜奥穂高岳
- GPS
- 13:45
- 距離
- 35.3km
- 登り
- 1,780m
- 下り
- 1,773m
コースタイム
- 山行
- 4:25
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 4:49
- 山行
- 4:04
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 4:45
天候 | 概ね晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ザイテングラート・穂高岳山荘直下は鎖やハシゴあり。すれ違いに注意 |
写真
感想
一度は訪れてみたいと思っていた唐沢ヒュッテと奥穂高岳。記憶は曖昧だが、去年は雨予報により、奥穂高行きを中止したはずだ。今年は念願叶って(?)天気予報では問題なさそうだったので、決行した。ただし、午後は一時雨降るかもしれないという予報で、午前中には涸沢ヒュッテに戻る計画。ソロテントは去年の雲取山以来かな。ザイテングラート(枝尾根)や穂高岳山荘からの岩場が危険箇所で、道迷いよりも滑落等の危険の方が断然高いかな。
夜行バスで上高地に5時過ぎに到着。2年前に上高地を訪れた際よりも、人はだいぶ少ない。2年前は、4連休の初日で、もっとバスターミナルがごった返していたような記憶がある。その時は初のソロテントで、蝶ヶ岳へ登った。その時も晴れていて蝶ヶ岳からの穂高連峰の眺めは圧巻、圧倒的でいつかは登りたいなと思わせたのだ。岩のゴツッとした存在感の穂高連峰を自分の足、身体で体感したいと。
河童橋は朝の落ち着いた時間帯で、その先の空高く遠くに、雲がかかってはいたがこれから目指す奥穂高岳がある。梓川は相変わらず(?)澄んでいてとてもきれいだ。小梨平キャンプ場には色とりどりのテントが立ち並び、その中を登山者が歩き抜けてゆく。樹木の名前を覚えたいと思いつつ、覚えようともせず今まできているのだが、梓川沿いを歩いてわかるのはシラカバくらいだ。ウグイスくらいしかわからないが鳥の声や川の音、青々とした緑の草木や朝特有の柔らかい木漏れ日、を見聞きしながら歩いているだけでとても心地よい。徳沢ロッジはなんだかとても惹かれるのだが、入ったことすらない。いつか訪れてみよう。徳沢から先は初めてで、2年前の蝶ヶ岳へは徳沢から登った。
横尾までの梓川左岸の岩壁や崖のようなところには花が咲いているのをよく見かけたような気がする。実際はどうなんだろうか。横尾に着くと、ベンチが軽く埋まるくらいは人が座っていた。ここで休憩。水を汲み、行動食を補給して本格的な登りに備える。
横尾からは道が細くなり、下山の登山者とのすれ違いも多くなってきた。整備されていて、とても歩きやすい。途中、左手にこんもりとした山の岩壁が屏風岩らしい。近いからか存在感がある。本谷橋まではさほど登りはなくまだ楽に歩ける。
本谷橋で小休止。本谷橋は結構揺れる。右岸で休んでいる人がちらほらといた。ここから先が本格的な登りになる。道の整備が行き届いているので、歩きやすいが、やはり登りになると、汗も出てくるし、徐々に気温も上がっているのか、疲れは出てくる。ソーダラップあたりまで割と急なのかな。ソーダラップで落石多いのか、休憩するな進めと、案内がある。ひとまず、Sガレまで行って最後の休憩。その先少し行くと、残雪がある。きちんと踏まれているので、気をつけていればチェーンスパイク等は必要ないと思う。その残雪ゾーンを抜けて岩の階段を登ると、涸沢ヒュッテに着く。
涸沢ヒュッテに着くと前穂高、奥穂高、北穂高を下から眺められる圧巻の光景が目に入ってくる。うわーと思うが、まずはテント設営を行う。テント受付から近めに場所を決めコンパネを敷いて設営。ペグは打てないので、石や岩に張り綱を結んだ。カンカン照りなので、テント内は蒸し風呂状態なので、涸沢を散策。昼過ぎあたりから徐々に人が増え始めたのかな。暑いがコーヒーを飲み、Kindleで本読んだり、ボッーとして過ごす。急に雲ってきたりと空の変化は早い。16時頃に夕飯。夕焼を見たいと思って外にいたが、流石に寒さを感じてテントに戻り、19時過ぎに暗くなった後に就寝。
