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本書は、雑誌「山と渓谷」の2012年3月号の特集「『単独行』読本」や2015年1月号の特集「テーマで見つける山の本100」でも取り上げられていましたし、2010年には「第8回開高健ノンフィクション賞」を受賞しているということで、期待していました。角幡氏の寄稿文を雑誌などでも身近に感じていたということもあります。
でもって、率直な読後感ですが、正直、「これは探検ではなくて冒険だな」です。開高健ノンフィクション賞の選考委員の選評にも「グーグル・アースの時代に探検をすることそのものへの問いかけ」(重松清氏)、「意外な成り行きがまさに『現代の冒険』」(田中優子氏)などというものがあったようです(帯に記載されていたもの)。確かに、この空白の五マイルの区間も、グーグルで航空写真を拡大表示することが自分でも簡単にできてしまい、未知なる場所はもはや地表上には存在しない、という時代を実感です。単独行という部分や、当初からの見込み違いという点でハラハラはしますが、かつての探検とは様相が随分違う、というのが客観的現実に思いました。もちろん、主観的にはいろいろなドラマがあったわけですが、海外旅行でのハプニングとの違いを線引きするのは困難なように思えたからです。
インターネットやグーグルのおかげ(?)で、21世紀の探検って、地表上では本当に難しそうです・・・
【読了日:2015年1月11日】
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