八ヶ岳テント泊縦走 天狗〜根石〜硫黄〜赤岳


- GPS
- 16:25
- 距離
- 27.9km
- 登り
- 2,342m
- 下り
- 2,715m
コースタイム
- 山行
- 3:04
- 休憩
- 2:17
- 合計
- 5:21
- 山行
- 3:39
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 4:17
- 山行
- 5:12
- 休憩
- 2:28
- 合計
- 7:40
天候 | 1日目 晴れ 微風 2日目 高曇り 微風 3日目 ガスのち晴れ 強風 |
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過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
茅野駅〜渋の湯 アルピコ交通1800円 ■復路 美濃戸口〜茅野駅 アルピコ交通1700円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・全体を通じてトレースあり。文三郎尾根の山頂直下は岩の露出が増え、岩雪ミックスのいやらしい道でした。とはいえ雪のついた箇所を慎重に選べば、大きな困難はないと思います。 |
その他周辺情報 | ■下山風呂 八ヶ岳山荘 ■トイレ ・渋の湯駐車場 ・黒百合ヒュッテ ・赤岳鉱泉 ・行者小屋 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
マフラー
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
ビーコン
スコップ
ゾンデ
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
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感想
■1/11(土) 渋の湯〜黒百合ヒュッテ〜天狗岳往復
茅野駅からバスに乗り渋の湯へ。3連休なだけあり、増便が出るほどの大盛況だった。雪質は柔らかいはずなのでツボ足でスタート。序盤こそ渋滞したけれど、先頭に出てからは快適に登れた。青空に霧氷がよく映えていた。
12時頃、渋の湯に到着。テントの受付を済ませる。幕営適地を探してうろうろしていると「板の上にも張れますよ」とその様子を見ていた男性が教えてくれた。雪が多いので、割り箸ペグを深く埋めることができた。
設営と小休止を済ませ、必要なものだけ持って天狗岳へ向かう。途中の岩場は難なくクリア。好天のせいも大きいけど、去年よりずっと楽に登れている。まずは東天狗岳に登頂。南八ヶ岳と西天狗岳の眺めが見事だった。ひと休みして、せっかくなので西天狗岳にも足を伸ばした。
テントに戻ってからは初めての水作りをした。たった2Lを作るのに1時間半もかかった。煮沸までするとガスの消費が激しいので、雪を溶かしたら浄水器に通すのが効率的かもしれない。
■1/12(日) 黒百合ヒュッテ〜赤岳鉱泉
4時頃に起床。朝食と撤収を済ませて6時半に出発。空は高曇りだが風は弱そうに見える。ザックがずしりと肩に食い込む。そういえば、雪山テント泊の縦走は初めてだ。
中山峠を経て再び東天狗岳へ。昨日は簡単だった岩場も、重荷では難易度が跳ね上がる感じがした。東天狗岳〜根石岳は風の通り道になっていて雪が少ない。根石山荘を右手に見て、再び樹林帯を歩いて夏沢峠へ。小休止をする。
中山峠から硫黄岳の急登に差し掛かり、重荷がきつくて呼吸が荒れた。とはいえ風は弱く、高曇りとは言え北アや中アもよく見渡せる。
9時半頃、硫黄岳に登頂。冬季は去年以来2回目だ。人も少なく静かだった。少し下って赤岩の頭に行き、横岳、赤岳、阿弥陀に続く稜線を眺めた。
明日は文三郎尾根から赤岳に登り、横岳から硫黄岳まで縦走する。去年の3月、ここから眺める赤岳の美しさに圧倒されて以来、赤岳〜硫黄岳の縦走は密かな目標だった。
10時40分頃、赤岳鉱泉に到着。雪山テント泊もこれで4回目なので、多少は設営に慣れてきた。設営後にふわふわと雪が降り始めた。昼食と夕食はラーメンを食べた。暇な時間は地形図を読み、明日に備えた。
■1/13(月) 赤岳鉱泉〜赤岳〜赤岳鉱泉〜美濃戸口
3時半頃に起床。朝食と準備を済ませて5時頃に出発。
アイゼンは初めから装着。空には重い雲が立ち込めていた。本当にこれから晴れるのだろうかと不安になる。
行者小屋を右手に見て、阿弥陀との分岐を左に曲がり、文三郎尾根にとりつく。少し登るとすぐに急登が始まった。階段は歩きたくなかったので横を巻く形で登った。中岳分岐から岩の露出が増えてくる。風が強いのでゴーグルをつけるも、急登で息が荒れ、眼鏡が曇り困った。
キレット分岐の辺りで一旦ゴーグルを外し、手袋で眼鏡の曇りを拭きとった。これで楽になると思いきや、今度はゴーグルが曇ってしまった。慌ててゴーグルも拭いたがなかなか曇りがとれず、もたもたしているうちに凍り付いてしまった。ゴーグルをつけると視界がなくなるので、仕方なくゴーグルなしで歩いた。目蓋に強風が当たり本当に辛い。
道自体は岩と雪のミックスで嫌らしい感じだった。とはいえ、雪のあるところを慎重に選んで足を運べば、それほど困難ではなかった。梯子もアイゼンの歯を引っかけないように気を付ければ、夏道と大差はなかった。
7時7分、赤岳に登頂。未だにガスは晴れず、何も見えなかった。何より風が辛いので、すぐさま小屋の陰に逃げ込んだ。
ゴーグルはまだ使い物にならない。この強風の中、横岳〜硫黄岳までをゴーグルなしで歩くのは危険すぎる。何より無理してガスの中を歩いたところで、楽しくはないだろう。そう考えて、地蔵尾根からのエスケープを決めた。
地蔵尾根の下りは急ではあるものの、慎重に足を運べば大きな問題はなかった。ようやく樹林帯に入りホッとする。さっきまでの辛さが嘘みたいだった。すれ違った女性に「まつげが凍ってますよ」と教えられる。
赤岳鉱泉に戻りテントを撤収。チェーンスパイクで2時間くらい歩き、美濃戸口に下山。八ヶ岳山荘で入浴して3日分の汗を流す。食堂で食べたカツカレーは嘘みたいに美味しく、幸せだなあと思った。
赤岳〜硫黄岳の縦走は叶わなかったけれど、雪山テント泊の重荷を背負い、長距離を縦走できたことは自信になった。もっと経験を積み、冬季上越国境のような、憧れのルートをいつかは歩いてみたい。
コーヒーを飲んでいるうちにバスが到着し、茅野駅へ向かう。途中、窓から見えた八ヶ岳は嘘みたいに晴れ上がっていた。あと半日早ければ……。
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