ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 5809766
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱岳(八ッ峰断念、別山尾根で)

2023年08月09日(水) 〜 2023年08月10日(木)
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
15:24
距離
16.4km
登り
1,772m
下り
1,786m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
3:56
休憩
0:20
合計
4:16
距離 6.2km 登り 529m 下り 488m
8:57
3
9:14
6
9:20
9:21
8
9:29
31
10:00
100
11:40
11:53
38
12:37
12:43
30
13:13
2日目
山行
8:13
休憩
2:21
合計
10:34
距離 9.3km 登り 1,193m 下り 1,291m
3:49
21
4:10
4:12
50
5:02
5:09
11
5:20
5:21
27
5:48
5:51
1
5:52
11
6:03
6:09
9
6:18
6:19
13
6:32
6:52
3
6:55
7:03
8
7:11
7:17
0
7:17
7:19
4
7:23
7:24
15
7:39
12
7:51
8:06
39
8:45
8:47
14
9:01
9:43
27
10:10
10:18
10
10:28
94
12:02
12:17
57
13:14
13:15
20
13:35
13:36
22
13:58
25
14:23
3日目
山行
0:23
休憩
0:01
合計
0:24
距離 0.9km 登り 50m 下り 6m
6:33
12
宿泊地
6:45
10
6:55
6:56
1
6:57
ゴール地点
天候 8月9日:晴れ→昼頃に小雨→午後曇り
8月10日:晴れ
8月11日:晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
葛西IC 1:30頃 → 安曇野IC 4:50頃 → 扇沢P 5:30頃

安曇野ICから扇沢へのルート:
http://www.kurobe-dam.com/access/guide_car.html

扇沢駐車場
市営無料駐車場:170台+60台
有料駐車場350台、1000円/24時間
https://tozanguchi-p.com/post-442/
https://www.kurobe-dam.com/access/guide_car.html
到着日は第一無料駐車場が8割程度埋まっていた。帰りの山の日(お盆休み初日)は、2キロ下った辺りまでスノーシェッド前後の両側路肩に路駐されていた

黒部立山アルペンルート
扇沢から室堂:片道6,850円、往復12,300円
WEB予約あり。扇沢からの行きの便は指定可能。室堂からの帰りは指定不可
https://www.alpen-route.com/index.php

剱山荘(1泊目利用):
1泊夕食のみで12,000円だった。温水シャワーがあり、汗を流せるのがありがたい(石鹸シャンプー使用不可)。トイレも水洗。小屋前には誰でも利用できる水場がある。携帯電波は入りずらい(ドコモは1本のみ)
https://www.kenzanso.com/blank

雷鳥荘(2泊目利用):
飛び込みで空いていたので宿泊した。1泊夕食のみで9,900円だった。かけ流しの硫黄泉の温泉あり。ソープ・シャンプーは備え付け。食事も山小屋の域を出る。水洗トイレ。クレカ、QRコード決済可。携帯電波は届く。free wifiあり
http://www.raichoso.com/
コース状況/
危険箇所等
室堂バスターミナルから雷鳥沢:
観光客も利用するハイキングコース。下り基調で帰りはつらい

雷鳥沢から剱御前小舎:
2通りあるが、個人的には新室堂乗越を経て小舎へ向かうルートを使う。静かで上り下りしやすく、高山植物も多い。多くの方が使うダイレクトに登る雷鳥坂ルートは、ザレた急な道なので下りは滑りやすく慢性的な膝の痛みを抱える私には不向き。また登山者が多いので、スライドにも気を遣う。いずれのルートも約500mの標高差の登りはキツイ。

剱御前小舎から剱沢小屋経由で剱山荘:
小舎から剱岳に向かって右方向にトラバース気味に下り、その後に剱沢のテン場へと下る。富山県警剱沢警備派出所の前から剱沢小屋へと下る。小屋の背後を通って、剱山荘へほぼ平坦な道を進む。なお、剱御前小舎から左方向に剱御前の山腹をトラバースしながら剱山荘へ下るルートもあるが、雪渓の上部を数メートルほど横切る。アイゼンはなくても通過可能だが、慣れない人は剱沢テン場経由を選択した方が良い。

