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Yamareco

記録ID: 73129
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

アルプス冒険学校・白馬三山縦走

2005年07月29日(金) 〜 2005年07月31日(日)
 - 拍手
nobou その他5人
GPS
56:00
距離
23.8km
登り
1,958m
下り
2,576m

コースタイム

 7月29日(金)
 9:25栂池自然園駅〜9:35登山口0:45〜10:12第1休憩10:27〜10:40栂の森水場10:46〜天狗原ベンチ11:12通過〜11:16風吹三叉・湿原散策・昼食13:05〜13:20渋滞待ち13;28〜〜13:50雪渓下・通過〜14:12ケルン・通過〜14:18大岩14:30〜14:50白馬大池テン場
 実働;2h35  休憩・散策等;2h30 合計;5h05
以下編集中
過去天気図(気象庁) 2005年07月の天気図
アクセス
キヌガサソウ
秘中の秘〜湿原にて
秘中の秘〜湿原にて
ハクサンコザクラ
ハクサンコザクラ
リュウキンカ
ムシトリスミレ・花
ムシトリスミレ・花
ムシトリスミレ・葉
ムシトリスミレ・葉
リュウキンカ
ヒオウギアヤメ
白馬大池テン場
左からTosi,Tutti,Ked,Gou
左からTosi,Tutti,Ked,Gou
中央はSabu
ツガザクラ
シナノキンバイ
ハクサンイチゲ
小蓮華岳
白馬岳登頂
イワツメクサ?
クルマユリ
大雪渓を見下ろす
大雪渓を見下ろす
杓子岳山頂
杓子岳・白馬岳
天狗山荘自炊小屋
天狗山荘自炊小屋
ウルップソウ
タカネヤハズハハコ
タカネヤハズハハコ
チングルマ

感想

 2005年7月29日(金)
 秘中の秘〜最後の楽園
 9:25,栂池自然園駅着。登山口へ移動し、初対面の挨拶を交わして9:45時から歩き始める。10:10,荷物の点検・調整のため小休止。同25出発。15分で栂の森の水場。ここの水は最高に美味しいので出来ればここまで休まない方がいいし、途中で水を飲まない方がいい。10分休んで出発。
 11:12,天狗原湿原のベンチを通過。ある目的を持って風吹方面への三叉路を右折し、3〜4分歩いた所に荷物を下す。
 ここから先,私達は世にも美しい自然の庭園の中を2時間にわたって散策し、至福の時をすごしたが、その場所は秘す。
 
 白馬大池へ
 今年は例年より残雪が多かった。その分だけ花が遅れているらしくハクサンコザクラよりリュウキンカの世界だった。とけた雪が清らかな流れをつくり、流れの中に点在する大小の岩はうす緑色の苔にびっしりと覆われて、それが独特の庭園的な雰囲気を醸し出す。その流れに沿ってそのほとりにリュウキンカの花は咲く。
 雪がとけた所が今が春である。そこは芽を出したばかりイワイチョウの絨毯で、その中に点々とハクサンコザクラが控えめに咲く辺りが初夏であろうか・・。
 淡いうす緑の苔の色,イワイチョウの濃い緑,リュウキンカの葉はその中間の緑,私達の視野の中には一体何種類の緑があるのだろうか。これほど瑞々しく、これほど柔らかな緑は北アルプスのどこを探しても見つからないと断言できる。
 12:50,荷物置き場に戻っておにぎりをほおばる。1個米1合分のおにぎりは一度には食べきれない。

 白馬大池へ
 13:05発。潅木が被る沢の中,乗鞍への登りにかかる。が、上からひっきりなしに下りて来る登山者で遅々として進まない。後ろの登山者は隙あらば前に出ようと右往左往する。13:20,たまらず立ち止まり、上下する人の波を交わす。同28,待っていても一向に動かないので再び歩き始める。
 13:50,雪渓下。ここで休む5人を置いて1人先行。雪渓は例年並み。一気にわたり乗鞍の草つきに出てそのままケルンに向かう。
 休んでいた5人が追いつき追い越してケルンで小休止するのを横に見て、山荘が見える位置まで歩き、大き目の岩を選んで(14:18)荷をおろす。その傍を5人が通過したのを追って14:30発。同50,しんがりで大池に着く。

