やぶ山中の遭難者がどのような動きをするか、レスキューに役立てる為の調査です。
実験内容
実験開始場所は緩傾斜の丘陵地(やぶの中だと目標物が無い状態)。
被験者と調査者が登山道から25〜200mやぶの中に入り込み、被験者が先頭に立ち、入り込んだ登山道に戻る。
被験者はコンパスとGPS無し。
調査者はブラントンコンパスとGPSを持参して背後から追う。
調査は20回。
興味深い内容としては・・・
「大きな障害物迂回時の目的角ズレ。」
「傾斜地、谷筋縦断を嫌い、少しでも平坦地を選ぶ傾向が強い。歩きやすさを優先。」
「登山者は道から外れ、やぶに入った段階で、停止し、引き返すべきである。」
やぶの中に入ると視界が効かないのでこのようになるのですね。普通に考えれば登山道とは違う方向と思われるのに歩きやすい方向に足を進めている被験者もいました。
道迷いの時には歩きやすさを重視してしまう。GPS・コンパスを持たないと目的地の方角を決めていても、障害物を回避した時に目的地の方角とズレが生じているのに気が付かない。
被験者の登山経験にもよるのでしょうが、やぶの中に入り込んだ時と道迷い時には早めに来た道を戻らないとダメ。そのまま進むと歩きやすい方向に行ってしまい、登山道に復帰できないようです。
日本山岳サーチ・アンド・レスキュー研究機構
青山研究ブース:道迷い登山者のやぶ山中での方向感覚と行動特性(PDF)
http://www.imsar-j.org/images/stories/mount_medicine/lost_in_bush_2011.pdf
日本山岳サーチ・アンド・レスキュー研究機構
http://www.imsar-j.org/
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