剱山荘から前剱:
剱山荘からヘルメット着用を推奨。一服剱への登りから鎖場があり、浮石の落石も起こしやすいので、前後(上下)の登山者にも目を配ること。一服剱の奥に立ちはだかる前剱へも同様な登りが続く。前剱山頂直下をトラバースして進む道があるが、前剱山頂を踏んでいくルートをお勧めする。

前剱から平蔵の頭を経て剱本峰:
平蔵の頭から鎖を伝ってコルへ下り、平蔵のコルから右側に下るようにカニのタテバイの取り付きに進む。左に尾根を登ってしまうとカニのヨコバイからの下山ルートに進んでしまう。難所が続く緊張する核心部なので、無理しないで引き返す決断も必要。落石には要注意。カニのタテバイ通過後は山頂まで危険個所はない。

剱本峰から剱山荘:
危険個所は上下で別のルートを取るよう整備されている(カニのヨコバイや平蔵の頭などの通過)。剱山荘まで気を抜かず落石を起こさないこと。先に下る登山者や登ってくる登山者を直撃しやすい。

剱山荘から剱御前小屋経由で雷鳥沢:
一般登山道の峠越え。ダイレクトに雷鳥沢へ下るか、新室堂乗越経由で下るかは好みで。

雷鳥沢から新室堂乗越:
雷鳥荘までの石段の登りがキツイ。みくりが池温泉までは緩やかな登り。雷鳥沢から室堂まではよく整備された石畳の道
その他周辺情報 コンビニ
安曇野ICを下りてから扇沢に向かうまでに、メジャーなコンビニが数軒ある

日帰り入浴
<大町温泉郷周辺>
湯けむり屋敷 薬師の湯:今回も利用
7:00~21:00(最終入館20:30)。750円。TEL.050-3101-9679。長野県大町市平2811-41。扇沢から車で約15分
http://o-yakushinoyu.com/

籠川渓雲温泉、13:00~19:00、720円、0261-22-1530
https://www.kuroyon-royal.jp/hotspring/

葛温泉 高瀬館:
10:00~20:00。700円。TEL.0261-22-1446。長野県大町市大字平高瀬入2118‐13。扇沢から車で約20分、七倉山荘の手前
https://www.takasekan.com/hot-spring/

<室堂周辺>
雷鳥荘:
11:00~20:00。1000円。地獄谷を源泉とする白く濁る硫黄の香りの100%掛け流しの湯(風呂の中の階段を上がった湯舟。下の湯舟は普通の水を沸かした湯かな?)シャンプー、ソープあり
http://www.raichoso.com/sisetu.html

