富士山(田子の浦〜村山古道〜富士山頂〜河口湖畳岩).solo
- GPS
- 56:00
- 距離
- 64.7km
- 登り
- 3,913m
- 下り
- 3,079m
コースタイム
- 山行
- 2:45
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 3:04
- 山行
- 15:16
- 休憩
- 7:43
- 合計
- 22:59
天候 | 4日/晴れ、5日/曇り、6日/曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
・goal・・・河口湖駅 |
その他周辺情報 | ・河口湖畳岩到着後、最寄りのカフェ、Fuji cafe CUP'sで休憩。珈琲が美味。 ・日帰り温泉『開運の湯』2時間1000円 利用 |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
32Lリュックサック
ソックス3セット
アンダーウェアー3枚
吸汗速乾性Tシャツ3枚
クライミングハーフパンツ
アルパインジャケット
化繊ダウン
ランニングシューズ
登山靴
グ ローブ2種
行動食
ポカリスエット3Ⅼ
ヘッドライト
熊除け鈴
コンパス
地図2種
コンパクトデジカメ
高度計
気温計
気圧計
スマートフォン
充電器
蓄電器
サングラス
ニットキャップ
リュックカバー
ネックウォーマー
伸縮性ストック2本
ランニングスパッツ
タオル3枚
トレッキングパンツ
ショートスパッツ
IDホイッスル
SUUNTO AMBIT 2
VICTORINOX WORK CHAMP NL
|
---|---|
備考 | ・SUUNTO AMBIT 2 ・地図 ・コンパス ・通常過分と思われる行動食&水分 |
感想
初登山。ソロ。徒歩のみ。42時間。零富士。海から森林手前まで、ランニングシューズで行ったのは体力面から見て正解だった。森林帯に入ってからしばらくして土壌が溶岩へと変遷。木々が根こそぎ折れていたり、道の崩落が多く見受けられ、ルート変更を余儀なくされることが少なからずある。ここで、事前準備で調べた周辺一帯の林道、公道、地形、建築物などが頭に浮かび、心身ともに役に立つ。雨が降れば、沢となろう道。苔や、木洩れ日の織成す風景は、とても癒される。菌類も多く見られ、一つ一つの出逢いに感動す。高鉢〜石仏〜日沢はアザミなどの草花が胸の高さまで生い茂りルートに覆いかぶさる。ルートを見失わないよう、獣道と間違わないよう、ストックで掻き分け道を視認しながら進む。道幅は両足揃えたほど。しかし、白い倒木と花々、私を無視して蜜を集める蜂虻蝶、霞がかった富士を望む、突然と拓けた景色は見惚れるものがある。アザミの棘に注意。長袖、グローブ着用推奨。横渡で眼下に広がる沢を眺めていると、上流から私の横を白い鷹が一羽、流れるように飛んで行って、雲の中に消えていった。一富士二鷹か?と感慨に浸る。横渡を越えてからは倒木が非常に多く、潜ったり越えたりと非常に体力を奪われる。現れる昆虫類が、極端にその数を減らす。一息つこうとしたとき、どう考えなおしても草食性でない動物の糞の臭いが風に乗ってきたときには緊張が走った。思わず背につけた熊除けの鈴を握りしめ、風に耳と、雲がかった森に目を澄ます。6合目雲海荘に到着したのは日没2時間前の16:03。予約はしていなかったものの、雲海荘の女将さんが声をかけてくれ、とても良くしていただいた。御主人がゆったりとしていて、優しい。水筒の水は小指一本ほどの深さしか残っていなかった。きつねそばをすする。17:00頃就寝、22:00勝手に目が覚める。準備後、御主人とストーブにあたりながら、今日の山について話す。温いココアを片手に外に出てみると、満天の星空と眼下の街の灯に、釘づけにされる。23:00、頂上目指し出発。節目の各合目で10分の大休止。行動食と水分を摂取。8合目からは、三回折り返したら1分の小休止を繰り返す。高みに近づく度、映える星と灯。しかし、一定のペースは崩さないよう、ゆっくり確実に進む。苦しい。風に体が煽られる。埃がひどくネックウォーマーが活躍する。ヘッドライトは180ルーメンであったが、集中するため光量を半分落とす。大きい余計な筋肉を使って登らないようにすると息が楽なことに、途中で気付く。鳥居が見える。05:00、富士宮ルートの鳥居を潜る。05:09、富士山最高峰剣ヶ峰到着。05:40、御来光。気温−1℃、平均風速16m。御来光は一瞬であったが、一生の思い出となることは確実だった。しかし、みるみるうちに天気が崩れ、風雲の順に強まったため、途中晴れ間は差したものの逃げるように、可能な限り走って下山。吉田ルート隣の下山道を使う。8合目で600円のカップラーメンをすする。下山再開後、ペースメーカー役、下山時の体の使い方の技術を学ぶために、山小屋スタッフの後ろをまことに勝手ながら5合目までつける。踵と膝と腰の位置が大事と感じ入る。下から来る雲に、一瞬にして飲み込まれる。風が豪っと鳴るというのは本当であった。下からの風で斜面の小石、礫が巻き上げられ、バラバラ降りかかる。サングラスをしていて正解だった。そういえば、下山開始時からゴールまで一枚も写真を撮らなかったのは痛恨。逃げすぎたか、疲れて意識が回らなかったか、頂上に到達したことで緊張の糸が切れかけたか、或いは全て…。霧と雨の中を抜け、北口本宮浅間神社に到着。境内の片隅で遂に、体育座りで1時間眠ってしまう。そこから靴と装備を市街地仕様にチェンジ。最後の行動食を摂り、傘を差し、出発。気付けば、左脚付け根が痛い。15:01、河口湖畳岩、ゴール。出発前一週間は天気が崩れていて頂上手前で引き返す人もいたと雲海荘の御主人が云っていたのを思い出し、目的全て完遂できたのは奇跡的と、どんよりとした河口湖を望みながら思う。ゴール後、河口湖畳岩前に見つけたカフェで珈琲とガトーショコラで一息つく。美味しい。ほんわかした店員のお姉さんとソファーに癒される。そこで今回の旅を回想する。頂上に辿り着いたのは、天と時と人、少々の運のおかげだと、つくづく思う。特に、山頂間近で出会ったW大学の彼には、ここに感謝したい。珈琲をおかわり。日帰り入浴した温泉は貸し切り状態で、雨強まる中でも、露天で癒される。膝から下だけ湯に浸かり、あしたのジョーのラスト状態で1時間超も過ごしてしまった。本当に、やり切った。兎に角、見るもの体験するもの初めてなものばかりで、五感が研ぎ澄まされ、何かにつけて感動した。素晴らしい体験だった。
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