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遠くの山に行けると楽しみにしていたのに、台風の影響で遠征は厳しい状況に。
でも、休暇の後半は天候が回復し、8月15日から17日まで2泊3日で山旅に行ってきました。
最初の山は平ヶ岳。
去年のお盆休みで燧ケ岳に登ったとき、山頂から見える水平で不思議なピーク。
それが平ケ岳との最初の出会でした。
見た瞬間から登りたいと思い、調べてみると何と100名山。
そしてコースが長いので、日帰り最強などと書かれたりしています。
これで益々興味が湧いてしまい、早く登りたいと思っていましたが、ようやく登る機会が訪れました。
前日の15日から出発し、朝の6時ころに登山口に到着すると駐車場に車が1台もありません。
この日の山頂は強風の予報、きっと台風を心配して登山者が来なかったのでしょう。
でも、台風は日本海側に抜けるので、ここは天候が大きく崩れないと判断し、
かえって曇り空で風が吹いて涼しく、長距離登山日だと思い、逆にこの日を選びました。
入山して林の中に入ると、そよ風で涼しくていい感じです。
林を抜けて痩せ尾根を登り始めると、尾瀬の方向から青空が広がり日が差してきました。
痩せ尾根は砂礫のところがあり、段差にはロープが付けられています。
高度を上げて振り返って見ると、登ってきた稜線が綺麗に見渡せ、岩手山の御神坂コースを思わせます。
最初のピークの下大倉山を過ぎるとコースは緩やかになり、林の中を進んでいきます。
すると、空がどんどん黒くなり、天候が怪しくなってきましたが、幸い雨は降ってきません。
池ノ岳に登る稜線までくると稜線上は予報どおりの強風ですが、それでも涼しく感じてしまうので、やはり夏山です。
ここを登り終わると、ようやく池ノ岳に到着。
姫ノ池の湿原にはキンコウカが咲き、長い道中のご褒美のような風景が広がっていました。
遠くに平ヶ岳の山頂が見え、少しガスが掛かり、晴れてクッキリした風景よりも趣があるように見えます。
そこから1キロほど歩いて、ようやく山頂に到着。
ここは広い湿原で、去年燧ケ岳から眺めたところ、ようやく来たかという思いです。
強風に吹かれて躍動する湿原は、まるで猫の背中のようで、何か生きもののような感じです。
山頂の次は、こちらも見たかった玉子石に行きましたが、こちらも風が強く、風に吹かれて玉子石といった感じでした。
深田久弥も熱望してこの山に登ったようですが、その頃は登山道がなく、藪を掻き分け苦労して登頂したようです。
彼は最後に、平ヶ岳はふたたび道のない山として、その美しい山頂が保存されるに違いないと書いています。
今は日帰りの山となり、彼が見た無垢の山頂は失われてしまったのでしょう。
8月16日は天気も崩れず、登山者が1人もいない招待されたような平ヶ岳で、少しだけ秘境の気分を感じた山行でした。
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