 大池にて
 テン場にはすでにテントが4つばかり張られ、小屋泊まりの客もチラホラとたむろしているが全体的に登山者は多いと言うほどではない。1人500円也のテント料を支払ってテントを張る。風はあまりないが、本体,フライ共、形通りにロープを引っ張って石で固定する。
 とりあえず中に入って横になり、ひと休みした後,16時頃から夕食の準備,今夜のメニューはレトルトのカレーとハンバーグ,タマゴスープ。つくるのは広島任せでこちらは食べるだけ・・。
 17時から食事。アルファ米が6人に4パックもあって量は充分。ゾウリみたいな大きなハンバーグに玉子スープがぴったりマッチ。リッチな夕食に腹がくちる。
 食後はお花畑の散策。蓮華温泉方面への登山道の両脇に広がるお花畑はハクサンコザクラ,チングルマ,ハクサンイチゲ,コイワカガミの4種類の花が主流でイワウチワ,アオノツガザクラなどがこれらに混じる。
 天狗原・隠れ湿原のコザクラが物足りなかった分を補ってあまりあるコザクラに満足する。一時期ここのお花畑は荒れたことがあったが、最近は復活してきているように思える。
 夕方になるとさすがに登山客も増え、テン場も一列分がほぼ満杯になった。みなそれぞれに食事を終え、夕暮れの時間を楽しんでいる中,早々にテントに入り横になる。時刻18:30。他の5人は売店で歓談でもしているのだろうか・・・。なかなか帰って来ない仲間達を待つうち、いつしか眠りに落ちる。

 今朝は4時起き。米1升,9個のおにぎりで3人の朝食と6人分の弁当をつくり6時ちょうどに松本発。7:10白馬駅着。Ikedaの車を第5駐車場に置き、ikeda,tosiaki,Gouを栂池に送ってから白馬駅に引き返し、北陸線廻りの2人を乗せて栂池高原駅へ。駐車場で荷物の最終点検の後、ゴンドラ,ロープウエイを乗り継いで9:25栂池自然園着。荷物料300円を支払う。
 コースタイム
 09:25栂池自然園駅〜09:35登山口09:45〜10:12第1休憩10:27〜10:40栂の森水場10:46〜天狗原ベンチ11:12通過〜11:16風吹三叉・湿原散策・昼食13:05〜13:20渋滞待ち13;28〜〜13:50雪渓下・通過〜14:12ケルン・通過〜14:18大岩14:30〜14:50白馬大池テン場

 実働;2時間35分  休憩・散策等;2時間30分 合計;5時間05分

 7月30日(土)

 白馬岳を目指せ!
 3:30起床。今日から単独先行するTosiakiもすぐに起きて出発の準備を始める。昨夜は7時前に寝てしまった。4〜5時間も寝ると充分すぎて朝までの時間ををもてあますのが常で、今回も11時半,1時半,2時半,3時・・と度々目が覚めた。シュラフカバーにセーターだけでは少し寒くて明け方近くにゴアの雨具を着る。
 3:45,朝食準備開始。水場付近の風の弱い場所を選んでガスコンロを点火したが、寒いのでテント内で湯を沸かすことにする。五目おこわ3パックを蒸らし、次いで味噌汁用の湯を沸かす。4時頃,隣りのテントが動き始める。
 4:30,天狗山荘に向けて出発するTosiを見送ってからGouを起こし朝食。5:20,テント撤収、パッキング完了。今日の行程をどうするか検討。GouとTuttiの様子次第で三山を縦走するか、白馬岳泊で大雪渓を下るか決めることにして、まずは白馬岳を目指すと言うことになる。
 5:55白馬大池発。チシマキキョウ,イワキキョウ,ミヤマダイコンソウ,コゴメグサ,リンネソウ,コマクサ等々,花を楽しみながらゆっくりと雷鳥坂を登る。
 ガスで展望はよくないが雨が降る気配はなく、適度に風もあって歩きやすい。『クーッ』と低く鳴く声を聞いたような気がした。『今鳴いた!』と声を上げるのと『そこにいるッ』とSabが指差したのがほとんど同時だった。雌の雷鳥がうずくまっていた。雷鳥日和でたくさん見られるかも知れないしヒナにも遭えるかもしれないと言う期待が膨らむ。6:50から15分の休憩。
 7:05発。ほどなく『船窪』と呼ばれる二重山稜にさしかかる。二重になった山稜の内側は湿性のお花畑で、ここのシナノキンバイのカップは巨大と言ってもいいほど大きい。珍しいムシトリスミレを見つける。
 雲海で下界は見えず、山もガスで視界がよくない分、陽射しも穏やかで風が心地よい稜線慢歩。ゆっくりと、しかし休まずに歩いて7時50分,小蓮華岳に着く。
 小蓮華岳は100人くらいの登山者で大混雑。ちょうど白馬岳を出た人達のラッシュに遭遇したようだ。

