光岳・上河内岳・聖岳（芝沢ゲートから）

2021年08月28日(土) 〜 2021年08月29日(日)

• GPS: 21:29
• 距離: 45.8km
• 登り: 4,289m
• 下り: 4,283m

コースタイム

1日目

• 山行: 9:23
• 休憩: 0:51
• 合計: 10:14

3:56 スタート地点
4:02 4:03 芝沢ゲート
4:30 4:34 易老渡
5:34 5:35 面平
7:31 7:35 易老岳
8:17 8:17 三吉平
9:15 9:15 県営光岳小屋
9:29 9:50 光岳
10:00 10:06 県営光岳小屋
10:43 10:43 三吉平
11:43 11:47 易老岳
12:57 12:58 希望峰
13:17 13:17 仁田池
13:41 13:50 茶臼岳
14:10 茶臼小屋

2日目

• 山行: 9:21
• 休憩: 1:54
• 合計: 11:15

2:54 茶臼小屋
4:07 4:07 上河内岳の肩
4:15 5:20 上河内岳
5:25 5:26 上河内岳の肩
5:49 5:49 南岳
6:34 6:35 聖平小屋分岐
7:05 7:06 薊畑分岐
7:42 7:42 小聖岳
8:39 8:56 聖岳
9:09 9:13 奥聖岳
9:29 9:29 聖岳
10:01 10:01 小聖岳
10:27 10:37 薊畑分岐
11:21 11:21 苔平
11:37 11:38 大木の広場
12:41 12:51 西沢渡
13:25 13:26 便ヶ島
13:47 13:49 易老渡
14:05 14:06 芝沢ゲート
14:09 ゴール地点

天候

2日間とも晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車 自転車

芝沢ゲートの駐車場 30台程度は満車のため、その1km手前に駐車

コース状況／危険箇所等

【易老渡→易老岳】
鉄橋を渡ってすぐ急登。よく整備されており、道を迷うこともなく登りやすい。面平までは10までのカウント、易老岳までは10から30のカウント表示された看板あり
【易老岳→光岳ピストン】
三吉平までは平坦、そこからは光岳に向けてゴーロを登る。登りきったところに水場があり、あとはセンジガ原に癒やされるエリア
【易老岳→茶臼小屋】
希望峰までは樹林と草原の繰り返し平坦路。希望峰から茶臼岳に向けては稜線ではハイマツ帯、鞍部は木道。茶臼岳はザレている
【茶臼小屋→上河内岳→薊畑】
上河内岳の分岐から上河内岳へはすぐなので、絶景を見るなら是非登ろう。上河内岳からはヤセ尾根、崩壊しているガレ場など慎重に歩く場面あり
【薊畑→聖岳ピストン】
小聖岳から前聖岳山頂まで砂礫の大斜面をつづら折りで登る。滑りやすいのと落石には十分注意
【薊畑→西沢渡】
苔平付近まで倒木により道が遮られている所が多い、踏み跡に惑わされずにピンクテープを探したほうがよい。何回も倒木を潜ったりするので大きなザックだと大変かも
【西沢渡→便ヶ島→易老渡】
ワイヤーロープウェイというアトラクションをクリアしたあとは、森林鉄道跡の平坦路。所々で土砂が崩れて押し出されている

写真

8/28 4:03

【1日目】
芝沢ゲートには2時頃に到着したが、既にゲート前駐車場は車で溢れており、1kmほど手前に駐車
少し仮眠をとった後に、折りたたみ自転車に乗って出発。1kmのディスアドバンテージも自転車があればほんの誤差
芝沢ゲートをくぐって易老渡へ

8/28 4:32

芝沢ゲートから易老渡への道は多少上ってはいるが、自転車だと快適な道
道路上に落石があることは想定してたものの、完全に冠水してる箇所が幾度もあったのは暗くてわからず驚いた
鉄橋があるところが易老渡の登山口。自転車をデポし、登山スタート

8/28 5:35

易老岳への急登を登っているうちに明るくなり、大体3分の1くらいにある面平で小休憩
高度1400mほどの登りはキツイが、道はわかりやすいし整備もよくされている

8/28 7:09

標高2254.1m の三角点

8/28 7:11

三角点を過ぎたあたりが一番荒い道かなって思ったけど、この程度

8/28 7:15

ようやく深い樹林帯を抜けて青空が見えるように
ほどなくして易老岳の分岐で、まずは光岳を目指すため進路を南へ
そういえば、易老岳はどこにあるんだろ？

8/28 7:43

登りっぱなしから開放されて、三吉平までは下り基調の平坦路で歩いていて気持ちがいい
植生は道にあわせるような単調さはなく、樹林・草原・沼地と目まぐるしく、そちらも楽しめた

