東京新聞出版局ですから、月刊雑誌「岳人」系ですが、収録されている全27話の中で、読んだことがあったのは、一番最後の「三俣山荘・小屋閉め同行記」でして、「岳人」2013年9月号に掲載されていたからです。その他はすべて初めてだったのは、岳人別冊「春山」「夏山」「秋山」の2004年から2013年に連載されていたからです。(別冊を手にすることはなかったので)
いずれにせよ、約10年間に及ぶ連載だったわけで、現在とは状況が変わってしまっている(特に主人が山を下りていたり…)小屋もかなりの割合でありました。話の数と同じだけ、つまり、27軒の小屋が登場するわけですが、近年私が立寄ったことがあった小屋は、15軒で半数を超えていました。(特に、水晶小屋、三俣小屋、真砂沢ロッジはこの夏に訪問したばかり) これに、学生時代に訪問したことがあるのが4軒あるので、全く知らない小屋というと、残りの8軒(吾妻小舎、阿曾原温泉小屋、くろがね小屋、仙人池ヒュッテ、前鬼宿坊・小仲坊、木下小屋、赤石小屋、藤内小屋)ということになるようでした。そうは言っても、実際に宿泊したことがある山小屋というと、僅かに3軒(船窪小屋、越百小屋、丸川荘)だけです。
高桑氏も幕営(テントでなくタープ)が主体の山行をされていた方なので、小屋泊まりの取材はとても楽しそうでしたし、文章からもそれが伝わってきます。そして、やっぱりご自身のことを書くのではなく、山の仕事や古道や山小屋(とその主人)など、現地取材して執筆したものの方が、ずっと客観的で良い読み物になっていると感じた次第です。
【読了日:2014年9月3日】
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