みくりが温泉:
9:00~16:00。1000円。地獄谷を源泉とする白く濁る硫黄の香りの100%掛け流しの湯。シャンプー、ソープあり
http://www.mikuri.com/spa.html
予約できる山小屋
雷鳥沢ヒュッテ
剱澤小屋
剣山荘
扇沢駅。市営無料駐車場は平日朝5時半到着で8割ほど埋まっていた。ここからトロリーバス乗車
扇沢駅。市営無料駐車場は平日朝5時半到着で8割ほど埋まっていた。ここからトロリーバス乗車
黒部ダムを歩いて反対岸にあるケーブルカー駅へ進む
黒部ダムを歩いて反対岸にあるケーブルカー駅へ進む
放水していた
ダムの水位はちょっと少なめ。この後の行程は割愛し、下山時に写真アップ
ダムの水位はちょっと少なめ。この後の行程は割愛し、下山時に写真アップ
室堂到着。水を500ml汲んで出発
1
室堂到着。水を500ml汲んで出発
みくりが池。きれいな逆さ浄土山(右)と立山連山(左)
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みくりが池。きれいな逆さ浄土山(右)と立山連山(左)
中央奥が別山への尾根。手前は雷鳥荘。2泊目は予定外でここに宿泊した
中央奥が別山への尾根。手前は雷鳥荘。2泊目は予定外でここに宿泊した
雷鳥荘前から雷鳥沢のテン場を見下ろす。背後は別山への尾根
雷鳥荘前から雷鳥沢のテン場を見下ろす。背後は別山への尾根
コオニユリかな。ここからトウヤクリンドウまでの花は新室堂乗越経由で剱御前小舎に至る登山道で撮影した。静かな歩きやすい登山道で、私はこのルートが好きだ
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コオニユリかな。ここからトウヤクリンドウまでの花は新室堂乗越経由で剱御前小舎に至る登山道で撮影した。静かな歩きやすい登山道で、私はこのルートが好きだ
シラネニンジンがあちこちに群生していた(ハクサンボウフウではないと思う)
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シラネニンジンがあちこちに群生していた(ハクサンボウフウではないと思う)
ミヤマリンドウ。何枚も撮ったが、そばかす模様のあるタテヤマリンドウは1枚も撮影していなかった
ミヤマリンドウ。何枚も撮ったが、そばかす模様のあるタテヤマリンドウは1枚も撮影していなかった
イワイチョウ。これもリンドウの仲間だそうな
イワイチョウ。これもリンドウの仲間だそうな
ミヤマダイコンソウの群生
ミヤマダイコンソウの群生
イワキキョウ
ヨツバシオガマ
トウヤクリンドウ。お花を撮りながら重いザックに喘ぎながら何とか剱御前小舎に到着。汗ぐっしょり
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トウヤクリンドウ。お花を撮りながら重いザックに喘ぎながら何とか剱御前小舎に到着。汗ぐっしょり
剱御前小舎の少し手前で小雨がポツポツ降り始め、他の登山者同様に小舎の前でレインの上着とザックカバーを着けた。500mlペットボトルを調達し、剱沢のテン場へ下ると雲の中へ突入
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剱御前小舎の少し手前で小雨がポツポツ降り始め、他の登山者同様に小舎の前でレインの上着とザックカバーを着けた。500mlペットボトルを調達し、剱沢のテン場へ下ると雲の中へ突入
こちらのテン場もまだ少ない。剱沢警備派出所に立ち寄って長次郎谷の雪渓の状況を確認するも、1・2峰間ルンゼ取り付きへのアプローチは厳しい状況とのこと。出鼻をくじかれ意気消沈
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こちらのテン場もまだ少ない。剱沢警備派出所に立ち寄って長次郎谷の雪渓の状況を確認するも、1・2峰間ルンゼ取り付きへのアプローチは厳しい状況とのこと。出鼻をくじかれ意気消沈
源次郎尾根に雲がかかり、その奥の本峰も八ッ峰も見えない。この日の天候は織り込み済みなのだが、やむなく八ッ峰を断念し、長次郎谷の下見もやめた
2
源次郎尾根に雲がかかり、その奥の本峰も八ッ峰も見えない。この日の天候は織り込み済みなのだが、やむなく八ッ峰を断念し、長次郎谷の下見もやめた
予約した剱山荘へと向かう。雨は止んだ
予約した剱山荘へと向かう。雨は止んだ
夜中2時前にトイレに起きたついでに小屋前で天の川撮影。iPhoneでここまで撮影できる(無加工)。満天の星空に驚くほどの暖かさで無風状態
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夜中2時前にトイレに起きたついでに小屋前で天の川撮影。iPhoneでここまで撮影できる(無加工)。満天の星空に驚くほどの暖かさで無風状態
