スロー登山で槍ヶ岳 大喰岳 中岳 天狗原周遊(上高地発着2泊3日)
- GPS
- 27:04
- 距離
- 46.5km
- 登り
- 2,469m
- 下り
- 2,469m
コースタイム
行動: 6.0時間
19日 1:25ババ平BC-3:00天狗平分岐-5:10殺生ヒュッテ-6:15槍ヶ岳山荘着-(朝食)-7:00同発
-8:10槍ヶ岳(3180m)-8:25同発-8:50槍ヶ岳山荘-(昼食)-10:00同発-10:40大喰岳(3101m)
-11:40中岳(3084m)-13:15南岳分岐-14:30天狗のコル-15:00天狗原-16:00天狗原分岐-17:30ババ平BC
行動: 16.0時間
20日 7:20ババ平BC-7:40槍沢ロッジ-9:10横尾-12:15上高地
行動: 5時間
天候 | 18日 晴れのちくもり 19日 快晴 20日 雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
23:00 新宿西口集合 5:00 沢渡駐車場にて低公害バスに乗り換え 6:00上高地BT着 帰り:上高地〜平湯 シャトルバス1130円、平湯〜松本駅:自家用車 松本〜新宿:JR特急指定席 4,690円※ ------ 合計 11,820円 ※"えきねっと"で30%off のきっぷ「トクだ値」を出発前に予め申し込んでおいた。 http://jreast.eki-net.com/tokudane/pdf/price/bf_chuo_02.pdf |
コース状況/ 危険箇所等 |
今回は同行N氏からのお誘いで槍ヶ岳登頂を目指す。しかしながらそのN氏、齢五十台と登山家としては若手ながら、 登山歴半年といささか心もとないキャリア。普段は若手グループと登山しており彼等もまた同じ日程で入山中。 しかし彼等の歩行ペースに合わせるのがなかなか難しいとか。 そこで彼らとは別組で同日入山しスロー登山で登頂を目指す事に。槍沢ルートの場合、初日に上高地から 槍ヶ岳山荘、或いは殺生ヒュッテまでのアプローチは初心者には長過ぎる。そこで途中のババ平にテントを設営し、 時間or体力的に槍ヶ岳山荘到着が厳しい場合はここをベースキャンプ(BC)に頂上往復する2ndプランを用意。 装備は幕営、炊事用具と食料その他で60Lザックに重量17kgとなった。 17日 新宿西口: 明日から三連休、ものすごい人出で"7号車"に乗車。結局何台出たのやら。 18日 6:00 上高地到着 6:30 同発 目標は(あくまでも)槍ヶ岳山荘 11:15 槍沢ロッジ テント場受付 500円/人・泊*2人*2泊=2,000円 12:20 ババ平到着。キャンプ設営。 昼食はレトルトカレー、食事終了と同時にN氏ダウン 槍ヶ岳山荘は早々に断念し、テントにてシエスタ。 17:30 夕食はスープパスタ&ワイン&チーズ&山猫焼酎 夕方は曇り。天候が安定しているのでBCでの休憩時間を12時間迄とし、夜行アタックを決断。 夜行とすることで行動時間として日没までの最大17時間が確保できるので、いかにスローでも十分下山できるだろう。 20日はほぼ予備日なので最悪、槍ヶ岳山荘に泊まってもいい。 19日 0:45 起床。満天の星空=天気快星。気温12℃。1:25アタック開始。 コース上危険or道迷い箇所無し。夜行だと日射が無いので汗かきには助かる。 5:30 殺生ヒュッテ付近にてご来光。防寒着を1枚ずつ着込みながら6:16 槍ヶ岳山荘到着。 6:30 同山荘にて焼きたてのパン&コーヒーで朝食。発売と同時に瞬く間に売り切れたが、これがとても美味い。 7:00 空身で山頂アタック。登頂待ち渋滞気味ながらも、岩をよじ登りついに8:10登頂成功!大展望だ! 9:00 下山後、同山荘にてお祝いに缶ビールで祝杯&カップヌードル 槍ヶ岳登頂も無事果たし、日没まであと9時間もあることで南岳方面をスロー縦走してからBCに降りることにした。 気温も日中はどんどん上がり、山頂近くでも10℃以上。ただし紫外線強く要サングラス。 午後は飛騨側から風が吹き始めるが雲は湧かず、好天の下3000mの尾根歩き。 大喰岳、中岳山頂ではその都度大休憩で展望を楽しむ。 行動食はポークパテ&サラミを載せたラスクやクラッカー 13:15 南岳分岐から尾根を急降下。途中岩場、鉄梯子などあり。 天狗原にて湖面に写った逆さ槍撮影。日没までの時間を見ながらゆっくりゆっくり下山。17:30 BCに無事到着。 夕食はミネストローネスープ、カレーパスタ&焼酎。ほぼ満月で、月明かりにてお食事。 20日 3:00から降雨。大きな浸水なし。 朝食はそら豆とかぼちゃのスープ、梅粥、チキンラーメンなど。 昨日とは打って変わっての雨天だが、本日は上高地まで下山のみ。 テントを撤収し、7:15下山開始 小雨だがまもなく上がる。ただ黙々と歩く。 横尾でレインウェアを脱ぐ。平坦な下りなのでN氏も普通に歩ける。 明神池で登山は終了。梓川沿いの散策コースに切替。 12:15 上高地BT到着 食堂で昼食し、13:30 バスで平湯・アカンダナ駐車場へ 14:30-17:30 平湯温泉ひらゆの森 500円/人 たいへん良いお湯でした。 http://www.hirayunomori.co.jp/ N氏のお友達と合流。 18:00 N氏の自家用車で松本駅着 駅ビルの1Fのそばやで夕食。 19:20 松本駅発 特急あずさ指定席 指定席は満席で発車。 22:10 新宿駅着 |