8/28 7:49

8/28 7:52

シナノオトギリ

8/28 7:52

アキノキリンソウ

8/28 7:53

北東方向
最奥のスカイラインが中央アルプス、それより奥には御嶽山も

8/28 7:53

東方向
お椀型にこんもりしているのが恵那山

8/28 7:53

南東方向（進行方向）
ようやく光岳を捉えた

8/28 8:21

三吉平を過ぎると光岳へ向けてゴーロを登る

8/28 8:23

ダイモンジソウ

8/28 8:38

ヤマトリカブト

8/28 8:47

ハクサンフウロ

8/28 8:50

白いトリカブト

8/28 8:55

沢の流れが現れたので、そろそろ水場かな

8/28 8:57

振り返ると聖岳の稜線
明日はあそこに行くんだなぁ

8/28 8:57

静高平の水場
冷たくて美味しい水がよく出てる

8/28 9:04

センジガ原。イザルガ岳の分岐あり

8/28 9:09

光岳小屋まであと少し

8/28 9:15

光岳小屋

8/28 9:29

光岳の山頂部。聞いてはいたが、確かに展望は無さそうだ

8/28 9:30

光岳山頂と三角点

8/28 9:49

展望には期待してなかったが、10m先が展望台って矢印があり、行ってみると樹木に邪魔されない展望台が

8/28 9:48

東方向
真ん中の双耳峰が二百名山の池口岳

8/28 9:48

南東方向

8/28 10:05

戻って光岳小屋から見る富士山

8/28 10:05

左から茶臼岳、上河内岳、聖岳
これから登る順番

8/28 10:08

モコモコした亀甲状土

8/28 10:17

行きには気が付かなかったけど、静高平の水場は2箇所あるみたい
帰りは頭から水を浴びて、これからの暑さに備えた

8/28 10:20

8/28 11:47

易老岳の分岐に戻って、易老岳を見つけた
少しだけ茶臼岳方面寄りにあるのね

8/28 11:59

樹林と草原が繰り返す平坦な道をずんずん進む

8/28 12:56

希望峰
仁田岳への分岐あり

8/28 12:57

8/28 12:58

本日最後のピークであろう茶臼岳
稜線のハイマツ帯で、体感風速10m弱の横風
暑さを吹き飛ばしてくれるので、こんな好天時は逆にありがたい

8/28 12:58

左から茶臼岳と隠れ気味の上河内岳と聖岳と兎岳

8/28 13:02

ハイマツ帯は森林限界歩いてるって気分にさせてくれるので好きだけど、足元が見えず根っこに引っかかることがあるので嫌い
盛大にコケた

8/28 13:29

ザレた茶臼岳の山頂部

8/28 13:40

茶臼岳

8/28 13:49

茶臼岳から望む富士山

8/28 13:49

南アルプス南部を繋ぐ縦走路

8/28 13:50

ヤマハハコ

8/28 14:09

茶臼小屋へ到着
水場は近いしよく出てます
昨日から仮眠しかしてないので、日没前から眠りについた

8/29 2:55

【2日目】
上河内岳で日の出を迎えるべく、逆算して日の出時間の2時間前から出発

8/29 4:41

上河内岳の肩から分岐して上河内岳に登ったが、想定よりも早く着いてしまった
稜線に吹く風が容赦なく体を冷やす中、1時間後の日の出待ち

8/29 4:58

空が白み始めても、なかなか太陽は現れてくれない
じれったい時間を寒さに耐えながら過ごす

8/29 5:13

ちょうど日の出の時間
1つの光点が富士山の左側に現れ、そこからは秒単位での日の出ショー

8/29 5:14

8/29 5:18

まばゆい光に自分も照らされ、気分的なものかも知れないが温かみを感じる

8/29 5:19

朝焼けに照らされたシルエットは、どこを切り取っても画になるね

8/29 5:19

太陽が十分に上りきったところで上河内岳を後にする

8/29 5:19

南アルプスのモルゲンロート
他の山域とは違った包容力のある温かみ

8/29 5:20

下山途中に影富士が出ていることに気がついた
富士山は偉大だ
（影上河内岳かも……）

8/29 5:39

ウメバチソウ

8/29 5:39

ミヤマコゴメグサ

8/29 5:40

シナノオトギリ

8/29 5:40

タカネマツムシソウ

8/29 5:41

ヤセていたりガレていたりするので要注意

8/29 5:43

ウメバチソウ

8/29 5:44

シナノオトギリ

8/29 5:44

ヤマトリカブト

8/29 5:45

タカネナデシコ

8/29 5:46

8/29 5:49

南岳

8/29 6:01

キオン

8/29 6:34

上河内岳からだと500mくらい下りたことになる
標高2300mほど、聖平小屋への分岐

8/29 7:04

少し登って標高2400mの薊畑
ここから聖岳までピストンする人が多いのか、デポしてるザックがいくつもあった

8/29 7:41

今回の山行で最後の登り、前聖岳まで高度600mを一気に登る
そして、ちょうど中間あたりに位置しているのがここ小聖岳
ここからは森林限界を越えて、斜面に張り付くような登山となる