同室の方々が早くから動き出したので、つられて4時少し前に出立。一般ルートの別山尾根で剱岳へ向かう。深夜と異なり風が吹き始めた。富山市と能登半島の灯り
同室の方々が早くから動き出したので、つられて4時少し前に出立。一般ルートの別山尾根で剱岳へ向かう。深夜と異なり風が吹き始めた。富山市と能登半島の灯り
ヘッデンで一服剱を通過し、前剱へ向かう。かなり明るくなってきた
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ヘッデンで一服剱を通過し、前剱へ向かう。かなり明るくなってきた
前剱山頂直下。雲が焼け出した
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前剱山頂直下。雲が焼け出した
富山湾と能登半島
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富山湾と能登半島
前剱山頂から本峰を望む
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前剱山頂から本峰を望む
前剱山頂から平蔵の頭方面へと進む
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前剱山頂から平蔵の頭方面へと進む
後立の峰々にかかる雲からご来光
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後立の峰々にかかる雲からご来光
神々しいご来光。左は5番目の鎖がある前剱の門
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神々しいご来光。左は5番目の鎖がある前剱の門
前剱から前剱の門へと渡る短い橋。その先は鎖を伝って岩のへつり。定番の写真。
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前剱から前剱の門へと渡る短い橋。その先は鎖を伝って岩のへつり。定番の写真。
八ッ峰の頭(右)とチンネの頭(左)が奥に並んで見え始めた。『チンネの頭に ザイルをかけて パイプ吹かせば 胸が湧く』アルプス一万尺の16番の歌詞
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八ッ峰の頭(右)とチンネの頭(左)が奥に並んで見え始めた。『チンネの頭に ザイルをかけて パイプ吹かせば 胸が湧く』アルプス一万尺の16番の歌詞
中央の鎖は平蔵の頭からの下りルート。本峰へは中央の岩の右を巻いて進む
中央の鎖は平蔵の頭からの下りルート。本峰へは中央の岩の右を巻いて進む
カニのタテバイ。前後に誰もいない。この状況は3度目にして初めて。この後、山頂直下でソロ3人と次々とスライド。先行者かな?アタックザックではなかったので、早月小屋から上がってこちらに下りてきたのかも
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カニのタテバイ。前後に誰もいない。この状況は3度目にして初めて。この後、山頂直下でソロ3人と次々とスライド。先行者かな?アタックザックではなかったので、早月小屋から上がってこちらに下りてきたのかも
まずは貸し切りの剱山頂から八ッ峰の1峰から八ッ峰の頭まで9つのピークを眺める。あそこを登って来れなくて無念
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まずは貸し切りの剱山頂から八ッ峰の1峰から八ッ峰の頭まで9つのピークを眺める。あそこを登って来れなくて無念
1峰(右)から4峰(左)
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1峰(右)から4峰(左)
右が6峰Dフェースの頭、左が6峰山頂
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右が6峰Dフェースの頭、左が6峰山頂
八ッ峰の頭。ここから池ノ谷乗越へ下り、北方稜線に合流して長蔵の頭を経て剱山頂に到達する。イメージは出来てたのだがな
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八ッ峰の頭。ここから池ノ谷乗越へ下り、北方稜線に合流して長蔵の頭を経て剱山頂に到達する。イメージは出来てたのだがな
後続の方が次々と到着したので、写真を撮り合った
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後続の方が次々と到着したので、写真を撮り合った
