新編と銘うっているところは、福島功夫氏による「はじめに ―新編集にあたって」で解説されていますが、加藤文太郎氏の遺女・登志子さんのご了解を得て、花子未亡人の文章「不撓不屈の岳人 加藤文太郎の追憶」を収録していたり、最初の私家版にはあったものの朋文堂版では削除されていた「神戸付近の三角点」「加藤、吉田両君遭難事情及前後処置」を復活させたりしているとのことです。また、福島功夫氏による解説が全部で4編、ほぼ各章のおしまいに挿入されていて、本を読み進むうえで良い参考になっています。
この本を読んでみて、まず分かったことは、谷甲州著の「単独行者(アラインゲンガー)」が、小説とは言いながらも、かなり実話に即していると思えることです。また、加藤文太郎氏が故郷や職場に近かった兵庫・岡山・鳥取県境付近の山々を北アルプスにみたてて、兵庫アルプスとし、山名・川名なども兵庫槍、兵庫立山、乗鞍、梓川などと読み替えていたということです。(実際に今でもそのように呼ばれているのでしょうか?)
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