大雪山系縦走(十勝岳→トムラウシ山→旭岳)
seizanryo
- GPS
- 74:50
- 距離
- 68.4km
- 登り
- 4,933m
- 下り
- 4,533m
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2日目)5:00美瑛富士避難小屋→6:19ベベツ岳→7:41オプタテシケ山7:50→9:20双子池キャンプ地→9:33双子池→11:26コスマヌプリ→13:15ツリガネ山→14:50三川台→16:45南沼キャンプ指定地(テント泊)
3日目)5:45南沼キャンプ指定地→6:19トムラウシ山6:32→9:39化雲岳9:50→10:47五色岳→11:24忠別岳避難小屋分岐→12:28忠別岳12:35→13:10忠別沼→14:55高根ヶ原分岐→16:00白雲岳避難小屋(テント泊)
4日目)5:12白雲岳避難小屋→5:35白雲岳分岐→6:00白雲岳6:07→6:32白雲岳分岐→7:28北海岳7:35→8:15間宮岳8:27→9:00裏旭キャンプ指定地→9:31旭岳9:51→11:16姿見ノ池11:30→13:00旭岳登山口
| 天候 | 1日目 7月28日(木)ガス時々晴れ 2日目 7月29日(金)はれ時々曇りのち雨 3日目 7月30日(土)はれ時々ガス 4日目 7月31日(日)曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2011年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
飛行機
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
天候が30分おきに変化します。対応できる装備を。 雪渓のトラバースがあります。私は使用しませんでしたが、軽アイゼンあると安心。 旭岳へののぼりの雪渓は、アイゼンなしのほうがいいと思う(雪渓の終わりから連続して急登なので着脱する場所がない)。 十勝岳〜トムラウシ間は、双子池以外、水場がほとんどありません(水溜りの水OKの人は多少まし)。 生水を飲むのはやめたほうが無難。5分間の煮沸が必要。エキノコッカス感染予防。 なだらかな地形や岩場が多いため、悪天候時道迷いに注意。 ヒグマ注意。特に、双子池から三川台は要注意。生息域です。 |
写真
拍手望岳台歩道はあまり使われていないのか、のっけからこれ。
ヒグマ出てこないでね〜。
一瞬のガスの切れ目から、見えた!
十勝岳!!!!
きてよかった〜。
砂漠を抜ければ、あたりはず〜〜っと、高山植物の絨毯。
いいです、曇りは曇りで、楽しいことあります。
神々しい景色だこと。
う〜ん、その名の通り、「槍」のような山だ。
岩稜帯の急なくだり。
一気にまっすぐ、600メートル下ります。
逆ルートで、絶対に登り返したくない……。
背よりも高い、ハイマツやササの藪のなかを進む恐怖。
カールの雪渓がきれいだったが、上手く撮れず。
だって、中央が北鎮岳、右は黒岳ですよっ!!
半分、雪渓に覆われてます。
下っている人がいます。
下る人の姿でわかるでしょうか、ものすごい急坂です。
しかも、ザレザレ。
感想
行ってきました! 「だいぶ不安だな〜、大丈夫かな〜コース」
大○山の、○には「雪」が入ったというわけです。
アプローチ
前日に北海道入りしました。
本当はこの日の内に、白金温泉か吹上温泉に移動し、朝一番で行動開始の予定でした。
が、札幌でのガス缶購入に手間取り、旭川からのバスの時間に間に合わず、急遽旭川で一泊し、翌日朝のバスで登山口に向かうことに。
1日目(十勝岳→美瑛富士避難小屋)
登山口に前泊できなかったことで、登山開始が10時過ぎに。
計画より、5時間のビハインド。大丈夫か!?
山は重たい雲が垂れ込めている。
すれ違った人に、「このところ北海道は、熱帯夜だったり天気が不安定だ。ゲリラ豪雨や雷に気をつけたほうがいい」とアドバイスをもらう。
気温35度オーバーの首都圏から来ているので、暑いといっても25度の旭川は快適そのものだが、雷は避けたい。
上ホロ避難小屋へのエスケープも頭に入れながら、ガスの中登る。
しかし十勝連山は、水場が乏しい。
前回の谷川岳で水5リットル担ぎ上げてバテたので、今回は少し弱気に4.5リットル担ぎ上げます(……あんま変わらない)。
太陽が照り付けない分だけ、前より楽に登れます。
そして、昭和噴火口で突如ガスが薄くなり、十勝岳の勇姿が姿をあらわす!!