立山連山と剱沢を望む
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立山連山と剱沢を望む
立山連山の一つ、真砂岳の背後に見えた槍の穂先をアップ
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立山連山の一つ、真砂岳の背後に見えた槍の穂先をアップ
後立山連峰はあいにく雲がかかっている
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後立山連峰はあいにく雲がかかっている
最後にもう一度八ッ峰。奥の後立の左端の方に白馬岳と旭岳がみえる。さて下山するとしよう
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最後にもう一度八ッ峰。奥の後立の左端の方に白馬岳と旭岳がみえる。さて下山するとしよう
カニのヨコバイを通過して下降中。先行者の先には、平蔵小屋跡に下りる梯子がある
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カニのヨコバイを通過して下降中。先行者の先には、平蔵小屋跡に下りる梯子がある
カニのタテバイに3人取り付いている
カニのタテバイに3人取り付いている
平蔵の頭の左側から登りの登山者が下ってくる。下山ルートは写真右側の白いラインを上に登り、中央上部のL字型に白くなっているルートを進む。見た目ほど怖くない
平蔵の頭の左側から登りの登山者が下ってくる。下山ルートは写真右側の白いラインを上に登り、中央上部のL字型に白くなっているルートを進む。見た目ほど怖くない
イワキキョウ
前剱山頂から振り返る
前剱山頂から振り返る
未練がましく八ツ峰を眺める
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未練がましく八ツ峰を眺める
別山から剱御前への稜線の後ろに立山連山の頭。写真中央やや左に剱沢小屋とテン場が見える
別山から剱御前への稜線の後ろに立山連山の頭。写真中央やや左に剱沢小屋とテン場が見える
こういう下りが続くので絶対に落石させてはいけない
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こういう下りが続くので絶対に落石させてはいけない
ハクサンフウロ
振り返って
剱山荘に戻ってきた。往復5時間ちょっと。小屋前の出っ放しの冷たい水で頭と顔を冷やした。荷物を回収してパッキングし直し、10時前に出立
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剱山荘に戻ってきた。往復5時間ちょっと。小屋前の出っ放しの冷たい水で頭と顔を冷やした。荷物を回収してパッキングし直し、10時前に出立
剱沢小屋前から。今日は本峰も八ッ峰も見えている
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剱沢小屋前から。今日は本峰も八ッ峰も見えている
温水シャワーも浴びれる快適な山小屋だった剱山荘を振り返る。スタッフも良かった
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温水シャワーも浴びれる快適な山小屋だった剱山荘を振り返る。スタッフも良かった
剱沢小屋の横でちょうど真砂沢から上がってきた4人組と会話。前日に真砂沢のテン場に向かう途中に長次郎谷の雪渓を確認したら、あまりに酷くて本日のチンネを諦め、こちらのテン場に移動してきたとのこと
2
剱沢小屋の横でちょうど真砂沢から上がってきた4人組と会話。前日に真砂沢のテン場に向かう途中に長次郎谷の雪渓を確認したら、あまりに酷くて本日のチンネを諦め、こちらのテン場に移動してきたとのこと
前日に情報を入手した富山県警の剱沢警備派出所。親切に詳しく教えてくれた。お礼申し上げます。事前にここに電話して情報を得ることはできないかなぁ
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前日に情報を入手した富山県警の剱沢警備派出所。親切に詳しく教えてくれた。お礼申し上げます。事前にここに電話して情報を得ることはできないかなぁ
テン場を抜けて剱御前小屋へと登り返す。小舎から剱山荘へ直接下るルートは、雪渓の最上部を数メートル横切る
2
テン場を抜けて剱御前小屋へと登り返す。小舎から剱山荘へ直接下るルートは、雪渓の最上部を数メートル横切る
剱御前小屋で昼食休憩。小さなネズミを咥えた小さなオコジョが現れた。すぐに人垣ができ写真取れず。剱と八ッ峰にサヨナラ
