短編17話で構成されていて、それぞれは、雑誌「渓流」「つり人」「岳人」「山と渓谷」に掲載されたものがベースになっているとのことです。紀行文の舞台は、下田・川内、奥利根、白神、黒部、会津・只見、虎毛、海谷といったところで、著者と浦和浪漫山岳会がこれまで地域研究してきたエリアが中心かと思われます。
この本にも池田知沙子さんが何度も登場しますし、ダンナ様・池田氏と一緒の追悼山行も一話を構成しています。白黒ですが写真もちりばめられていて、その中の数枚は、「みんなちさこの思うがままさ」にも使用されているものでした。
強く印象に残った話が3つ:
『会津丸山岳に憩う』は「カヌ沈隊」と名乗る(高桑氏を信奉する)若者たちを連れての沢登りの話。
『赤崩の夏休み』は高桑氏が2人の息子さんたちを連れて叶津川上流のかつてのぜんまい小屋跡地でキャンプする話。
『幻の大滝』は年上の本図一統氏と2人で長年の懸案であった剱大滝を見事に登りきる話。
【読了日:2014年5月17日】
nomosinさん、はじめまして。
私は数年前に「古道巡礼」を読んではまってしまい、この本も含め、高桑さんの本を何冊か読みました。
影響を受けて、レコでは「径」の字を使ってます。
連休の穂高岳で、「幻の大滝」の本図一統さんが
亡くなりました。
私は故人を個人的にも間接的にも存じ上げませんが、
おそらく本図さんの経験や技量を確かめもせずに、
遭難に対して上から目線のコメントが少なくない
ことが、不思議かつ残念でなりません。
Wataru3さん、コメントありがとうございます。
実は、ちょうど今、「古道巡礼」を読み始めたところです。この後も、高桑氏の著書をこの機会に集中的に読み込もうと思っている状況です。
本図さんがお亡くなりになってことについては、ご指摘のような状況になっていることも含めまして、迂闊にも存じ上げませんでした。こだわりを持って山に取り組まれた方は、誰が何と言おうが、その生きざまの幸不幸について、ご本人が一番納得されているはずだと信じます。(また、自分もそうありたいものです)
肝心なこと書き忘れてました。
nomoshinさんのレビューは、読んでみたい本が
多くて、フォローさせていただいてます。
今後もよろしくお願いいたします。
「古道巡礼」にはこの本とダブる章がありますが、
違ったテーマと目線で書かれているので、
単なる「焼き直し」とは違う味わいがありました。
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