仙丈ヶ岳
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- GPS
- 05:11
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 600m
- 下り
- 1,418m
コースタイム
天候 | 快晴/ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
その後、北沢峠までの南アルプス林道バスに乗車 券売機での発券なので特に小銭の用意は必要なしです。北沢峠の往復であれば往復券を買えば良いのですが、復路が別の場合はそれも一緒に買えます。今回の場合だと復路の券として歌宿行の切符を購入(帰ってきてから買う事も出来るので、券を無くすリスクを回避するためにもそっちの方が良いかも…) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【北沢峠⇒仙丈ケ岳】 危険箇所は特にありません 小仙丈ヶ岳の手前までは樹林帯の急坂が続き、岩が露出している所が多いですが、登りに関しては路面が濡れていなければ問題なしです 【丹渓新道】 コースの大半が樹林帯です マルバダケブキ群生地の辺りは踏み跡が分かりずらいですが、コースの端から端までピンクテープが張り巡らされているので踏み跡で迷った場合はよくあたりを見回せば迷う事はありません 2ヶ所ほどコースを塞ぐように倒れている倒木がありましたが巻いたりすれば特に問題なし |
その他周辺情報 | 【仙人の湯(仙流荘の日帰り湯)】 小さい内湯が3,4つありますがどれも4〜5人しか入れない大きさ。露天も3人も入ればいっぱいといった広さで、内湯からは見えていた鋸岳も見えず、あまりゆったり感はない。 それでも、下山後すぐにお風呂に入れるというのが最大の利点です |
予約できる山小屋 |
馬の背ヒュッテ
|
写真
感想
ようやく晴れと休日が合ったこの日。
日帰り山行にしてはちょっと遠いいかな…とも思ったのですが、連日の猛暑から逃れるため3000mへ行きたい!ということで、一番近くてまだ行ったことのない仙丈ケ岳へいってきました。
この日、南アルプス林道バスの始発が6時5分。
このバスは定時前に出発することがあるというレコを見ていたので30分前には準備を整えておきたい…という事を逆算した結果、深夜0時に家を出発。
駐車場に4時に着けたので1時間ほど仮眠を取れたもののやっぱ眠い…。
なんやかんやで準備を整え、さぁバス停へ行こうと歩き始めて数歩…舗装路で派手にコケて右膝と右手親指、負傷。
原因は緩めていた右側の靴ひもが左側の登山靴のフックに引っかかったこと。
バスに乗るからと靴ひもを緩めていたまま歩いていたのが原因で…まさに自業自得。
首にぶら下げていた一眼カメラのレンズキャップも傷つき、体は痛いしでテンション下がり目でバスに揺られること約45分。
運転手さんの明るいガイドに気持ちを持ち直し、北沢峠着。
なにはともあれ出発です。
ここでさらに不運が…GPSログが取れない…。
何度やっても取れない。
10分ほど格闘したものの取れないが、諦めきれないのでログを拾いながら出発します。
久しぶりの山にヒイヒイ言いながらもテンションが上がってきて調子も出てきたな…と思った4合目。
あれ?レンズキャップ…。
どうやら3合目らへんで落としたようです。あぁまたもや不運…。
テンションが上がったり下がったりを繰り返しながら、大滝ノ頭でようやくGPSログが拾えて、甲斐駒、鋸岳の絶景が見えてくるとテンションは上がってきます。
ハイマツに挟まれた急坂を越えると眺望が開けると目の前には青空に浮かぶ小仙丈ヶ岳が見えます。
待ちに待った気持ちの良い道を歩けばさらに待ちに待った小仙丈ヶ岳…からの仙丈ケ岳!