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剱御前小屋で昼食休憩。小さなネズミを咥えた小さなオコジョが現れた。すぐに人垣ができ写真取れず。剱と八ッ峰にサヨナラ
上りと同じく新室堂乗越方面へ尾根を下る
上りと同じく新室堂乗越方面へ尾根を下る
一ノ越山荘の奥に槍穂の稜線
一ノ越山荘の奥に槍穂の稜線
奥大日岳。こちらも静かで良い山だ
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奥大日岳。こちらも静かで良い山だ
雷鳥沢まで下りてきた。雷鳥沢のテン場のベンチで大休憩
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雷鳥沢まで下りてきた。雷鳥沢のテン場のベンチで大休憩
石段をヒイコラ言いながら登り返してきた。標高差100mほどだが、ここも本当に疲れる。扇沢への室堂発最終トロリーバスには2時間くらい余裕をもって着けるが、元々2泊の予定だったので、今日の下山をやめて雷鳥荘に飛び込みで宿泊することに
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石段をヒイコラ言いながら登り返してきた。標高差100mほどだが、ここも本当に疲れる。扇沢への室堂発最終トロリーバスには2時間くらい余裕をもって着けるが、元々2泊の予定だったので、今日の下山をやめて雷鳥荘に飛び込みで宿泊することに
早速、雷鳥荘で温泉に入り、ビールでまったり。おいしい夕食後に富山方面に日が沈む
早速、雷鳥荘で温泉に入り、ビールでまったり。おいしい夕食後に富山方面に日が沈む
ちょっぴり別山の尾根がアーベントロートに
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ちょっぴり別山の尾根がアーベントロートに
立山も夕日に照らされる
立山も夕日に照らされる
テントの数が大分増えてきた。明日はすごい盛況だろう
テントの数が大分増えてきた。明日はすごい盛況だろう
3日目。暑くならないうちに雷鳥荘を6時半に出立。オヤマリンドウはまだ咲いていない
3日目。暑くならないうちに雷鳥荘を6時半に出立。オヤマリンドウはまだ咲いていない
みくりが池温泉小屋から地獄谷と大日三山の奥大日(右)と中大日(左)
みくりが池温泉小屋から地獄谷と大日三山の奥大日(右)と中大日(左)
オオハナウド
室堂に戻ってきた。涼しいうちに歩いたので、ちょっぴり汗ばむ程度で済んだ。静寂の室堂
室堂に戻ってきた。涼しいうちに歩いたので、ちょっぴり汗ばむ程度で済んだ。静寂の室堂
始発は8時15分なのだが、一番乗りで7時に到着。期待通り7:45に臨時便のトロリーバスが出た。1台目の半分くらいしか乗客はいなかったが、4台並んで走る。途中ですれ違った上りの4台は立っている人が一杯
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始発は8時15分なのだが、一番乗りで7時に到着。期待通り7:45に臨時便のトロリーバスが出た。1台目の半分くらいしか乗客はいなかったが、4台並んで走る。途中ですれ違った上りの4台は立っている人が一杯
トロリーバスの次はロープウェイ。大観峰駅から後立を眺める。左端の五竜岳から右の針ノ木岳までばっちり。本日の後立は完璧な山の日びより。ただし熱中症警戒アラートMax
トロリーバスの次はロープウェイ。大観峰駅から後立を眺める。左端の五竜岳から右の針ノ木岳までばっちり。本日の後立は完璧な山の日びより。ただし熱中症警戒アラートMax
一杯飛び回っているツバメがロープウェイ駅で休憩
一杯飛び回っているツバメがロープウェイ駅で休憩
上がってきたこの便で下りる
上がってきたこの便で下りる
中間地点ですれ違い
中間地点ですれ違い
立山連山の大汝山と富士ノ折立が奥に見える。トロリーバスは室堂から雄山の真下を通って大観峰駅へ下ってくる
立山連山の大汝山と富士ノ折立が奥に見える。トロリーバスは室堂から雄山の真下を通って大観峰駅へ下ってくる
ロープウェイの次はケーブルカーで下ってきた。左は続々と室堂へ向かう人たち
ロープウェイの次はケーブルカーで下ってきた。左は続々と室堂へ向かう人たち
黒四ダムの放水にダブルレインボー
黒四ダムの放水にダブルレインボー
私が生まれる前年に着工。親しみを感じるなぁ。今回の山行では主目的の八ッ峰はできなかった。おかげで(?)快晴の中、安全に剱岳登山を楽しむことができた。感謝だな!
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私が生まれる前年に着工。親しみを感じるなぁ。今回の山行では主目的の八ッ峰はできなかった。おかげで(?)快晴の中、安全に剱岳登山を楽しむことができた。感謝だな!

