南ア百名山4座巡りツアー3泊4日(鳥倉〜池口)
- GPS
- 34:04
- 距離
- 75.6km
- 登り
- 7,145m
- 下り
- 7,740m
コースタイム
- 山行
- 9:08
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 9:48
- 山行
- 9:15
- 休憩
- 2:34
- 合計
- 11:49
- 山行
- 5:12
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 6:42
天候 | 1日目 時折晴れ間あり 基本ガス 2日目 朝はちょっと晴れ→その後爆風&雨&ガス 3日目 雨→爆風&雨&雷&ガス 4日目 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
上村〜大鹿村を繋ぐ国道152号線は全面通行止めなので、登山口間は2時間程度かかります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体的に崩落地形を通過することが多く滑落に注意が必要。 赤石岳、中盛丸山、前聖〜小聖の間、茶臼周辺は風が強い時は注意。飛ばされないように。 |
その他周辺情報 | ほっ湯あっぷる(600円) |
写真
装備
個人装備 |
行動着
就寝着(メリノウール上下)
ダウンパンツ
ナノパフ
フリース
トレランシューズ
靴下替え
ストック(1本)
救急・非常用セット
裁縫セット
ヘッドライト(予備電池)
充電ケーブル類
モバイルバッテリー
筆記用具
食料
非常食
コッフェル
帽子
日焼け止め
シュラフカバー
インナーシュラフ
|
---|---|
共同装備 |
バーナー
エアライズ2
ペグ
|
感想
当初は北アルプスのジャンやその辺りの縦走の案もありつつ、前線の状況などを見て、太平洋側のがよさそう〜、ということで数日前に突発的に決まった荒川、赤石、聖、光岳の百名山4座欲張り縦走ツアー。
ほとんどの小屋が7/15-17(土-月)の海の日3連休に合わせて13日(木)からの営業だったため、小屋開け前の静かで快適な旅でした。
7/10(月)
新潟の越後妻有の芸術祭を見終わりそのままの足で南信方面へ車を走らせる。
20時過ぎに駒ヶ根に着いて、こぶしの湯で入浴。とりあえず車のデポのために池口岳登山口に向かう。この時既に21時で、池口までの所要時間2時間のナビ表示が出た時の絶望感たるや…。長野県大きい。というか南ア南部が大きい!!
飯田から251号と国道152号線を通り、池口岳登山口までの林道をなんとか眠たい目を擦りながら運転。
その後出発地点の鳥倉登山口まで再びドライブ。152号線が通れればかなり近いが、大鹿村の地蔵峠付近が通行止め&それ以外にも自然災害による通行止めが多くかなり迂回しなければ行けず、池口岳登山口→鳥倉登山口の所要時間表示は2時間。
鳥倉手前の道の駅まで運転して1時過ぎ就寝。
7/11(火) 縦走1日目
4:30に起床し準備し、鳥倉登山口へ向かう。
6時前鳥倉登山口着。平日なのに車がかなり停まっており、満車寸前。
三伏峠の道は数年前に塩見に登った時ぶりだったが、相変わらず登りやすくていい道。なかなかガスが取れない。天気予報はそんなに悪くなかったはずなんだけど、、、。
今回は結構工程が長めなので、割と頑張って終始歩く。
瀬戸沢ノ頭付近の西側斜面はザレザレで崩落地のようになっていてかっこいい。滑落注意。
予定では高山裏避難小屋でテント泊or荒川中岳避難小屋の予定でしたが高山裏避難小屋についた時点でまだお昼過ぎだったのでもう少し進むことに。
前岳手前のカールは美しく、滑ったら気持ちよさそうだった。
荒川中岳避難小屋は営業前なので冬季小屋として使わせていただきました。
ストーブまで炊いていただいて、とても快適に過ごしました。
外は雨と風がすごい。明日には止むのだろうか、、、、。
7/12(水) 縦走2日目
朝、トイレに起きると、月が出ている!!!晴れている!!!(爆風)
って感じで、昨日は何も見えなかったので、嬉しい起床。
朝ごはんを食べて荷物はそのままに、日本百名山の荒川岳(悪沢岳)をピストンします。日の出前に山頂について、しばし撮影タイム。風もまぁまぁあったので、日の出とともに下山。
