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この山は「つまらない」と評判だったので、今まで足が遠のいていた山です。
「てんくら」がA判定だったこともあり、期待してグランデコリゾートに到着すると、
山頂はガスに覆われ、とてもA判定とは思えない雰囲気。
今回はゴンドラリフトを使用しないで、デコ平口から入山しましたが、デコ平湿原は草紅葉で、もう晩秋の風景です。
ゴンドラリフトの山頂駅を過ぎると、西大巓までは石の多い森林帯の登山道。
高度が上がるにつれて、ガスが濃くなってきました。
森林帯を抜け、晴れたら眺めが良さそうな西大顚に向う登山道も、ガスで全く景色が見えません。
西大顚の山頂も眺望はなく、またしても「てんくらA判定」に翻弄されたようです。
木々に囲まれた西吾妻山の山頂も、当然眺望はなし。
この山頂を見て怒る登山者もいるようですが、藪山ならよくある普通の山頂です。
天狗岩、梵天岩と進んでみても、風とガスで薄っすらとしか風景が見えず、
今日の山行は失敗だったような気がしてきました。
ところが、人形岩に向う途中の地塘まで下ると天候が回復して青空になり、
綺麗な草紅葉の風景が目の前に広がりました。
特に草紅葉の中に生えた緑のハイマツがいいアクセントになって、一面草紅葉の景色とは違った趣があります。
その草紅葉の風景に見とれ、吸い寄せられるようにどんどん先に進んでしまいます。
そして振り返って見ると、ガスが取れて西吾妻山が姿を現していました。
その草紅葉と山容がマッチした風景を見て、初めてこの山に来て良かったという気分になりました。
さらに、その先の藤十郎まで行きたいと思い、人形岩まで進むと風が強く吹き始め、寒くなってきました。
さらにガスがまた出てきたので、これは下山の潮時だと思い、ここで引き上げることにしました。
大半の登山者は天狗岩で引き返すようですが、人形石まで進んでみると西吾妻山の魅力に出会えるような気がします。
途中で寄った「かもしか展望台」もいい眺めで、「つまらない山」と思っていた西吾妻山、結構楽しめた気がします。
深田久弥は「これほどつかみどころのない漠然とした山もあるまい」と書いていますが、
漠然としているから奥まで歩いてみないと、この山の魅力は分からないのかも知れません。
西吾妻山は、厳冬期に来れば、日本有数の樹氷が見られるので、その時期がベストですかね。
単体で、百名山の魅力があるのは、一切経山です。日本一で唯一、富士山以上に富士山らしい吾妻小富士、吾妻の瞳、五色沼を望めるのは、素晴らしいです。近年では、ラクダ山の絶景が定番になりつつあります。
厳冬期の樹氷もいい山のようですね。
東の方は登ったので、今回は西の方に登ってみたところですが、
登ってみると意外に奥の深い、いい山だと感じました。
ラクダ山は知らなかったので、どんな山なのか調べてみます。
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