感想

俗にいう日本三大岩稜の一つである剱岳の八ッ峰。剱御前小舎や剱沢小屋から眺めると、剱岳山頂から右下に伸びる優美なギザギザの尾根だ。穂高の滝谷や谷川の一ノ倉沢のような岩壁ではないが、1峰から8峰、さらに八ッ峰の頭まで九頭竜を越えていく屈指の岩稜バリエーションルート。

結婚と同時に山をやめて四半世紀ちょっとのブランク。56歳で本格復帰し、ヤマレコに記録を残し始めた。59歳の時に前穂の北尾根で30年ぶりに北アルプスに復帰を果たし、その翌年の60歳には積年の夢だった槍の北鎌尾根をやった。

残るは八ッ峰。岩稜の険しさ、ルーファイの難しさ、必要とされる技術と体力、いずれをとっても北尾根や北鎌尾根を上回る。峰々の下りで懸垂下降を多用することから、ロープ技術も必要になる。

自分には八ッ峰は無理だろうなと思いつつも、ひょっとしたらという期待で、61歳の時に奥武蔵の阿寺での実地講習会に参加して懸垂下降の技術を習得した。以降、現役時代は勤務先の工場の外付け非常階段を利用(乱用?)し、引退後は尾張の実家に行ったときに、近くの里山で見つけた20mほどの岩場で時々練習してきた。

八ッ峰でのスリップ事故やルーファイミスのリスクを最小限にすべく、雨やガスなどのない天気予報のコンディションを毎シーズン狙ってきた。完璧さを求めすぎて何度か絶好のチャンスを逃し、コロナ禍も加わって5年が経過してしまった。すでに66歳になり、身体的な衰えの方が最大リスクとなってきた。

ベテランの経験者に同行してもらうとか、ガイドに引率してもらうことも考えたが、北尾根や北鎌尾根と同じく、ソロのスタイルを貫くことにした。(故)谷口けいさんの八ッ峰のDVD(山と渓谷社、アドバンス山岳ガイド)を何度も見たし、様々な方のレコやブログもチェックして研究してきた。

おかげで、レコなどの写真説明の「X峰の登り」とか「〇峰のクライムダウン」などの記載において、「△峰の間違いじゃん」とすぐに指摘できるようになった。各峰の状況やルート取りを頭に入れることができ、今回は満を持して出かけたつもりだった。

長次郎谷の雪渓の状態が悪いことは把握していた。昨今の温暖化で雪渓の傷みは年々早くなり、7月上旬ごろから予報とにらめっこしてきた。二日連続で晴れる予報を狙っていたが、ズルズルとお盆休み直前になってしまった。

雪渓の損傷状態はますます進んだと思われたが、ヤマレコやヤマップの情報をもとに一抹の不安を抱きながらも、何とか長次郎谷出合の雪渓崩落個所や途中の危険個所も突破できるのではないかと期待して出かけてきた。しかしながら、取り付きまですら到達できない状況と判明。雪渓に関しては楽観的過ぎた。

八ッ峰をやったら、岩稜のバリエーションルートは卒業だと心に決めていた。年齢的な体力や気力の衰えからも、今シーズンが最後のチャンスと狙って臨んだのだが、結果は挑むことすらさせてもらえず、あっけなく終わってしまった。

きっと「お前の未熟さではまだ早い」、というか「お前の年では挑戦には遅すぎる」との山の神様の思し召しなのだろう。来シーズンからは一般登山道に専念するつもり。とはいえ、「60代、男性、ソロ」という遭難・事故率が一番高いカテゴリーに入っているので、一般登山道といっても健全な恐れの意識をもって慎重に山歩きを続けたいと思う。

それにしても、今回は久しぶりにロープ類など詰めた重いザックに苦しんだ。50mロープが3キロちょっと、ATCやカラビナ類、12本爪アイゼン、ピッケル、パワーヘッドランプで計5.5キロの重量増。老化しつつある背骨が圧迫骨折するんじゃないかというくらい痛んだ。とてもテン泊装備と一緒には担げない。小屋泊しかありえないと実感した。