 登頂〜少年アルピニスト誕生!
 8:10,小蓮華岳の混雑ぶりに辟易して早々に発つ。北方,朝日,雪倉岳方面は朝からよく見えていた。ここにいる4人が歩いた15年前の五輪尾根〜朝日岳〜白馬岳のコースを眼で追う。その道が次第に近づいてやがて主稜線に合流するとそこが三国境である。8:55三国境に到達。休む5人を残して先行。馬の背のどこかで休むつもりだったが、もう少し・・,と頑張るうちに頂上の直前まで来る。
 休んで後続を待とうと立ち止まるとすぐそこにGouとTutiが来ていたので2人に先頭で登るよう促し、9:42,今回の主役の1人であるGouが登頂。少年アルピニストが誕生した。続いてもう1 人の主役,アルプスデビューのTutiも登頂を果たす。
 小蓮華の賑わいに比べるとラッシュの去った白馬岳は嘘のような静けさ。追いついた2人とともに登頂を祝い、写真を撮る。腹が減ったのデカおにぎりの残りを食べる。 

 三山縦走へ
 10:20,山頂を後にして白馬山荘へ。同30着。着くやいなやkedとsabは生ビールで乾杯! すぐにこうなるこの面子。嬉しそうな顔!
 Gouはココア,Tuttiはおでん,自分はコーヒー・・,と各自思い思いに登頂を祝した後、その後の行程を検討。天狗山荘へ向けてゴーとなる。
 11:20発,村営山荘の上から縦走路に入り、杓子岳に向かう。縦走路に入った途端に登山者が激減し静かな山旅となる。ここから杓子岳への登りにかけての稜線が、大池〜白馬間に勝るとも劣らない花の豊富な道であることは意外と知られていない。本当の花の山旅を楽しめるのはこのコースだと言えるかもしれない。
 見かける花はチシマキキョウ,イワツメクサ,ミヤマオダマキ,ヨツバシオガマ,テガタチドリ,アズマギク,ウルップソウ,クルマユリ等。中にはこれまでに見られなかった花も少なくない。
 稜線から覗き込む雪渓コースは長蛇の列で、それが先程からちっとも進んでいない模様。こちらはルンルンで口笛の一つも吹きたくなるような気分だ。
 ※後日,この付近で大規模な崩落事故が起こっていた。

 12:05,杓子岳との鞍部を通過。同15,鞍部から少し登った小ピークで休憩。『白馬三山縦走』という触れ込みなので当然ながら杓子岳,白馬鑓が岳には登らなければならない。それを確認して12:36出発。同40,杓子岳への登りに入り、13時ちょうどに到着。
 先ほど休んでいた時に鑓側から登ってきたパーティーが頂上に立った時、下から見上げる頂上の人影をねらってシャッターを切った。自分達もまた点景として誰かのカメラに収まっているのだろうか・・。