24日は、4時前に起き飯を食べ、ヘルメットを被り、アタックザックで5時に出発。モルゲンロートは見られなかった。涸沢小屋前を通過して登山道へ。岩がゴロゴロしたルートを登っていく。上を見上げ、ザイテングラートや奥穂高に段々と近づいていく。ザイテングラートは急登で手を使うことも多いが、山に登っている感じがする。朝早いためか、日差しの強さがそれほどでもなく、体力の消耗を避けられたと思う。かなり順調に穂高岳山荘まで行けた。
穂高岳山荘前からは常念岳方面を望めた。少し休憩し、難所の穂高岳山荘からの登りに入る。ハシゴや鎖場があるが、きちんと3点支持を行えば通過できるはず。きちんと整備が行き届いてるためだと思う。少し登り、穂高岳山荘を見下ろすと、赤い屋根が映えてカッコ良い、涸沢岳も立派だ。
3000メートルを超えたのは初めてで、少し息が上がるのが早いかなと感じ、焦りすぎないようにした。一旦、急登を登り終えると、尾根を徐々に奥穂高山頂へ向けて上がっていく。先にはグループらしい集団が見えてきていた。あとは慎重に歩みを進めていった。
奥穂高山頂の標識を見て、なにか思うところあるかと思ったが、特に何も思わなかったのは何故だろうか。まわりの景色を見るのが楽しいのかもしれない。ジャンダルム、焼岳、前穂高、上高地、笠ヶ岳、双六岳方面、槍ヶ岳などなど、山座同定できればもっと山の名前を上げることができると思う。奥穂高から山を眺められたのが今回1番良かったことかもしれない。晴天できれいに見渡せた。やはり気になったのは、双六岳方面だ。あの黒部源流の奥深い所へ行ってみたいと思いを強くした。何組かは一緒のタイミングで山頂にいたが、特に混むような感じではなかった。行動食と水を補給し下山開始。下山も登りと同じ箇所を丁寧に下れば問題ないように思う。
穂高岳山荘に着いて、売店で物色するが何も買わずに出た。下りは花やカール地形を見て楽しんで下る。途中では、雪渓の上で戯れる猿の群れと遭遇した。冷たくて気持ち良いのだろうか。取っ組みあったりしていた。また、1匹だけ別行動をしていたが、ボスなのだろうか。予定よりもだいぶ早いが午前中に無事涸沢に戻って来れた。
時間的には横尾まで下山もできたが、涸沢でのんびりすることにした。テント内は相当に暑くなっていて、ガス缶が熱くてビックリした。今後は気をつけないといけない。コーヒーを飲んでテントや涸沢ヒュッテのテラスでKindleの山関係の本を読んでグダグダした。売店でなにかおでんとか買おうかと思ったが、何故かいつものように山小屋では買わないことになる。16時頃に夕飯をたらふく食べた。天気予報の看板を見ると25日も26日も少なくとも午前中は天気が良いらしい。ここのところ晴天続きみたいだ、ということを長野県警の方と登山者と3人で話し、夏休みなので高校の登山部が涸沢にいるなどさらに少し会話が進んだ。19時過ぎまで外を見ていたが、夕焼けは見られそうなかったので、寝た。
25日は上高地へ下山。早めに上高地に着いておきたいので、5時出発目安にしていた。昨日は見られなかった、モルゲンロートが見れた。くっきりはっきりとではないが、とても良かった。名残惜しいが、下山開始。早めの出発だったためか、登山者も少なく、横尾まで朝の静かな山道を気持ちよく歩けた。横尾からの上高地までも梓川沿いを快調に歩いた。
今回の山行は、奥穂高に登れたことも良かったが、テント場でのんびりできたことが何より良かった。涸沢という場所がそう思わせたのかもしれない。それほど混んでなく、広々として心地よい空間だったから。また人の少ない時に訪れてみたい。
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