かっこいい! かっこよすぎる!!
これ見れただけで、なんかもう、大充実。
登頂後は、天気もよくなったので、予定どおり、砂漠のようなルートを通って、美瑛富士避難小屋へ。
水場は探しまくったが、どうも、テント場の脇にある水溜りのことらしい。
流れていない水は抵抗があるので、担ぎ上げた水を使用。
夜半に、雨。
2日目(オプタテシケ山→三川台→南沼キャンプ指定地)
今日はロングルートです。
ヒグマの生息域を、一日で一気に抜ける計画。
時間は、エアリアの標準タイムで、14時間30分! がんばれ、俺!!
オプタテシケ山は、アイヌ語で「槍を連ねた山」などという意味。
その名の通りのピラミダルな山容は美しいが、なかなかしんどい。
いったん登ると、岩だらけの中を今度は600メートル一気に下る。ひざががくがくです。
これ逆ルートで、絶対上りたくない!!!!!
それを過ぎると、本格的にヒグマの生息地です。
背よりも高い、ササやハイマツに覆われて、視界が利かない。
普段は嫌いでつけないのですが、今回は、熊よけ鈴を装備しています。
命には代えられません。
それでなくてもヒグマに緊張するのに、このコースは恐ろしく長い。
おまけに、200メートル前後のノコギリ状のアップダウンが連続します。
ものすごい消耗しますが、エアリアのタイムをずいぶん短縮して3時ごろ三川台到着。
ここで、担ぎ上げた水がほぼなくなったので、双子池の雪渓で入手した水を沸騰させて、飲み水を作ろうと思っていたら、突如の大雨。
コッヘルをとっとと片付けて、水のないまま移動開始。
なだらかな地形が幸いし、さほど水を必要とせず、南沼キャンプ指定地到着。
行動時間、11時間40分。つかれた〜。
そして、水がふんだんにある場所で眠る幸福。
3日目(トムラウシ山→化雲岳→五色岳→忠別岳→白雲岳避難小屋)
朝起きてみたら、今にも雨が降り出しそうな感じ。
停滞を覚悟し、しばらく様子見。5時半くらいにはれてきたので、出発。
しょっぱなの岩を登って、いきなりトムラウシ山頂。大雲海で美しい!
トムラウシから下ると、ロックガーデン。ここではナキウサギの声がそこかしこから。
声はすれども姿は見えないナキウサギ。幸運なことに、目の前を駆け抜けていくのが見られました。
ここから先のルートは、昨日とうってかわって、アップダウンの少ないなだらかなコース。
からだが山に慣れたのもあり、気持ちよく歩き続けます。
忠別岳への登り返しがきついよ、と、すれ違う人に言われましたが、エアリアのタイムの半分くらいで登頂。
どうも私は、登りは得手なようです。逆に、下りは大の苦手。
今日はゆったりゆったり、景色を楽しみながら歩きます。ちっとも疲れない。
ここの歩きが実は一番楽しみでした。
道の脇は、コマクサでいっぱい。
他にも高山植物だらけなのだが、いかんせん、あまり名前を知らない……。きれいなことだけは確か。
4日目(白雲岳→北海岳→間宮岳→旭岳)
今日も快調、まず白雲岳へ!
白雲岳はその名の通り、雲の中。
白雲岳から先は、今日もなだらかな稜線歩きになります。
御鉢平はすさまじい、巨大な噴火口!!
なんかこれ、もう口で説明できない。一見にしかず!
お鉢をくるっと回って、黒岳から下山しようかな〜と悩みましたが、旭岳地獄谷の噴気を見たいので旭岳方面へ。
旭岳は半分、雪渓に覆われています。
遠くから見ると上り下りしている人が見える! ひょえ〜。
実際の斜度はなかなかですが、雪がくさり気味なので、アイゼンは不要。
さらに、雪渓の終了点から連続して、ざれた急坂が連続!
もしアイゼンつけてたら、取り外せずに山頂まで行くことになっていた……。
山頂はすごい人。しかし、最後のピークで大充実。
下って地獄谷では、シューシューと音を立てながら吹き上がる噴気に大感動!