小屋に戻って温かいものを飲んで、パッキングを済ませ再出発。
赤石小屋までの道では奇跡的に視界が開けて、赤石の大きさに圧倒される。すごい〜かっこいい〜。
赤石小屋までおりて休憩して赤石目指す。
途中大聖寺平を超えたあたりからは爆風。風速15メートルくらいはありそうな感じ。
百間まで頑張って歩いて、しばし休憩。
百間を越えると聖平まで泊まれる場所がほぼないので、ここで進退の相談をする。時間的にもまだいけそうなので、聖平まで頑張ることに。
百間の従業員さんから、中盛丸山の手前のコルから中盛丸山あたりは風が強いから気をつけてねーとのアドバイスを受ける。
稜線に出ると途中途中、ハイマツ帯などがあって風を凌げるので、避難と爆風を繰り返しながら進む。途中から雨も降ってきて、寒いし濡れてるしで、辛い。
兎岳避難小屋で少し雨宿り。温かいものが沁みる。
気合を入れて再出発。幸い雨は止んできて風だけ。前聖からのくだりは風も強くて苦労。とにかく走って下山。小聖を越えると樹林帯に入るので、ありがたい。風が凌げるの本当にたすかる。
そして、聖平小屋へ。
冬季小屋を貸切で使わせていただく。広いし、清潔だし、マットもひいてあるし、水場あるしトイレ(水洗)もあるしなんてありがたいんだ…
広いのでゆっくりストレッチなどもさせていただいた。よく歩いた1日。流石に足に疲労感。
夕飯の鯖缶が美味しかった。wataru氏は缶ビールが2缶あいてました。
7/13 縦走3日目
今日は光小屋まで行ければいいのでゆるふわ行程。天気も少し良くなってくるような予報もあったので7:30ごろ出発。ときどき雷鳴がきこえる。近いな〜。
その後視界がちょっとだけ晴れて聖岳が見えた。大きくてかっこいい。
昨日は足がヘトヘトで明日歩けるかな?と思っていたけど、リュック背負って歩き出すと歩けてしまう不思議。
上河内岳は縦走路から少し外れておりいくか迷いつつ、分岐に荷物デポしてダッシュ登頂。
茶臼までの下りも2重稜線ぽくなってて風ないかな?と思いきやちゃんと風ある。
9:45分ごろ、茶臼小屋到着。一時避難。電波が入ったので、雨雲レーダーを確認すると11時前までかなりの濃いめの雨雲が。そうこう言ってると、雷と雨がひどくなる。
雨雲が抜けるまで長めの休憩。温かいものがからだに沁みる(n回目)。
意を決して出発。体が濡れていて寒いので、スピードあげて登る。茶臼あたりの風がかなりきつかった。
その後は樹林帯に入るところが多く平和。茶臼〜光の間は地形が変わっていて面白い。
光小屋に14:30ごろ到着。事前情報では今日から営業開始のようだったが、芝沢ゲートが15日からなこともあり、今日はまだ小屋開けの準備中。
テント場は使わせていただけるということで、テント設営。設営中は雨が降ってなくて助かる。
晴れたら光岳行こうか〜とか言ってたけど杞憂だった。晴れない。
風も強くテント場は奇跡的に全く風の影響を受けないところに張れたけど、ちょっと見通しの効きそうな場所に出ると爆風だった。
小屋番をしている友人と少しおしゃべりして、あたたかいココアまでいただく。温かいものが(以下略
海の日連休といえば山小屋的には一大イベント。ここから夏が始まりますね〜。
小屋で働いてるみんなが無事シーズンを終えてくれることを祈るばかりです。
暇なのでオセロゲームしたりして早めに就寝。
7/14 縦走4日目
3:15起床。4:30頃出発。お友達の小屋番さんにお見送りしてもらう。
池口のルートは山と高原地図によると、不明瞭的な記載があり心配していたが、踏み跡は明瞭にあり、明るい時間であれば、??と思った瞬間にあたりを見回せば赤テープなり、歩きやすいように木が切ってあったりするのでそれらの痕跡を探せば大丈夫。暗い時間だと、結構難儀しそう。池口岳は行くか迷ったけど視界もないのでスルー。最終日なので足も疲れてきているので休みつつ、10:30前に下山。
サンダルなどを鳥倉デポ車に置いていたので、着替えなどもせず早くお風呂に向かおう!って感じで車を出発させましたが、運転してると足になんかが付いてる感覚があり、車を停めて確認すると蛭が4匹ほど。ひいい。
なんとか除去しましたが血が止まらず、流血しながら運転。下山後のヒル、マダニチェック大事。
そこから飯田のお風呂屋さんに行って、お昼ご飯食べて、鳥倉まで車回収行って無事フィニッシュ!!!
