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3月19日に岩手山で遭難した女性は、一緒に山に登ったことがある女性でした。
最初に岩手山での遭難のニュースを聞いたとき、
現場が焼け走りの直登コースということで、直ぐに二人の女性が頭に浮かびました。
それが御神坂の女王と今回亡くなったYさん。
ソロ登山だと言うので、最初は御神坂の女王かと思ったのですが、彼女は凍傷で傷めた足が完治していないはず。
するとYさんなのか。
後に遭難者の名前は判明したのですが、肝心のYさんの苗字を知りませんでした。
夜遅く捜索に協力した山岳会の知り合いから、Yさんであるとのメールが入りショックを受けました。
Yさんはおしゃべり好きな活発な方で、山岳会の顔のような存在。
彼女の勧誘で所属する山岳会に入った方は結構いたと思います。
岩手山が大好きで、避難小屋への歩荷、小屋当番と岩手山に尽くした女性でした。
特に歩荷は、男性よりも担ぎ上げる歩荷大将で、登山もパワフル。
そんなYさんが滑落して亡くなってしまうとは。
発見された次の日の21日、急遽予定を変更して岩手山に登り、
お鉢の上から滑落したと思われる斜面を眺め、合掌して冥福を祈りました。
今日の葬儀に向う車の窓から見える岩手山は、喪に服すように黒い雲に覆われて姿を隠していました。
葬儀の式場で、山仲間から事故当日の写真を見せられました。
ちまたでは、ピッケルもアイゼンもなかったと報道されましたが、
画像にはちゃんとザックにピッケルが刺しありました。
後から、名前の入ったピッケルとアイゼンが発見されたようですが、その前のコメントは酷いものでした。
今でも、「歩けなくなった子供を五合目まで担いで登った」と笑いながら話していたYさんのこと思い出します。
しかし岩手山は罪な山です。
あんなに岩手山が大好きで、あんなに岩手山に尽くした人を殺してしまうとは。
つくづく山とは非情なものだと思いました。
岩手山を見るとまだ彼女のことを思い出します。
ラン仲間で、いつも岩手山のことを楽しそうに話していました。とてもかっこいい尊敬する女性で、今でも山に行けば会えるのではないかと思ってしまいます。
本当に、いくら尽くすといっても、取り込まなくてもいいのに。悲しいものです。
思い出に残っている方は沢山いると思います。
確かに凄い人でした。
でも、ある意味、その自信があの事故に繋がったのではないかと思っています。
本当に岩手山が好きだったのに、最後がその山とは悲惨すぎます。
山を好きになったところで、その山がその人を好きになることはない。
山はどこまでも冷たいところだ。
あの事件から、いつもそう思って山に登っています。
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