ヒグマと2回遭遇した羅臼岳(岩尾別ピストン)



- GPS
- 09:33
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 1,490m
- 下り
- 1,471m
コースタイム
- 山行
- 7:42
- 休憩
- 1:51
- 合計
- 9:33
天候 | ウトロ側は快晴、羅臼側は霧雨だったようです。南側から風が吹いているときはこのような天候になりやすいそうです。 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
車中泊は十分可能ですが、岩尾別温泉では携帯電話の電波が通じないためウトロの道の駅あたりで車中泊し、ウトロのセブンイレブンで買出しをしてから向かった方がいいかと思います。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・羅臼岳山頂直下は岩場続きですが、慎重に行けば特に危険というほどでもありません。 ・大沢では雪渓が広がっており、大沢の中腹より上はかなり急斜面となっているのでアイゼンはあったほうが良いです。 ・大沢〜羅臼平あたりはヒグマがよく出没するらしく、実際に今回の山行では往路では羅臼平で、復路では大沢下部にてヒグマと遭遇しました。大沢では熊を回避できるようなスペースがあまりないため、もし遭遇した場合は長時間の停滞を余儀なくされる可能性があります。 |
その他周辺情報 | 岩尾別温泉 地の涯ホテルが日帰り入浴可です。また、ホテルのすぐそばには無料の露天風呂があります。 |
写真
装備
個人装備 |
10本爪簡易アイゼン
携帯トイレ
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感想
いよいよ会社の夏季休暇!ってことで、せっかくだから北海道の山をめぐってみようってことで北海道遠征となりました。
現在のところは100名山制覇に向けて着々と登り進めてきているのですが、北海道の山にはヒグマが・・・特に羅臼岳はヒグマの巣窟、さらには先日の報道でウトロの車道でヒグマが出たということもあり、いつもの単独行では非常に不安があったため、今回は山行ではじめてとなるガイドさんを雇うことにしました。
いつもであれば前日にガイドさんと打ち合わせしてからの登山ということのようでしたが、今回の行程上そのような時間が取れなかったため、当日ぶっつけで合流、しかも携帯の電波も通じない岩尾別温泉での待ち合わせからの登山となりました(笑)
当日、無事ガイドさんと合流し、登山開始!天気自体はそれなりに安定してそうな感じでしたが、ガイドさんのお住まいである羅臼側は朝から霧雨だったとのこと・・・。風向きと天気図からしたらウトロ側は安心だよってことだったので若干の不安を残しつつ登山開始です。
そして登山開始早々、クマ鈴をつけていた自分を見てガイドさんが一言。
「経験でいうと知床のクマはクマ鈴をつけてると寄って来るよ?最近のクマは人馴れしちゃって、クマ鈴はおろか、爆竹や猟銃の音でさえ近づいてくるんだ」
とのこと・・・。チキンな僕はビビッてすぐさまクマ鈴を取り外し、気を取り直して登山再開となりました(笑)
山道自体はたいしたことは無かったのですが、大沢からは結構急な雪渓の連続・・・。先々週に槍ヶ岳に登った際はアイゼンなしでも問題なかったのですが、ここの雪渓は急・・・しかも一部氷交じり・・・ということでガイドさんもアイゼンをつけて色々練習してみましょうか!ってことだったので早速アイゼンを装着!
やっぱりアイゼンがあるとサクサク登れますね。しかも歩き方がこれまで慣れ親しんできたスキーブーツでの雪山のぼりと同じ感じだったのですぐに慣れてきました。
そこでガイドさんが一言・・・
「ついでに岩部分もアイゼンつけたまま行ってみましょうか!」
いきなり要求されるレベルがあがった感がありますが、実際にアイゼンをつけたまま岩部分を歩いてみてもそんなに違和感もなく、注意して歩けば全然問題なしという感じでした。
そして大沢を抜け羅臼平に。
羅臼平では集団が写真撮影をしており、何かと思ったらカメラの先にはヒグマが・・・。遭遇したくないと思っていたのに遭遇するなんてって思っていたのですが、ヒグマはこちらのことを気にすることもなく、ただただハイマツの上を通り過ぎていくだけ・・・拍子抜けです(笑)
ガイドさんも、「ヒグマはこちらからちょっかい出すこともなく、ただ目をあわさずに無視していけば何もしてくることは無いよ」とのことで、これからの北海道山登りに若干自信がついてきました(笑)
そして羅臼平から急登を越えて羅臼岳山頂に。
山頂からの風景はウトロ側が快晴、羅臼側が大雲海という幻想的な雰囲気を、さらに知床岳も見える絶景!
反対の斜里側も羅臼側からの雲海がウトロ側に零れ落ちそうなギリギリの風景を味わえました。
山頂ではガイドさん特製のミルクティー、昆布茶、さらには凍らせて若干溶けかかったデザートまでご馳走になり、1時間程度風景を楽しんだあと下山開始です。
下山途中、羅臼平からハイマツを抜けていったヒグマに遭遇するかもね〜とガイドさんと話していたら、大沢あたりで集団が停滞している姿を発見。もしかして!?と思ったらビンゴでした。登山道すぐわきにヒグマが停滞してみんな先に進めないでいるようでした。
ガイドさんいわく、
「あれだけの集団がヒグマのほうをじっと見つめて停滞してたら、ヒグマも困ってどこにもいけなくなりますよ」
とのことで、なるほどと思いましたが、先頭の子供連れの家族は既にヒグマのすぐ近くにいるということと、後ろが雪渓斜面ということもあり簡単に引き返すに引き返せない状況にあっていたため、ガイドさん先導で皆さんを連れて下山することになりました。
ガイドさんがうまくヒグマの注意を引きつけ、その他の人はガイドさんの後ろをするすると通り抜けて無事下山完了です。
このような対処にくわえ、知床の話やその他山々の話、生態系の話、ヒグマの対処方法など貴重なお話も聴けたのでお金をかけてでもガイドさんを雇ったかいがあったと感じた山行でした。
そして下山後は翌日の斜里岳登山に向けて斜里町に移動となりました。続く。。。
続きはこちら↓
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-700951.html
関東周辺ばかりを上っているので熊は都市伝説かと思っておりましたが、北海道では普通に出るんですね。。。こわい
雲海の写真最高です
私もこんなに間近でヒグマを見るのは初めてだったので、恐れてはいたものの都市伝説的なものかと思っていました(笑)
しかし先日の報道( http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0168837-s.html )で、羅臼岳の三ッ峰テン場でヒグマがテントを倒してたとの報道を見て、やはり恐怖の対象であることには間違いないと再認識ですね
こんにちは、下りで出逢ったクマのそばにいた家族連れの父です。(笑)
いやいや、子どもたち3人抱えてのヒグマ遭遇には参りました。
あのクマ、最初は雪渓の中腹に現れたんですよ。
様子を伺っていたら、だんだん近づいてきて、ゆっくりと10mほど脇を通って、あそこに居座ったんですよ。
目の前を通っていくときは生きた心地がしなかった・・・
無事に帰れば、いい思いでですが。
あの先頭に居た家族の方でしたか(笑)無事で何よりでした
その後弥三吉水のテン場でテントを張られていたかと思いますが、幕営後はヒグマにも遭遇せず無事でしたか?
eiji43210さんにとってもですが、お子さんにとっては現実離れした場面に遭遇したので今後の登山人生に影響出ないかどうか心配ですが、改めて色々いい山に連れて行ってあげて立派な山人に育て上げてみてください(笑)
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