【遭難ログ】剱澤キャンプ場にて、火傷し遭難
- GPS
- 06:02
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 831m
- 下り
- 727m
コースタイム
天候 | 16日:晴れのち曇り 17日:雨 18日:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
剱澤からは県警ヘリにて富山大学付属病院へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所等はなし。剱澤の雪渓は例年より少なめ |
感想
自力で下山できず、遭難した事例になります。
具体的には、やけどを負い、自力下山できず、県警ヘリにて病院に搬送されました。
今回の事例が皆様のお役に立てればと思い投稿します。
当初の計画
16日:室堂〜立山~別山〜剱澤
17日:剱澤〜前剱〜劒岳〜前剱〜剱澤〜雷鳥沢
18日:雷鳥沢〜奥大日岳〜大日岳〜大日平〜称名滝
実際の行程
16日:室堂〜立山~別山〜剱澤
17日:悪天にて停滞
18日:早朝、やけどを負い病院へ搬送
18日朝、剱澤キャンプ場で朝食の調理中にコッヘルのお湯を足にこぼし、やけどを負いました。
受症個所は両足の甲全体、ステージ2の火傷で全治2週間の診断をうけました。
剱澤キャンプ場で幕営し、テントに2人で宿泊していました。
18日はAM2:40起床、3:00に朝食を作り始めました。
-事故時の概要-
調理場所:テント内
立ち位置:緩やかな剱澤キャンプ場の斜面に対しバーナーを斜面上側に置いて作業
バーナーの置き場:マットの上、ブス板、カートリッジスタビライザーの使用はなし
使用バーナー:PRIMS 153P
使用カートリッジ:EPIの小型のもの、
発生状況:沸騰したお湯に具材を入れようとコッヘルの取ってから手を離し、体重移動をしたところ、コッヘルが倒れ、受傷。なお、コッヘルはマットの荷重が変化したことによる自然転倒(?)であり、直接接触によって転倒したわけではない。
また、テント内には調理時、一人であり、終始一人で作業を行っていた。
-受傷後〜搬送まで-
3:00 受傷直後に履いていた靴下を脱ぐ、そのご仲間により、剱澤キャンプ場の管理所へ。
4:00 テントサイトの水場で足を冷やす。(カルキが入っている水場であり、清潔な流水)
5:00頃 室堂まで搬送か、ヘリにて搬送か判断。足は雪渓の雪を袋に詰め、搬送まで冷却
6:00頃 ヘリにて下山が決まる。8時のフライトまで待機
7:00 両親、所属山岳会、へ事故一報
8:00 ヘリ到着、富山大学附属病院へ搬送。
反省点
1、調理中のコッヘルから手を離してしまった。
2、ブス板、カートリッジスタビライザーを使用せず調理していた。
3、バーナーを斜面上側において調理していた。
4、自分からみて斜面上側にバーナーを設置し、調理していた。
5、テント内でひとりで調理を行っていた。
6、普段使い慣れていない、小型のカートリッジを使用して調理していた。(普段より不安定なのを考えていなかった。)
前日の停滞がようやく終わり集中力が切れました。
今回の件で間違いなくいえることは、
調理中のコッヘルからは絶対に手を放してはいけない。
もし離す場合は、火を一旦切って、安定した場所にコッヘルを置くこと。
実は、これ、2週間前に山岳会で教えてもらってたことなんです。(ちなみに、富山県の山岳警備隊でも同じようで、ぜったいに離すなと先輩に教えられるそうです。)
ソロでやってた時の癖がまだまだ抜けてなくて、今回こんなことになってしまいました。
山ではちょっとした事故で遭難になる、ということの例だと思います。
当分、個人での山行は控え、山岳会で勉強しなおそうと思います。
みなさんは、コッヘルの中身、こぼしたこと、またはこぼれそうになったことないですか?
中身が、沸騰していたら、油だったら、そして、それがもし体にかかったら。
私みたいになってしまいます。
私が偉そうに言える立場ではないですが、コッヘルの取扱い、今一度考えてみてください。
最後に、富山県警山岳警備隊の皆様、富山大学附属病院のスタッフ、所属山岳会の皆様、そして、パーティーメンバーの皆様に多大なご迷惑と、ご心配をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。
題名の段階で少し笑っちゃいました。
いやあ、そうですよね山では何が起きるかわからないですもんね。
そうか、そういう場合がありますよね。
特に俺はボケボケなんでやってしまうかも?
気よつけう。
ガスバーナを使用していた時はテント内で使用していたけど、ガソリンバーナーを使い始めてからは外でやっているからな・・・テント燃え移りそうだし。
でも、火傷ですみ人が大勢いるところでよかったですね。
テントに燃え移って火事になったり、周りに誰もいず一人だけだったり、ヘリが来れないとこだったりしたら終わってましたね。
まあ、御無事で何よりです。
コメント、ありがとうございます。
一見すると笑っちゃうような出来事ですよね。
まさか自分がコッヘルのお湯をひっくり返してこんなことになるなんて思いもしてませんでした。停滞が終わって翌日の朝、いよいよ劒に行けると焦りました。
じつは、周りのメンバーより早く食事を済ませて入念に準備を整えようと思っていたので、少し焦っていたのかもしれません。
山で足を痛めることは即遭難につながることがよくわかりました。反省して次につなげたいと思います。
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