写真
感想
(A) はじめN氏から"この秋槍ヶ岳に行きたい"と相談を受けた時、正直"大丈夫かな?"と思いました。春先、鈴鹿の1000m級の山で手習いをしただけで臨んだ7月の南ア仙丈岳日帰りでは5合目までにコースタイムから遅れ始め、日程の都合上最終バスまでに下山するため登頂を断念したとか。8月の仙丈岳再チャレンジでは、コースタイムより徐々に遅れる傾向は同じ。しかしこの時は山頂直下の山小屋に1泊し、終バスの縛りを無くすことで解決し、見事登頂成功。翌日ゆっくり下山しました。
槍ヶ岳を2泊3日で計画した場合、初日の宿を槍沢ロッジに取れば行動がわずか5時間、標高差+300m強とほぼ水平移動のみ。そのかわり2日目は標高差+1300mの登り、3日目が同-1600m,水平距離22kmの下りとキツくなります。かといって初日に槍ヶ岳山荘まで足を伸ばせば行動10時間、標高差+1600m弱と極端に難しくなります。N氏のペースでは山荘到着は日没後の計算、これでは危険過ぎます。いずれのプランでも3日間均等に行程を割り振るのは困難で、どこか1日は長時間行動をしないとならないわけです。
そこで槍沢ロッジからさらに数km前進したババ平のキャンプ場に注目。ここにテントを設営した上で槍ヶ岳山荘を目指す(プランA)ことにし、(日没までの残り時間<その地点からババ平までの下山に要する時間)となった時点で登頂断念、いったん下山してテントにエスケープした上で翌日再チャレンジすれば安全と考えました。
初日をババ平までとした場合は翌日槍ヶ岳を往復し、3日目は下山のみ(プランB)としました。
さて実際はどうなったかというと、ババ平到着が遅れこのとき既に12:20。槍ヶ岳山荘着17:30以降の見通しとなったこの時点で早々に初日の行程は切り上げ、十分休んだ上で早朝からアタックするプランBに切替えました。こうすることで体力的に無理無く2日目の日程に余裕ができるし、ご来光とまでは行かなくても大槍近くで日の出を迎えることができるでしょう。LEDライトもGPSもあるし、万一道に迷ったとしてもじっと動かなければ3時間もあれば明るくなる、天候も安定しており、途中に危険箇所も無いので安全と判断しました。出発時間は1:00と決定。
翌朝、読み通り6:30までに槍ヶ岳山荘に到着。大槍を往復した上、日没までの時間をフルに使って南岳方面へのミニ縦走も出来ました。途中軽く昼寝をする余裕すらありました。写真を撮りながらゆっくり下ってババ平のテントに帰着。N氏は疲れたのか夕食後すぐ寝てしまいましたけど満足そうでした。
(B) 今回から、ルートトレースのため、GPSロガーを導入しました。
機種はHolux LCD付GPSロガー M-241
http://www.gpsdgps.com/product/pr_holux_m-241.htm
目的はデジカメの時刻データとGPSログとを照合して撮影位置を特定すること。
単三電池1本で、14時間の行動に耐えられました。
測地精度は谷あいではイマイチですが、高度を上げ見通しが良くなると完璧です。
LCDに緯度経度が表示されるので現在位置の特定にも使える、とありますが地図上に緯度経度線を記入して無いし、マップポインターも持ってないのでこの機能はまだこれからです。Bluetooth もついてますが、この機能も節電のため当面OFFです。
当初の目的は果たしましたが、私の使っているphotoshop5.0Jがデジカメ写真の撮影日時データ(Exif)保存に対応していないので、いったん編集してしまうと撮影日時が消えてしまうという問題が発生。フォトレタッチソフトも買い換えとなる見通しです(泣)。
(C) 今回使用したテント
Arai エアライズ1(旧モデル)
1〜2人用 1000x2050mm(1500g)
http://www.arai-tent.co.jp/lineup/tent/air2.html
4人用も用意しましたが、軽量化を目的に小さい方を選択。
2人寝るだけなら問題ない広さですが、巨漢のN氏と私では少し小さかったかもしれません。
両日ともババ平のテント場はほぼ満杯でした。また小型テントばかりが目立ちました。ここは標高2000m程度なので気温は10℃程度までしか低下せず、テント内は暖かかったです。雨天になった2泊目も雨の侵入は許さず寒さも問題なし。
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