 雷鳴
 13:15発。白馬鑓への縦走路を辿って鞍部に下ると目の前に白馬鑓が岳がどっしりとした姿を現す。デカイ! その山に登るためには一旦鞍部まで下らなければならない。そしてもう一度,目の高さよりも高く登るのだ。
 13:15,鑓に向けて出発。同45,鞍部通過。4人は他の登山者ともにここで休む。人を避けて少しだけ上で休もうとして3分ほど歩いた時,遠くで『ゴロン』と音がした。ふり返って『鳴ったよ〜』と知らせ、休むのをやめて先を急ぐ。
 14:00,鑓への登りに入る。同19,鑓の頂上に立った時、八方尾根方面で再び鳴った。今自分達は遮るものの何もない、むきだしの岩屑の山にいる。一刻も早く、少しでも低い所へ下りたい。次の雷鳴は先ほどより低く、北に移動しているように感じられた。3つ目は更に北に進んでいてとりあえずホッとする。
 けれど目の前の天狗の頭付近に富山側からのガスの吹き上げがあり、時刻も午後2時を過ぎていつ雷雲が発生してもおかしくない状況にあった。ここは後ろを引っ張るしかないと考えて休まずにどんどん下がる。せめてハイマツのあるところまで,そして鞍部まで・・。
 14:30,天狗の頭との鞍部で縦走路に戻る。同35,鑓温泉への下山路を示す道標でkedがgouを伴って追いついてきたので先に行かせる。ここで後ろの2人を待つべきだったかもしれない。杓子の頂上から1時間20分歩き通しで休みもしたかった。 が、待てば後ろの2人が安心して歩を緩める心配があると考えてムリをさせついでにそのまま休まず引っ張る。 
 14:56,天狗山荘への指導標を通過し、15:05,山荘着。遅れて15:15,最後の2人が到着。Tuttiはかなり足に来ていたようだが、無理をさせてしまったことよりも『置いて行かれた』と言う感じを与えたことを詫びる。

 天狗山荘にて
 鑓温泉に下る分岐点から天狗山荘が見え、そこにtosiの緑色のテントがあるのを視認した。そのテントを挟んで、西側の小高いサイトに広島の、1つテントを隔てた東側の端に我々のテントを張る。強い風があってテントを張るのに苦労したが、何とか宿泊場所を確保できてホッとする。雷に追っかけられて最後を急いだので息が上がり、しばらくの間、テントの中で横になったり、傷めた脚を手入れしたりして思い思いに疲れを癒す。
 16時から食事の準備。天狗山荘には自炊小屋があるのがあり難い。この夜はアナゴチラシ寿司。この日のために10個の生卵と2パックのアナゴの蒲焼を持ってきた。生卵が専用パッケージの中で割れて流れ出し、ザックの中がとんでもないことになっていたが、残った卵を使ってフライパンで3枚分を厚めに焼き、刻んでたっぷりの錦糸をつくる。
 ナント隣のグループが我々と同じチラシ寿司をつくっていた。あちらは5目でこちらは10目チラシ。勝っている・・!。2つ余っていた卵を焼いて隣りに差し入れする。アナゴは8本もあった。これを細く刻んで混ぜる。これもおすそ分け。
 2人づつ組になって3つのコッフェルでそれぞれ2人分の材料(アルファ米1パックと寿司の素1パック,刻みアナゴ,錦糸卵,刻み海苔)を使ってつくる。さらに味噌汁とシューマイが加わって豪華な夕食となる。  
 自炊小屋での宴たけなわの頃、外は激しい雷雨。急いだのが正解だった!

 先週よりも確実に荷物が多いはずなのにちっとも重く感じられない。むしろ軽く感じて『もうちょっと乗せてよ!』と言いたいほど・・。まちがいなく鍬の峰,燕岳,蝶・常念岳と続く4週連続のアルプストレーニングの効果で目下ベストコンディション。まだまだいくらでも行けるが、GouとTuttiに唐松岳への縦走を強いるのは無茶なので今回はここまで。
 明日,Tosiは単独行で五竜岳に向けて発つ。自分にもそんな時代があった。


 7月31日(日)
 白馬鑓黎明
 深夜1時から3時前まで、携帯で『アルピニスト誕生』の記事を送る。シュラフカバーにも入らず、セーターだけで寝たが、さすがに明け方は寒くてゴアの雨具を着る。
 3時に隣りのテントが動いた。単独行の女性で五竜岳まで行くと言う。強そうだ。3:30,Tosiのテントを覗くとパッキングの最中で4 時過ぎに出ると言う。一度テントに戻ってウトウトする。
 4:00,Sabの声がして外に出ると単独の女性はもういなかった。4:20,おとな達4人でTosiを見送る。周囲のテントもあらかた出発の準備を終え、小屋から出てきた人達ともども日の出を待っている。
 4:45,日の出の直前にgouを起こす。雲が低くてまずまずの日の出だが、きっぱりと出てきたとは言いがたい。赤く染まり始めた白馬鑓の昨日の道を目でたどる。空は抜けるように青く、今日一日,暑くなりそうな予感。
 5時から朝食の準備。赤飯とモズクのスープにシューマイ,海草サラダ。手早く済ませてテント撤収,パッキング。予定は6時出発だが下るだけなので誰も急ごうとは言わず、紅茶など飲んでのんびりして6:45に出発。前日来た道を鑓温泉への分岐点まで戻る。

