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★「ふたりのアキラ」平塚晶人著（山と溪谷社、ヤマケイ文庫、2014年4月）
松濤明（1922生）と奥山章（1926生）という二人のアキラと、芳田（→奥山→山田）美枝子（1930生）さんとの関係をテーマに、登山家でもある著者が歴史を検証したもの。著者と美枝子さんとの書簡の形式で各章が綴られています。伝説になった松濤氏が徒歩渓流会ではけっこう評判が悪かった（わがままだった）ことや、美枝子さん自身もスキーから入って岩登りまでこなす登山家だったことなど、これまで私が知らない事実に触れることができました。さらに奥山氏に関してはRCC�鏡瀘�当時の様子だけでなく、自殺前後の様子などにも及んでいます。執筆が始まったのは、美枝子さんが福井県芦原温泉のケアハウスに移住したころで、出版して4年後（2008年）にお亡くなりになったとのこと。この時代の証人の弁が存命中に出版できたことは著者・平塚晶人氏の大きな成果ではないでしょうか？ 文庫本（ヤマケイ文庫）は単行本（文藝春秋）の刊行から10年後という節目ですね。 【2015年10月27日・30日】
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