8/29 7:41

振り返ると今まで歩いてきた上河内岳、茶臼岳といった峰々

8/29 7:44

どこを登っていくの？と言いたくなるような前聖岳の大斜面

8/29 8:13

それに対して人間が出した答えは、ひたすらつづら折りで登っていくだった
砂礫で滑りやすいのと落石起こさないように注意

8/29 8:22

イワツメクサ

8/29 8:37

何度もつづら折れて、ようやく前聖岳に登頂！
北方向には圧倒的な赤石岳。左奥には仙丈ヶ岳も見える

8/29 8:37

北東方向
空木岳、木曽駒ヶ岳といった中央アルプスの尾根の後ろに御嶽山

8/29 8:37

山頂は広くて、どの方向を向いても景色は最高

8/29 8:57

前聖岳から奥聖岳へ向かう
雲が上ってきてるが、突き抜けてる富士山

8/29 9:04

チングルマ

8/29 9:10

奥聖岳にある三角点
山頂標識より少し先の突端にあるので見逃しやすいかも

8/29 9:12

奥聖岳から東側

8/29 9:12

前聖岳方面

8/29 9:13

南側。今回の山行で歩いた山が全部見える
光岳からここまでよく来たもんだ

8/29 9:13

北東方面
微かに見えるのは北アルプス

8/29 10:52

下山は薊畑まで戻って便ヶ島へ降りる、標高3000mから1000mまでの2000mを下りっぱなし
しかも、この登山道が結構荒れてて厄介。倒木が行く手を阻んでいて、そこから踏み跡がいくつも分岐、まるで迷路になってる所が何度もあった

8/29 11:02

雰囲気は南アルプス特有の苔むした樹林帯を歩く感じが良いですけどね
易老渡から易老岳への登りと比べて、はるかに難易度が高いです

8/29 11:16

苔平
ここからはさらに急坂が頻発。でも、道としてはわかりやすくなってきた

8/29 12:35

ひたすら下っていくと廃墟らしき建物

8/29 12:36

造林小屋跡

8/29 12:41

西沢渡。その名の通り西沢を渡る

8/29 12:41

西沢を渡るための仮橋がある時もあるようだが、そんなもの流されててなかった

8/29 12:43

なので、この人力ロープウェイで沢を渡るのだ
下の紐を引っ張って滑車を経由し、ロープウェイを移動させる仕組み
先に着いていたおじさんとご一緒させていただくことになった
しかも、ロープウェイをこちら側に引き寄せ済みで、いいタイミングで来てしまった

8/29 12:48

真ん中までは軽い力でいけるが、真ん中からは2人の力を合わせても結構しんどい
ボルダリングみたいに腕がパンプアップするので、時折シェイクして休ませる
格闘すること5分で、ようやく対岸へ

8/29 12:48

面白い乗り物だったけど、もう次はいいかなって気分
1人だったら沢の上で絶望してたかもしれない、一緒に乗せていただきありがとうございました

8/29 12:50

8/29 12:50

正式名称はワイヤーロープウェイで、荷重制限は150kg
結構丈夫な作りなので、3人くらいは行けそうな気もするが、ロープ送りができる空間がないので、2人がベストかな

8/29 13:13

便ヶ島への途中にあった滝
立派な橋があったり、土砂で押し出されたザレ場だったり、落差が激しい平坦路

8/29 13:19

便ヶ島までの道は、森林鉄道が通ってた跡なので立派なトンネルもある

8/29 13:22

便ヶ島
ここにもデポの自転車が3台ほど

8/29 13:47

行きには暗くてよくわからなかった易老渡の鉄橋
ここからは自転車にスイッチ

8/29 14:05

芝沢ゲートまで帰ってきて、長かった山行もこれで終わり

8/29 15:08

【余談】
帰り、せっかくなので下栗の里のビューポイントに寄ってみたのだが、駐車場から結構歩いて追加の登山してた
日本のチロルと呼ばれる眺望が楽しめるそうだが、南アルプスの絶景を歩いたきたばかりの自分には何も感じられなかった

撮影機器：

iPhone XR 64GB SIMフリー Apple

感想

shinagaki

日本百名山を踏破している人たちの話の中で、「光岳と聖岳は最後に残るよ」とよく聞く話だったが、その通りに習い自分も97座目と98座目に登ることになった
最近の山行は日帰りばかりで、泊まりでの山行は約1年ぶり。それなのに結構な距離を歩く計画となったので不安がいっぱいで当日を迎える

深夜に車で芝沢ゲートに着いたとき、まさかの満車で面食らったが、折り畳み自転車を積んできたので手前に駐車となっても全然問題なかった。前回の山行、塩見岳でも鳥倉登山口まで自転車を使ったが、今回はよりなだらかな傾斜で自転車の機動性が大活躍でした。2000m下ってヘトヘトになっていた下山時も、易老渡で自転車にスイッチしてからは気持ち良いスピードで勝手に進んでくれたので、本当に自転車はオススメ

最近の山行ではアクセスに車を使っている都合上、全行程がピストンとなることが多かったので、周回する縦走路は新鮮味があって満足度が高い
特に、西沢渡のワイヤーロープウェイなんて、よい経験になった

次の山行が百名山踏破となる99座目と100座目になる予定
最後は天気が良いときに行きたいので、今年は諦めて来年になるかもしれないが体調管理に気をつけて当日を迎えたい