 下山
 ウルップソウの写真を撮りたかった。白馬岳付近にもあるにはあるがいつも花が終わっていることが多く、天狗山荘の辺りがなぜかいつもベストなのだ。
 雪渓を渡って稜線に出る頃、Gouとkedははるか先を歩いていた。『もっとまわりを見て歩こうよ』とSabuヶ声を上げ、7:10,中間のピークの手前で先頭を停める。前日よりは展望がよくて剣・立山方面がよく見えた。だが剣・立山の上空には厚い黒雲があって、山もいつになく暗く沈んでおり、剣岳のあの鋭く天を突き刺すようなすっきりした輝きが見られない。見納めて7:20発,鑓温泉に下る。
 急傾斜のモレーンを一気に下って草つきまで来ると少し落ち着き、そこからは花を楽しみながら歩けるようになる。
 ボッカのような大きな荷を背負った1組の男女があえぎながら登っていくのを交わし、脚のそろった中高年のグループとすれ違った他には登ってくる人もない。
 カール状の凹地は大出原と呼ばれる豊かな草原で、ナナカマドやコバイケイソウ,ミヤマキンポウゲ,ハクサンフウロ,クルマユリ等の花が豊富に見られる。
 8:10から20まで小休止。かすかに温泉の硫黄の匂いが漂う。ここから先にはクサリ場や梯子をかけた岩場があり、前を行く初老のグループを待ったりして意外と時間を喰う。9:05,鑓温泉着。
 自分は面倒くさいし、せっかく入っても10分も歩けば汗でべとべとになって反って気持ちが悪いのと、気分が緩んでしまうのがいやなので歩く途中で風呂に入る気はしないが、温泉に目のない面々はここで入浴する。
 10:05,出発。ここから小日向のコルまでの1時間50分と、さらにその先1時間半の長い長い下り道である。はるか先に道が見えているが、そこまでにいくつの谷を越え、山襞を廻るのだろうか。気の遠くなるような遠景の先に小日向のコルはある。 大池からずっと私達と前後して歩いてきた3人のグループが30分前に出た。少し前に出た初老のグループだけでなく、30分前に出たそのグループにもたちまち追いつき追い越す。後続が必死でついてきているのが気になったが、途中2分ほど立ち止まって息を入れただけでノンストップで飛ばし、11:40にコルの手前で休む。
 11:55発,猿倉を目指してぐんぐん飛ばす。12:35から10分休んで後続を待ち、『先に行ってタクシーを予約する』ことを伝える。以後は走るように下り、13:21猿倉着。同45,全員下山。長かった。

 Gou 若きアルピニストへ! 
 Gou君! 白馬岳登頂,そして三山縦走おめでとう。この瞬間から君はアルピニストだ。
 冒険学校の4年間、君は乗鞍岳を皮きりに、常念岳,燕〜大天井〜常念岳縦走,二度目の燕岳,そして今回の白馬縦走と一つひとつ実績を積んできた。
 高ボッチや戸谷峰,虚空像山,光城山等,有名無名の低山にも登ったし、道のない境界線を歩いたりもしてきた。
 
 初めての3000mは乗鞍岳。平田和文さんの100名山スピード記録更新のスタートに立ち合い、おとな達に1人だけ混じって雨の中を登った。
 今回も子どもは1人だけで知らない人とも一緒だったけど、君は臆すること無く果敢に挑戦しやり遂げた。スゴイよ。
 他にも登っている子どもはたくさんいたけど、君のは違う。君はパーティーの一員として誰にもたよらず荷物をしっかり背負い、甘えず、恐がらず、泣き言を言わず、自分の足で1歩1歩あるいてここまで来た。
 君だけがそれをやった。スゴイよ。君は立派なアルピニストだ。

 白馬のケルンが君を少年アルピニストとして認めてくれるだろう。
 君の挑戦と成功に立ち合った私達5人が現認する。
 エポックを迎えた君のこれからの人生に乾杯!

                         5人の仲間より。


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