写真二枚目 孤高
写真三枚目 八ヶ岳の夜明け
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前回の日記で久しぶりに「小説タッチ」の文章を書いてみた。
三十歳後半まで会社を終えると夜中まで原稿用紙にむかっていた。
当時は、文学賞に応募しながら一次・二次・最終選考などの発表を心待ちにして某ペット月刊雑誌のコーナーなどに執筆していた。
原稿料?それが猫の缶詰ひと月分 (マジです)
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久しぶりにペンを執ると自らの文章の錆びに愕然となる(^^;
文章における敬語の乱用と呼び捨てへの遠慮
昔、某大作家先生から「プロになるなら仕事を辞めてアパートで一人になって三年間原稿用紙と格闘しろ。そうすれば多少は書けるようになる・・かもしれない」
また、「親類、縁者からの誹謗・中傷に自らの血を流す覚悟がなければ文章など書いてはいけない」とも忠告された。
つまるところ、感動と共感を覚える文章は少なくとも何らかの実体験に基づくものであって、それを赤裸々に告白できぬ者に、執筆する資格はないとの話だった。
若き日に悩みながらも書き続け、ある時期に筆を折ったのはそういった言葉の真実に気づいたからに他ならない。
当初わたしは、三年間、大好きな作家の短編を書き写す作業をした。
それにより少なくともその作家の文体と文脈に近づくことができたと思うが、筆が走り出すと善きにつけ悪しきにつけ我流の文体が顔をだし、それが自分流の文章を形作っていく・・
小説を書いたことによる功罪・・ときに土足で相手の心に踏み込んでしまうことかもしれないですね
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ひるがえって山を思うと・・同じ流れなんでしょうか・・
加藤文太郎氏を敬愛し神戸を歩き六甲を闊歩する。
さらには単独行を孤高としながら自分流を失敗しながら模索していく(失敗が多すぎですが
新田次郎氏の「単独行」における加藤像はデフォルメされすぎている嫌いがあるようで、実際は加藤氏が一流企業の技術者であったことを思うと、少なくとも社会においては和を重んじる常識人だったことは間違いがない。
なぜなら設計という作業は、チームで成果を求められるものでそこに対話と信頼がなければ前に進むことはない現場であるからだ。
私自身、H重電機の設計部門にいた経験からチームの意志交流なければ数千枚の図面など描けないことを肌で知っている。(まだT定規の時代でしたね・・)
それにしても新田次郎氏ありて浮かび上がった加藤文太郎氏
それこそが偉大な筆力による文学の力なんでしょうね
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容赦のない数字が性能を的確に現す設計の現場と、生々しい心臓を抉(えぐ)り出し返り血を浴びることも辞さない小説の世界。
私自身の中にある残虐性はそうやって生まれ育ったのかもしれないですね。
なんて言える外科医の冷静さが小説家の本質かもしれませんが、外科医が血にまみれた中で生を求めるのに対し、精神世界における解剖で対象物にとどめを刺す急所を求めていくのが作家なら、その罪業の深さは救いのないものなんでしょう。
芥川・・川端・・太宰・・三島の大御所から信じられなかったのは文体からは想像も出来ない、森村桂、鷺沢萠・・数多の作家が自らの命を絶ってしまった・・
もちろん、文章に挫折したわたしの思考できる域ではありません。
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あらら・・いつになくネガティブなお話・・
たまには、小説風にレコや日記を書いてみようかしら?
読まれた方が、uedaは、山で頭を打っておかしくなったのか?と言われるのを覚悟してね(大笑
何につけてもいつも少し新しいことをしたがる悪い性癖がぬけきれません。
季節は秋から冬へ・・
少し頭を冷やすにはいい時期のようですね
でわでわ
ふふふ、立花隆氏の「宇宙からの帰還」というルポルタージュ?によるとガチガチの理系人間であったはずの宇宙飛行士(当時ですからアポロ計画の)が宇宙に滞在した後地球に帰還するとなぜか急に宗教に走ってしまうようなことがしばしばあったそうです。
立花氏によると、これは宇宙でとてつもなく美しい地球や星空を眺めることで、なんらかの神の啓示を感じてしまったんじゃないか?と。
uedaさんも権現での夜明けの光景を目の当たりにして、なにかそういうインパクトを頭に受けてしまったんじゃないですか(^^)
確かにヤマレコで時々お見受けする山上での劇的な夜明けの美しさはuedaさんでなくても私でさえも衝撃を受けることがあります(写真なのに・・・)。
この日記の左写真は最高ですね。こりゃ「神の領域」です。
ヒマラヤに挑戦する人々もよくこれらの山々のことを「神々の座」と称していますね。わかる気がします。
文学などとんと理解できない私ですがuedaさんの文章はいつも楽しく拝見しておりましたが、そこにはそれなりの根拠があったのですね。納得しました。
私のレコなどは「理系論文風」でつまらない。
小説風なレコや日記、大いに期待します。筆をふるって下さい。
いつもいつもコメントや情報を頂戴してありがたく思っております
前回、ちょいとふざけて書いてみて愕然としました(^^;
あれ?これ・・おかしいぞ?(大笑
昔の野球少年がボールを追いかけて自分の変わりように失意を覚えたようなものでしょうか
なんでもそうですが「継続は力なり」とはよく言ったものです。
それと自分自身の経歴をある程度知ってもらっていると、文章の舞台裏も知っていただけるかと(^^;
いつもpasocomさんの正確さを求める姿勢には敬服いたしております。
縁あって卒業後は、理系の仕事に就きましたが性分に合わなかったのは、いま思えば当たり前でしょうね(大笑
結局、営業などという言葉を操る分野で何とかメシを食ってきました。
1/10の線を引く難しさは、1mの線の中を闊歩する難しさと同じかも(大笑
何の線?法律という線です
怪しいですね、でも営業にはそのユトリが必要ですね
な〜んて話は理解できがたいでしょ
こんな性格だから50cmの登山道を10mで歩いていけるのかもしれないです(苦笑
これからも難儀なジジイですが、よろしくお願いします
でわでわ
宗教への回帰・・まさしく驚愕の風景には自然と手を合わせてしまいますね
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