ものすごい充実した、4日間でした。
最後は、湯元湧駒荘で温泉にはいって帰りました。
バスの時間まで4時間もあったので、ぬるめのお湯に2時間も……。
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seizanryoさんこんばんは。
大雪山系縦走お疲れ様でした。ここ数日の北海道は天気がいまいちでしたが、北海道の山はいかがでしたか？
突然ですが、旭岳山頂の写真に自分が写っていてびっくり。まさにニアミスですね。
seizanryoさん、こんばんは
これは素晴らしいロング縦走をされましたね
遠い北海道の地でこれだけの縦走をされるのには
かなり綿密な計画・事前準備があったのでしょうね
私はヒグマ怖し・・・
水は心配だと持参がどんどん増えますよね
昔は私2-2.5Lしか持ってなかったのですが・・・
最近は何故か4-6L＾＾；
コメントありがとうございます。
北海道の山は、いいですね〜。
雄大な感じ。ビブラートが、ゆるやかで。
大雪は深い山なんだな〜と、しみじみ思いました。
本州じゃあ、なかなかお目にかかれない山容です。
しかし、山頂写真に写っているとは！！
本当にニアミスですね！
どなたでしょう？ 探してみよっと（見つかんないって！？）
多分私、山頂で目撃されてますよね。
一人、場違いな大型ザックで、銀マットザックにさしてましたからね……。
……そして、くさい。
実は今、札幌の狸小路に滞在しています。
さっき「だるま」で、ジンギスカン食べてきました。
これから仕事でニセコ方面に行くので、チャンスがあれば久しぶりにアンヌプリとかイワオヌプリ、登ろうかな〜と思っています。
shira-gaさん、こんばんは。
早速コメントありがとうございます。
綿密な計画ねえ、さほど綿密でもないんですよ。
ただ、ヒグマ天国だという双子池キャンプ指定地を避けると、もう2日目の行程を「えいやっ」とがんばるしかなかったんです。
どう計画しても、2日目に無茶するしかなかった。
これを、綿密というのかどうか……。
水場の少ない山域。
水を担ぎ上げるのは重かったですが、思っていたことは実は、shira-gaさんは谷川岳のあの超ロングで6リットル担いでるじゃないか！！ ってことでした。
どMになるには心が弱いですが、心の支えになりましたよ、実際。
ありがとうございました。
初めまして！
十勝連峰からトムラウシを通って大雪山系への縦走はいつかやってみたい憧れのルートです。
（ただいま初心者のため、いつのことか分かりませんが、、、）
大雪山系って、のっぺりと広い印象でしたが、銃走路には藪漕ぎしなきゃならない場所もあるんですね。
視界が悪いと突然目の前に熊が！！なんてビビリながら歩くので、精神的にも消耗が激しいですよね。お疲れさまでした。
でも山で聞くナッキーの鳴き声には癒されますよね〜。
また見にきたいので、お気に入り登録させてもらいました！
yahさん、はじめまして。登録もありがとうございます。
ぜひいつか、縦走してみてください。
大雪山系は、旭岳からトムラウシ山までは、割とのっぺりしていますね。
十勝連峰は、それはもうギザギザです。
おまけに人も歩いていないので、静かな山行には最適ですが、ヒグマは怖いです。出会いたくない。
トレースがあるので、藪こぎってほどでもないですが、藪に道が覆われているところも、十勝方面が断然多いです。
やはり苦しいのは十勝連峰ですね。
双子池キャンプ指定地で泊まれると水もふんだんで最高ですが、ヒグマが……（今年は子熊が多いという情報なので、私はやめました）。
三川台までのギザギザ水なしロング藪コースをどう乗り切るかが、ポイントだと思います。
そこを過ぎれば、後は結構楽しく歩けます。
ぜひ挑戦してみてください。
そして達成したときには、ぜひ教えてくださいね。
こんばんは、seizanryoさん。
これがあの『だいぶ不安だな〜、大丈夫かな〜コース』だったのですね。
まかさこの場所とは！
予想を越える素晴らしいルートで
自分もこの十勝〜トムラウシ〜大雪の縦走コースは憧れ中の憧れルートです
一年に一回の夏休みを利用するしか手は無く、いつになるのか不明ですが
写真の雄大さとseizanryoさんの文章で妄想に浸っております 。
2日目が…少しでもガサガサ音がしたらその度に肝を冷やしそう。
熊鈴だけでは不安でラジオ携帯でないと、とてもじゃないけど歩けなさそうです
一日々々の行程もかなりロングで歩かれてますね。
お疲れ様です。