●感想
以前からずっと気になっていた山域。ここにあと仙塩尾根も繋げていつか行きたいな〜と思っていたけど今回は日数的に仙塩は断念。
車の回収問題さえクリアできれば、南アルプスの主要な百名山4つを繋げることができる良き欲張りルート◎
これで多分登った百名山は70座になったはず、、、? (曖昧)
今回南下ルートにしたのは13日から営業開始する小屋が多く1日目,2日目で冬季小屋を使える割合が高くなりそうだったからですが、北上ルートにすれば、最終日は三伏にテントを張って余裕があれば塩見ピストン!みたいなコースどりも良さそう。
天気が予報よりも、全体を通して悪く(笑)、コンディション的にはうーんって感じでしたが、そのおかげかすれ違う人よりも雷鳥の方が多く、タフネスさが存分に鍛えられた旅って感じでした。
南アルプスはCTが、タイトめだよ、と聞いていたので軽量化はしたつもりですが、それでもかなりいいスピードで進めたので(天気が悪くて登山道の状況や見える展望の解像度がほとんどなく、記憶がほとんどないけど。笑)、ちょっと自分の自信にもなった気がします!
共装多めに持ってもらったり、天気も悪かったけど付き合ってくれたwataru氏ありがとう〜〜🙏!
池口に車をデポしてたこともあり、強引に突っ込んでしまった感はありますが、本当にやばかったらいつでも引き返すつもりではいました。が、やはり車をデポしているとバイアスが生じてしまう感は否めないですね。
また天気がいい時にいつか再訪したいです。絶対にいい縦走路なんだろうなと思いながら歩いてました。
●装備
・靴について
今回は今までの夏山縦走だとマスト装備だったホカオネのスピードゴートから少し浮気して、アルトラのオリンパスを履いてみました。グリップ力などはそんなに不備を感じませんが、雨のなか長時間歩いているとソールが足の中でズレたり、くだりが長く続くと足の指がアッパー部分に当たったりして、やっぱりスピードゴートに戻ろうかな、、、という気持ちになってます。とはいえ、他を知らずに「スピードゴート最高!」っていうのもなんだかなぁと思っていたので、もう少し使ってみようと思います。
・就寝具、着替えについて
今回はシュラフは省いて、ゴアシュラフカバー+インナーシーツ+ダウンパンツ+ナノパフ+フリースで。避難小屋泊も多かったので単純比較できる感じではないけれど、まぁこれくらいの日数なら大丈夫そう。ナノパフのメインジッパーが破損したので、修理出さねば。
・ご飯系
今回は夕飯がほぼアルファ米で、QOLが高めだった。いつもパスタやラーメンなどの小麦類が多いのが関係しているかは定かではないけれど、お腹の調子もよかった。行動食はナッツ類+ドライフルーツ+グミなど。
天気が悪く、休憩するときに嗜好品を飲む機会が多かったので、多めに色々持っていっていてよかった。甘い飲み物はやっぱり寒くて疲れた時には沁みるので、たくさん持っていくにこしたことはないですね。
・雨具
1軍雨具を導入したつもりだったけど、かなり染みてきてた。新調するか、、、、。
・深南部について
山と高原地図の深南部の注釈&情報量が多すぎて、読んでるだけで楽しい。あれはかなりのオタクの方が書いているに違いない。愛を感じる。
白嶺南陵とかも気になりますね。
コメントありがとうございます。コメントの真意がわかりませんが、自然は常に移りゆくもので、諸行無常です。
この辺りの山域は偏西風影響を強く受け、西側の地形は風化しているところが多いです。
山を登っていると私たちとは違う大きな時間軸で自然が動いているのを感じます。
崩落地形はその大きな時間軸を感じられる情景の一つだと思い、それに対してかっこいいと感じるのは私の自由かな、と思います。
「トランスポートを縦走でも使えるという柔軟な発想がないことが残念です」by ikd
🤣
オーナーさんではなくスタッフさんですね〜。天気がいい時にまた再訪したいです。
ありがとうございますー。kitayanさんの記録も拝見してますよー。
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