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この日のコースは上坊コース。
山仲間がつまらないと言うので、今まで登ったことがなかったコースです。
集合時間は午前7時、何か遅刻しそうだったので、高速道路を使い焼走り登山口の駐車場に到着。
着いてみると現地はミストのような霧雨で、岩手山の方向には虹が出ていました。
猛暑の天気予報が外れたのかと思ったのですが、集合して行程のレクチャーを受けているうちに雨は止み、
予報どおり、暑い一日が始まりそうです。
レクチャーが終わると岩手山新山神社に車で移動し、ここから登山を開始。
上坊コースは岩手山信仰の参拝道で、今あるコースは江戸時代後期に移設されたコースで、
コース上の道標は文政12年に設置されものです。
これらの道標や祠を確認し、解説を聞きながら、ゆっくりとしたペースで登りますが、
コースはツルハシで焼走りルートから合流しました。
今まで、合流したコースの「ツルハシ」のような形なので、この地名なんだろうと思っていましたが、
本当の由来は、残雪の形が鶴の嘴に似ていることからきていることを知りました。
道標は平笠不動、お鉢の分岐点まで、所々に点在してありますが、一合目、四合目、五合目の道標は発見されておらず、
もしかすると古上坊コースにあるかもしれないとのことでした。
途中で、古上坊コースを見ましたが、薮化していて、道標を探すのは難しそうでしたが、これは興味が湧く話でした。
今まで何気なく見ていた道標が、古い歴史的なものだと思ってなかったので、いい勉強になりました。
途中で滝沢山岳会の方々が後ろから登ってこられ、
平笠不動の避難小屋で休憩している時に、ザックの脇に花束が刺してあるのに気付きました。
聞いてみると、何と、今日は滑落して亡くなったYさんの慰霊登山の日というではないですか。
早朝の虹、今日のコース、慰霊登山一行との出会い、そんな偶然に「Yさんが岩手山に呼んだな」と思った瞬間でした。
避難小屋で昼食を摂ってから山頂に登ると、鬼ヶ城方向には綺麗な雲海が広がり、とてもいい眺め。
そんな風景を見ながら、脳裏には山は非情だと思った感情が、また脳裏に蘇ってしまいました。
昨日は、かなりゆっくり岩手山を歩きましたが、岩手山の歴史を知ることができた有意義な山の日でした。
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