翌日の剱岳はアタックザックでの軽量登山のおかげで、剱山荘から山頂まで500m強の標高差をホイホイ登れた(笑)。本番シミュレーションとして上記の5.5キロ一式を剱山頂へ担ぎ上げるべきだったか・・。重いザックで室堂と剱山荘を往復し、標高差500mの峠越えも歩荷したので、「まぁ、これで良しとしよう」と自分に言い聞かせている。

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コメント

こんばんは、お久しぶりです。

たぶん会ってます、御前で。
御前に着く手前でパラパラ降ってきて、御前でラーメン食べました。
長次郎ルートは左股はダメで右股のみだったみたいですが、真砂をベースにした農大山岳部は、長次郎谷を駆け降りてきましたよ、ツボでピッケル振り回しながら(笑)
2023/8/13 23:54
ダン之助さん、コメありがとうございます。
双方の時間を照合すると、みくりが池温泉小屋から雷鳥荘の間でお会いしてますね。御前でもひょっとすると重なったかも。

ということで、ふと思い出しました。ソロ女子がみくりが池からみくりが池小屋へと石段を登っていた時にストックの先のゴムのプロテクターを落とし、それを拾って女子に届けに石段を登り返して手渡しされた女性の光景がフラッシュバックしました。

この奇特な女性が奥様ですよね?女性に「上まで登って行かんでええよ」とか言ってた男性がダン之助さんだったでしょうか?

私も「そうだそうだ。受け取りに下りてくるのを待ってりゃいいのに」と心の中でつぶやいていました(笑)

せっかくバッタリできたのに、惜しいことをしました。次回はぜひご挨拶したいものです。

ところで、農大山岳部の連中は長次郎谷を下りてきたんですね。また八ツ峰チンネに向かうソロ女子もいたとのこと。やっぱり行けないことはなかったですかね。

年と共にビビリがひどくなってすぐに引いてしまいます。八ツ峰は私にとって夢のまた夢になりそうです。
2023/8/14 8:57
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初めまして。
バリエーションの情熱を随所で感じました。八ツ峰、まだ諦めるのはまだ早いです。小屋泊まりにして、更なる軽量化がはかれそうなので、ここは、情熱全開にし装備の軽量化を果たし、是非トライされてはと思いました。八ツ峰には3年前に行きました。ここを通れる技量があるなら、剱の中でも絶対に行っておいた方がいいルートです。八ツ峰に必要なのは懸垂だけです。
アイゼンは、トレランシューズにも取り付けられるタイプがあって、チェーンスパイクと同等の重さ。ロープは、7mm 40M(Edelrid スキマーとか)。ピッケル不要。ハーネスは軽量簡易タイプ。
これだけでもかなりの軽量化になり、小屋泊まりにすれば、下半部通しで剣山荘まで行けると思います。
上記装備にすれば、源治朗も楽に行けるはずです。

同年代(たぶん1つ違い)ですので、年々体力が落ちているのを感じていますが、装備を見直したり、行程を工夫することで、しばらくは、続けられると思います。夢を現実!!!
2023/10/5 13:05
美鈴さん

コメントならびに激励ありがとうございました。
バリルートには熱い思いがありますが、なかなか実力が伴いません。
美鈴さんとbicycle(ちゃりんこ)さんの八ッ峰は何度も拝見し勉強させていただきました。上半の圧巻のクライムダウンには驚きました(特に8峰)。

難ルートを高速で駆け抜ける美鈴さんのレコには、いつも「すごいなぁ」と唸っています。
当方はルーファイに悩みながら、落っこちないように一つひとつ通過するのが精一杯です。

今シーズンでバリルートはきっぱりと卒業しようと思っていますが、正直なところ後ろ髪を引かれる未練も捨てきれていません。頂戴した軽量化のアドバイスを参考に、来シーズンに特例措置として「留年」して八ツ峰と源次郎尾根をできないものかオフシーズンの間に葛藤してみたいと思います(笑)

体を労わりつつ、これからも美鈴さん流の山を続けてください。私も励みになります。
2023/10/5 16:14
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