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著者は画家ですが、学生時代は岩稜を含めて山に通っていたそうです。この本は、通販会社が出版している雑誌に連載されていた文章を、白水社の社長と遠藤甲太氏が単行本に編集し直したもの。いわゆる「秘境」の宿を紹介するもので、四季に対応した4つの章に分けて構成しています。一つの季節に8ないし9の画文があり、全部で34の宿を紹介。巻末に紹介した宿の情報も参考情報としてまとめられています。画がすばらしい一方で、文章はかなり苦痛なものでした。「〜存じます」のように丁寧な文章をつかって品をだそうとしつつ、「ご存知かナ?」「でしょうナ」「しますゾ」「楽しいですヨ」といった文末にカタカナを入れる文体はちょっと読者をバカにしたような印象にもとられかねません。紹介している内容も、教えてあげているという上から目線気味で、文化人であることが良いという物差しでありながら、お料理とお酒をめったやたらに褒めています。大正生まれという点で致し方ないのかも知れませんから、広い心で挿し絵を楽しむつもりで。 【読了日:2015年12月1日】
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