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笊森山は、乳頭山や秋田駒ケ岳からの縦走コース上にある、単独で登るイメージのない山です。
前回の夏油の鷲ヶ森山もそうでしたが、どうもこの岩手百名山、どうも名山の資格という点で疑問を感じる山があります。
深田久弥は「高さ」と「品格」を名山の選定理由に挙げていましたが、笊森山にその「品格」があるのでしょうか。
残り何座かを登ってみたのですが、この本は岩手百名山というより、岩手百座といった方がいいような。
笊森山にその「品格」があるのか、まずは平ヶ倉登山口から笊森山に登ることに。
登山道は林の中なので、蒸し暑くて汗を掻きながら進んで行きます。
途中の平ヶ倉沼はいつものごとく静かですが、少し風が吹き、湖面が波打っていました。
稜線まで登ると、千沼ヶ原に向う登山道は所々崩壊地があって木が抜けませんが、
高倉山方向に開けているので、眺めのいい稜線歩きです。
千沼ヶ原の手前にはニッコウキスゲが咲いていて、まるでお出迎えしているようです。
千沼ヶ原に入ると、ミズカシワが生えた池塘と沢山のワタスゲの風景が、いつもながら別世界のようです。
池塘を覗くと、サンショウウオが気持ち良さそうにぽっかり浮かび、時間がゆっくり流れて行くみたいです。
乳頭山には少し残雪が残っていて、これがまたいいアクセントです。
景色に見とれて進んで行くと、途中で乳頭山から周回してきたY氏一行と遭遇。
ここでしばし立ち話をすると途中で会議の話になり、俗世的なのでお別れして先を急ぎました。
千沼ヶ原の端まで来ると笊森山に向う分岐があり、そこから目的地の笊森山へ。
分岐のところにあった千沼ヶ原の説明板は木製なので朽ち果て、以前は読めたので、何か年月を感じます。
目的地の笊森山の山頂は眺めが良く、三角点と山頂標識と思われる木柱がありました。
下山はピストンで戻りましたが、千沼ヶ原が強く印象に残り、笊森山は印象に残らなかった気がします。
笊森山は千沼ヶ原を含めて「名山」と呼ぶような感じがして、山頂までの行程を含めて「名山」という感じなのでしょう。
この本の「名山」基準はどこにあるのか分かりませんが、何も基準がなければ、
ただの「岩手百座」、何かそういう気がします。
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