ヒサゴ沼を行程に入れるとプラス一日なり必要なのでしょうか？
ukkysuzさん、こんばんは。
行ってきました、うわさの「だいぶ不安だな〜、大丈夫かな〜コース」。
無事に帰れて、ほっとしています。
やー、大雪山は雄大ですよ。山が深い。
ぜひぜひ、いつかどうぞ。お奨めです！！
ヒグマは怖くて、鈴のほかにホイッスルも用意していたのですが、自宅に忘れてきてしまったという体たらく……。
幸いにして出会いませんでしたが、怖いな〜と思うところは、いくつもありました。鈴、振りまくりです。
ま、クマの気持ちになって、やばそうなところをイメージすることが大事かと思います。
ヒサゴ沼は微妙ですね。
その手前のキャンプサイトはすぐ近くの南沼、そしてそのもうひとつ手前はなんと遠い双子池ですから。
いまひとつ、半端なんです距離的に。
双子池からトムラウシまでは、何箇所かテント１張りぐらいのスペースが緊急避難的にありますが、クマと水場を考えると私はおすすめできません。
ヒサゴ沼に泊まるなら、双子池で前日泊まるのがいいと思います。
すると、初日の行程がハードになります。
そこでアイデア（というか、双子池キャンプ指定地での宿泊を考えていたころに、私も検討した方法）。
アプローチの日にそのまま登山開始し、夕方からでも「十勝岳避難小屋」か、余裕があれば十勝岳に登ってしまい「上ホロ避難小屋」で泊まる。
すると、アプローチの日に数時間分の距離をかせいでいるので、翌日の双子池までの行程がちょこっと楽になります。
どうですかね？ この作戦。
吹上温泉にバスで行けば、十勝岳避難小屋までは約１時間、白金温泉からなら約２時間です。
歩くペースにもよりますが、この作戦ならば、ヒサゴ沼に泊まっても、１日行程を増やさなくてOKです。
ま、一日の最後に迎えるオプタテシケは強敵だと思いますが……。
ちなみに北沼ですれ違った女性は、ヒサゴ沼から出発して双子池キャンプ指定地まで行くと言ってました。
なので、大丈夫でしょ〜〜！！
seizanryoさん、はじめまして
十勝-オプタテ-トムラウシ-大雪縦走やりますね。
ご苦労さまでした。充実感あったでしょう！
私は、逆ルートで予定して、天候がよくなかったので
トムラウシで下りてきました。
白雲岳のテン場の写真見ると、私のテントもありました。
いつのまに
すごい大縦走してますね〜！！
うらやましい〜
大雪山〜北海道で一番最初に登りたい山ですよ
それを大縦走とは
素晴らしいレコありがとうございました
fall
yanoさんも、お疲れ様でした。
私テント、水場への入り口の脇に張っていましたが、反対のほうから、十勝のほうへ縦走するという話し声が聞こえてきていました。
あれが、yanoさんだったのでしょうか？
やー、悪天候時にクマの住処に突入するのは、「恐怖」以外の何ものでもないので、トムラウシで降りるのも賢明だったかもしれません。
またいつか、チャンスがあるといいですね！
行ってきました、大縦走！
無鉄砲心が、むくむくとわきだしてしまいまして。
北海道の山は、緩やかで、雪渓がきれいで、大絶景で、山深くて、ものすごくいいですよ。
私は、韓国に行けない代わりに、国内で冒険してみました。
すっごい、楽しいですよ。疲れもしますが。
ぜひぜひ、登ってみてください。
縦走でなくても、御鉢平一周もすごい魅力的なんで、おすすめします。
北海道遠征お疲れ様でした。
色々と行かれましたねぇ〜
こちらに書き込みで失礼しました。
seizanryoさんのコメント頂いてから、しばらくMAPを見てたんですよ〜
（その為に大雪山系のMAP買いました、ってか未だ持って無いの？っていうツッコミはナシです
双子池で泊まるならかなり予定が融通利きそうです。
そのためには山に入る日の段取りが重要なのですよね？
ガスの仕入れとか…
それでも、seizanryoさんの日程に＋１or２日は加える予定で動きたいと思います。
貴重なご意見ありがとうございました
ukkysuzさん、こんにちは。
返信遅くなりました。
山に入ったり、ネット環境がない場所（実家）に居ましたので。
MAP見て計画立ててみてください。
いずれにしても、オプタテシケからトムラウシの間を、できるだけ早く通過するというのが、ポイントになると思います。
ヒグマの住処のど真ん中なので。
ガスは空港とかでも手に入るようですよ。
ぜひいつか、大雪山の雄大な自然を楽しんできてください。
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