甲斐駒ヶ岳 尾白川 黄蓮谷右俣



- GPS
- 21:43
- 距離
- 20.4km
- 登り
- 2,602m
- 下り
- 2,605m
コースタイム
- 山行
- 9:47
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 10:43
- 山行
- 10:05
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 11:07
天候 | 18日:晴れのち曇り、19日:晴れのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
長袖インナー
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
地図(地形図)
トポ
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ロープ
クライミングシューズ
ハーネス
ヘルメット
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
スリング
ロープスリング
セルフビレイランヤード
カム
渓流シューズ
ルート図
|
---|---|
共同装備 |
Z4 0.2-0
5
|
備考 | カムピトン類少なかった、個人マットを忘れた、焚火つかなかったのでガス不足 |
感想
⚫︎俳句
日がさして果敢に登る白い滝
遠雷や 勝手知ったる黒戸尾根
フリークライマーS、初めての泊り沢。登攀系というリクエストを受けて、有名どころの黄蓮谷へ行ってみた。
⚫︎準備
今回全部リードする想定でプロテクションを思い切って減らしてみたのだけど、これは自分の楽しみスタイルではないと途中で気が付いた。登攀系ならギアをちゃんと使って、いいライン登りたい。
前回の小倉谷メンバーの影響を受けて食事準備には少しこだわった。
⚫︎山行メモ
日向山林道を歩くと、ウィルダネスファーストエイド講習の前日にキノポンと錦滝でアイスクライミングをした事を思い出す。
尾白川本流部は水量多く、水は緑茶のような色をしていた。去年の7月にTといった上部ゴルジュもこんな感じだったか。
朝早くて寒い、先の行程が長い、夕立が心配、といったような理由で滝突破のようなトライはせず。サクサクと易しい巻き道を選び進んでいく。
黄蓮谷出合いからは水量が一気に少なくなり、ちょっと安心。千丈ノ滝を巻いたところで若いパーティーと会う。
坊主ノ滝は大滝登攀装備(カム2セット+ピトン類沢山)だったらトライできそうだけど、今回はカム4個しかギアが無い。当然右のガリーから巻き。踏み跡があってありがたい。すぐ上の15m滝は右からロープを出して登る。泥臭い草付。
次の15m滝は左壁を木登り交じりで。太い木の幹までちょっと届かなかったので、ダブルダイノした。後続Pは右壁。ピトンをしっかり打って、水流沿いの良いラインを登っていた。
奥千丈ノ滝は階段状のうちはノーロープだったけど、次第に悪くなっていきロープを出した。逆くの字の滝上部、右の草付を登ったのだが、ここでフォローのSがミツバチに刺されてしまう。テラスでポインズンリムーバーを使った。この時はまだ平気だったみたいだけど、下山のときや温泉の時に痛そうだった。
クラックを利用して左の水線に復帰。この手の花崗岩の沢の光景、なんだかデジャブのような感覚に陥る。甲斐駒山梨側ばかり行き過ぎか、、
烏帽子沢出合いのあたりも積極的にロープを出した。ブッシュからブッシュのちょっとした露岩がのっぺりとしていて慣れていないと怖い。今回二人ともフェルトだから余計に。
右岸にビバーク適地があったので幕営。展望の良い平らな適地だったが、「大」が放置され、溶けた「紙」があったので閉口した。この上でも新しい「紙」の放置が見られて残念。
勝手な推測だが、水解性原紙と書かれた山用のペーパーを使っていれば消えてなくなるとでも勘違いしているのだろうか。
そしてここでアクシデント。焚き木は集まったのに、なぜだか全く火が続かない。着火剤まで使っているのに。雨でもないのに焚火が付かなかったのは初めてだ。ガスも緊急用にしか持ってきていなかったので、お茶類はお預け。安いワインを300ml飲んだのだけど、酒弱すぎて夜中吐きそうに。リゾット用に持って行った粉チーズとパセリを出すのも忘れてた。寝床としてはフラットで、行動着を敷けばマット無しでも寝れた。
朝のインスタントラーメンはバリカタ、ハリガネ状態で食べることになった。
翌日は3時半起き、5時に行動開始。焚火なしで辛かったけど、朝焼けが綺麗だった。
3段の滝は下二段右から巻き、最後左にトラバースし、左壁を登攀。プアプロ&ふにゃっと柔らかい花崗岩で今回断トツ悪かった。残置ピトンにクリップし、ワイド技術とガストンを多用し登った。ピトンとハンマーはあった方が良い。
最後のツメは若干の踏み跡があり歩きやすいが、疲れを感じながら登った。山頂までほんの50mほどの登山道に抜けだしたのには驚いた。せっかくの甲斐駒ヶ岳だが、雲にまかれ展望はなし。鋸岳見たかったな。仙水峠からの人が多い。
下山中、黒戸尾根の6合目くらいから本降り。せっかく乾いたウエアに着替えていたのにずぶ濡れになりながら下山。黒戸尾根は5回目。変わり映えのしない景観は気にせずお喋りを楽しんだ。矢立石の駐車場までは空身で歩き、荷物とパートナーを迎えた。
日向山林道の矢立石駐車場起点でスタートしたが、竹宇駒ヶ岳神社市営駐車場に停めて、尾白川渓谷道を歩いてアプローチの方がスッキリしていた気がする。
⚫︎感想
落差1500mの谷から、黒戸尾根下山というのは体力的になかなかハードだった。それに加えて「ロープを出すほどではないけど緊張する登攀シーン」が多く、シリアスすぎた感は否めなかった。そんな中でもパートナーにはとりあえず楽しんでもらえたようだ。沢経験少ないのに、体力と悪場への対応力がすごい。
パートナーは今まで行った日帰りの沢にはない、ルーファイの難しさもあったと言っていた。大きい沢特有の部分も感じてもらえたようだ。
そういえば、自分の初泊り沢は「立間戸谷」だった。1000mに満たない山へのゆとり有る行程で、巨岩ゴーロ、150mの柱状節理、大滝、メリハリのある滝登攀、綺麗なナメなど楽しませてもらった。
それに比べて今回の黄蓮谷右俣は正直かなり偏っていたかな。(登攀登攀!!登山体力!!!!って感じ。)こういう時は沢の醍醐味をバランスよく詰め込んだザ・名渓を選びたい。
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