北岳へ目指す時、北岳から間ノ岳へ延びる美しい稜線を初めて見たときは思わず声を出して感動してしまいましたが、それ以来の感動モノでした。
周りに人がいたためさすがに涙は流せませんでしたが、誰もいなかったら泣いていたでしょう。
それほど僕には突き刺さりました。
仙丈ヶ岳と仙丈沢のカールの美しい事美しい事。
後ろには鋸岳に甲斐駒に八ヶ岳、左右を見渡せば中央アルプスに北岳、間ノ岳、富士山…青空に浮かぶ名峰はまさに圧巻の一言です。
仙丈ヶ岳からの眺望もそれなりに良いものでしたが、小仙丈ヶ岳からの眺望は最高でした。
まぁ、それも仙丈ケ岳と仙丈沢のカールが見事だからこそですが。
そんな美しい山々を眺めながら、最後の坂を登り仙丈ヶ岳山頂に到着。
…やっぱりか。
途中で見えた藪沢の方から登る団体様とちょうど山頂でかち合っちゃいました。
無音の道中から一転、一気ににぎやかな場となりました。
チキンラーメンでも食べようかと思ったのですがそんな気分でもないので銀座木村屋のあんバターパンを食べて、山頂標識が空くまでしばし待機。
ようやく無人になった山頂標識を撮って下山開始です。
下山開始直後。
なにやらご夫婦が登山道外のハイマツを凝視されていました。
そんな様子を見ていると「ライチョウがいるよ」と一言。
!!!!!!!
なんと、会いたかったライチョウとついにご対面です。
南アルプスに生きる希少なライチョウ、しかも2羽のひなを連れた親子連れでした。
親鳥はもっとひなに寄り添っているのかと思いきやひなは2羽とも自由に行動、親も自由行動。この親が放任主義なだけなのかな?
バシャバシャ撮っているとひなの内1羽が段々とこっちに寄ってきます。
当たる程近くはないのに思わず後ずさりしてしまいました。
元気に成長して欲しいものです。
そうしてライチョウに気を取られている中、ふとカメラを下げて目の前の岩を見るとイワヒバリがじっとこちらを見ています。その距離わずか2〜3m。
思わず「わっ!」と驚きの声をあげてしまいましたがイワヒバリは我関せず。
のんびりと岩に立っていました。
チャンスとばかりにこちらもバシャバシャ。
何してんだコイツ?との一瞥を投げたあとどこかへ飛んでいきました。
ライチョウ、イワヒバリとの間近での遭遇できたこのタイミング、そしてそのタイミングにあのご夫婦がいらっしゃってくれた事はまさに最高の幸運でした。
たぶん僕だけだったら気付かなかったでしょう。
本当に感謝です。
最高の時間を過ごしたらあとは無事下山するだけです。
モクモクと雲が湧いてきたので早めに下りようとちゃっかちゃか歩きます。
丹渓新道の分岐でどっちに行こうかと少し考えましたが予定通り丹渓新道へ。
馬の背の気持ちいい道、マルバダケブキの群生、苔むす原生林…なかなかの魅力あふれたコースでした。
何より誰とも会わない無音の中、聞こえるのは鳥の声だけ、という静かな山歩きはまた良いものです。
静かに一人で歩きたい人にとっては最高だと思います。
嫌いな林道歩きもアサギマダラのおかげで楽しめ、歌宿でも10分ほどで帰りのバスが来るという幸運に恵まれました。
コケたり、GPSログが取れなかったり、レンズキャップ無くしたり…と前半は不幸続きだったものの、小仙丈ヶ岳からの絶景、ライチョウとの遭遇、そして晴天…と後半は幸運続きでした。
幸、不幸プラマイゼロで大満足となった今回の仙丈ケ岳。
そんなに難しい山ではないものの、いくつもの絶景が見れる最高の山でした。
もう一度行きたいな…そんないい気分のなか帰路に着きました。
…が、中央道名物の小仏トンネル渋滞に見事にハマりました…。
幸、不幸プラマイゼロ、のはずが、やっぱ結局不幸寄りに…。
まぁ、そっちのが僕らしいですが(苦笑)
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