闘病生活(両手指両足を切断)、とくに神奈川県丹沢山麓のリハビリセンターでの厳しいリハビリ、義足歩行訓練、退院後の一人暮らし、そして、社会復帰(もとの会社で営業マンに戻る)という一連のノンフィクションが赤裸々に記載されています。中国・四川省にも訪問し、お世話になった方々(命の恩人)とも再会しています。そして最終章では、上高地から徳沢園までトレッキングする場面となります。
カラーも含めて、かなりの枚数の写真も掲載されているのもノンフィクションならではですね。
著者の人となりや、母親との関係なども、この本を読むと少しわかったような気になります。私も普段は健康なので、たまに人をお見舞いに病院に行った時などに、闘病している人たちを見かけることはありますが、そういう時ぐらいしか思い出さないことを、この本ではずっと主題にしているわけです。単純なコメントはありますが、生き抜くということの尊さを考える一冊として、貴重な本だと思いました。
それにしても、日本ペイントという会社(松田さんの勤務先)は度量が大きいのか、それとも松田さんの大きさがそういう姿勢を会社に選択させたのか、ちょっと感心しました。
なお、本の帯には、「近々テレビ放映決定!!」との宣伝文句があったのですが、出版当時、実際にそのようなドキュメンタリー番組が放映されたということなのでしょうね…
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