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海外では自分に損害があったら法にのっとって訴えるのが当然。日本では自己責任の考えで、まずは自分に責任があるかを問います。不注意であるとか、危険を承知していなかったのではないか、準備が不足していたのではないか等。登山に関係するものはそのようになりがちです。
最近は法律事務所が訴えましょうとテレビ・ラジオ等で宣伝しているので、日本でも自分に損害がある時は法にのっとって訴えよう(法で自分を守る)というのが主になるかもしれません。こういう宣伝は法律事務所が一般人に「訴えるとお金が入りますよ」とそそのかしているように思えるのと、訴える方のお金をどうにかして奪おう的な考えが透けて見えるので好ましく思いません。そんな自分は典型的な盲目的法律順守の日本人なのかしら?
法にのっとって訴訟をするのは皆に認められている正当な権利です。登山での自己責任はさしおいて訴訟を起こしても何ら問題はありません。裁判所が紛争解決のお手伝いをしてくれます。裁判所は正か悪かで判断をしません。法に照らし合わせてどうかを判断します。慣例や常識等も考慮します。過去の判例を参考にしますが、世の中の移り変わりと共に法の解釈が変わる場合もあります。消費者保護の法の解釈は消費者は弱者という見解で、ここ最近は過剰と思えるほどですし。
登山に関する訴訟をしたい方は弁護士に相談なのかな。勝訴の為に対策を講じて裁判に臨んでくれる可能性があります。判例に照らし合わせると訴訟のメリットが無いと言われたり、訴訟しても費用ばっかりかかって思うような結果にならない場合があるかもしれませんが。
裁判でなくても、弁護士等に代理人として動いてもらって和解という選択肢もあります。どちらにしろ、代理人が動くわけだから費用はかかります。
少額損害の時は手間(仕事を休んで出廷とか)を考えるとトータルで損をする場合があると思います。
事後に何をしても自分にとって損が多いと思われます。山の訴訟事は自分が怪我等をしていると考えられますからね。
登山は「自己責任・セルフレスキュー」と考えて、「備えよ常に」で自分に損害がおこらないように準備と注意をする事に越したことはありません。プラスして山岳保険に加入かな。
結局、最初の「日本では自己責任の考えで・・・」に戻っちゃった。
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