涸沢岳(上高地から涸沢カール経由でピストン)
- GPS
- --:--
- 距離
- 34.9km
- 登り
- 1,667m
- 下り
- 1,660m
コースタイム
- 山行
- 9:13
- 休憩
- 2:07
- 合計
- 11:20
天候 | 晴のち曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道はよく踏まれており明瞭。 |
写真
装備
個人装備 |
テン泊装備一式(1泊)
ストック(ポール)一対
|
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備考 | 涸沢のテント場はあいかわらず羽虫が多く、スプレー式の虫除けを忘れずに持って行ってよかった。 手の甲を日焼けしてしまったので、手袋または日焼け止めを持ってくればよかった。 歯磨きセットを持ってくるのを忘れてしまったので次から忘れないようにしよう。 |
感想
去年腕試しで登って敗退した涸沢岳に再チャレンジしてきた。
結果は登頂。
体力的には限界ぎりぎり一杯。おれはベストを尽くした。おれはよく頑張った。
技術的にはザイテングラートはまったく問題無かった。昨年撤退を決意した場所は、実際に取り付いてみると思ったよりもずいぶんイージーで、今の私の技術なら雨に打たれても十分安全に降りてこれる。以前西穂に登ったときのほうが断然難しかった。(西穂登頂の経験は私にとってかなり大きいようだ。技術を磨くためには近いうちにもう一度登りに行かなければならないだろう)
問題は体力だ。登頂を達成して涸沢のテント場に下りるのに、思ったよりも時間が掛かってしまった。(残り持ち時間20分)テント場にたどり着く頃にはゾンビのような(のろい)動きになっていたに違いない。(もし雨が降っていれば、おそらく時間オーバーしていただろう)
今回は涸沢まではダブルポール、涸沢岳まではシングルポールの万全の体制で取り組んだが、同じ行程で奥穂を狙うのは体力的に無理だろう。しかし涸沢での一泊を追加すれば、奥穂はじゅうぶん射程内だ。もう一泊分の食糧(後述)なら、担いで来れる自信はある。これで次の目標は決まった。
・ポール
去年の9月に登った妙高山で、ポール(杖、ストック)の威力を知ってしまったので、今回はダブルポール持参。登り、下りとも体が安定する。特に下りでの安定感は抜群。しかしタイムを見てみると、去年とあまり変わっていない。なんでや、体感的には早くなってるはずや。あ、そうか、去年は登頂を諦めて途中で引き返してるから、体力的な消耗度の違いか。(違うかも。要検証)
・食糧計画
一食分の食糧(パック飯、レトルトの中華丼、焼き鳥の缶詰)を余らせるという、食糧計画の完全な失敗。なんでこんなくそ重たい物を涸沢まで上げて下ろして来にゃならんねん。なんでや。どうしてこうなった。それはおそらく、行動食(おにぎり、柿の種)を要所要所で十分にぱくぱく食べていたからだろう。体力の維持には役に立った行動食だが、今後の食糧計画は少し見直さねばなるまい。
・小鳥さん
ザイテングラートを下っている途中、目の前1メートルくらいのところを、可愛らしい小鳥(イワヒバリ?)が私の先導をするかのように、ちょこちょことついて来る。完全に私を意識した動きだ。警戒はしているようだが、近い。ここの野鳥はこんな近くまで寄ってくるのか。しばらく(20〜30メートルくらい?)私の下山に付き合ってくれた後、飛び去って行った。思いがけない穂高からのプレゼントであった。
・低体温症
登頂後の夕食後、あたりが薄暗くなってすることが無くなってしまったので、薄着のままテント内で体にシュラフを掛けて(シュラフの中に入らずに)うつらうつらとうたた寝していて、小便をするために起きて薄着のままテントの外に出たら、途端に激しい悪寒と震えが出た。晩秋の木曽駒ケ岳や氷点下の徳沢テント泊でも出たことがあるが、生命に危険を感じるほどの激しい悪寒だ(奇声を発しそうになる)落ち着け!ここは真夏の涸沢だ、少なくとも気温は10℃以上ある。急いでシュラフにくるまり、身を丸くして全身の筋肉を硬直させていると、ほどなくして悪寒は収まった。
これは私の体質的な問題なのかもしれないが、真夏でも油断すれば低体温症は出ることが分かった。
・始発バス
さわんど〜上高地のバスは、始発4:40だったが、乗り切れない場合は10分おきくらいに臨時便が出た。どうしても始発に乗りたい場合は、早めに行ってチケット売り場の前で並んで待つべし。
備考:
上高地BT→涸沢の登りで消費した水量:
アクエリアス500cc、真水300ccくらい
真水は1000cc携行。本谷橋以降は水場が無いため、500ccは万が一のための予備。
今後もこれが標準となるだろう。
涸沢〜涸沢岳往復で消費した水量:
約900cc
1000cc携行したのでぎりぎり。日が高い時間帯なので、予想より多く消費した。同じ時間帯の行程なら1500cc持参したい。
【我が山行の事件簿(その1)】
これは事件簿の第一号にするにはたいへん憚られる話ではあるが、その事件とは、「涸沢から本谷橋に下る途中の道、なんと登山道のど真ん中に、雲子(人糞の意。拭いた紙が脇に落ちていたので間違いない)が鎮座していた」というものだ。
雲子ですよ雲子。人の。登山道のど真ん中に。
しかも、これを他の登山者が踏んでいるではないか!(ああ、神は我々に、なんという試練を与え給うのか!)
辺りにはかすかに人糞の悪臭が…
登山道のど真ん中になんて、ありえない…
あ、いや、ね、ほら、山に雲子の話は付きものなんですけどさ、ふつう、というか、常識的に考えたら、登山道を少しでも逸れた場所でするのが普通じゃないですか。それがね、登山道のど真ん中にですよ。ど真ん中に。
あのね、えーっとね、「予想外の便意」が緊急事態だというのは、私にも分かります(他の山で私にも経験があります)でもね、登山道のど真ん中というのは如何なもんでしょう。考えてもみてください。脱糞している行為の様子を、後続の登山者が目視してしまったら(その可能性は高い)その人はいったいどんな顔をすればいいんでしょうね。私には想像すらできません。(想像なんかしたくないですけど)
いや、そういうことはこの際どうでもいいんです。早々に結論に入ります。雲子はせめて登山道から逸れた場所にするか、やむを得ず登山道上でしてしまったら、きちんと後始末してください。お願いします。どうかお願いします。(雲子を登山道のど真ん中にひり逃げするなんて、まっとうな山登ラーのすることじゃありませんってば)
最後までお読みくださってありがとうございました。
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